よむ、つかう、まなぶ。
2022年度 病院の経営状況について (7 ページ)
出典
公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r5/ |
出典情報 | 2022年度 病院の経営状況について(3/8)《福祉医療機構》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
2023-014
同入院料 1 を算定する急性期病院との特徴的
ね傾向は類似していた。これは、急性期一般入
な相違点は、病床数が少なく、コロナ患者受入
院基本料の病床割合が 3 割前後であったことが
実施病院割合が低いことが挙げられる。コロナ
要因と思われる。本稿末尾に掲載しているため、
患者の受入れをしていない病院に外来が集中し
参考にされたい(附表)。
た結果、1 日平均外来患者数は増加し、外来単価
2.4
は低下したことが考えられる。また、図表には
記載がないが、外来診療収益の実額は 2021 年
補助金を除外した医業利益率・経常利益率は
低下し、いずれもマイナス値
度から 23,741 千円上昇した。ここからはあくま
でも推測にはなるが、2021 年度は緊急事態宣言
ここまで一般病院全体と急性期一般入院料 1・
が発出されたこともあり、引き続き不要不急の
4~7 を算定する急性期病院の経営状況をみて
外出を自粛するなど、外来受診控えの傾向があ
きたが、コロナ補助金収益が収益面に大きく影
ったものと考えられる。一方、2022 年度は With
響を及ぼしていることがわかった。そこで、
コロナへと歩み始めたことにより外来受診が増
2021 年度・2022 年度の 2 か年度連続でコロナ
えたことや、新患率が 2021 年度から 0.8 ポイン
患者の受入れを実施した一般病院(以下、
「コロ
ト低下したことが外来単価の低下につながった
ナ患者受入実施病院」という。)をサンプルとし
と思料される。
て、経営状況を比較していきたい(図表 7)
。な
なお、同様に、地域包括ケア病棟入院料(以下
お、いずれの年度においても、コロナ補助金収
「地ケア」という。)および回復期リハビリテー
益9を除外した数値(以下「補助金除外」という。)
ション病棟入院料(以下「回リハ」という。)を
と、含めた決算ベースの数値(以下「補助金含
算定する病院の経営状況を確認したところ、こ
む」という。)を併記した。
れまでみてきた急性期病院の経営状況とおおむ
(図表 7)2 か年度同一病院比較
指
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均入院患者数
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
コロナ患者受入実施病院の経営状況
コロナ患者の受入れを実施した一般病院の経営状況
補助金除外(n=589)
標
床
%
日
%
人
人
円
円
2021
220.9
75.6
16.6
9.3
166.9
323.4
56,393
15,264
千円
千円
%
%
%
%
%
%
%
%
千円
%
23,134
23,901
54.5
22.4
1.6
20.0
1.6
4.9
△ 3.3
△ 1.4
54.3
補助金含む(n=589)
差 2022-2021
2022
221.1
0.2
74.4
△ 1.1
16.6
△ 0.0
9.6
0.3
164.6
△ 2.3
327.8
4.4
58,156
1,763
15,436
172
2021
2022
23,988
23,901
52.6
21.6
1.5
19.3
1.5
4.7
0.4
6.1
513,431
21.2
24,360
24,622
52.7
22.1
1.5
19.9
2.0
4.8
△ 1.1
4.6
492,751
23.6
差 2022-2021
医業収益・費用の状況
1 床当たり医業収益
1 床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
うち水道光熱費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益
赤字病院割合
23,571
24,622
54.5
22.8
1.6
20.5
2.1
5.0
△ 4.5
△ 2.8
61.5
437
721
0.0
0.4
△ 0.0
0.5
0.5
0.1
△ 1.2
△ 1.4
7.2
372
721
0.2
0.5
0.0
0.6
0.5
0.1
△ 1.4
△ 1.5
△ 20,681
2.4
9 同サンプルにおける 2022 年度のコロナ補助金収益の計上先割合:医業収益 35.5%、医業外収益 48.8%、特別利益 15.7%
Copyright ⓒ 2024Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
7
同入院料 1 を算定する急性期病院との特徴的
ね傾向は類似していた。これは、急性期一般入
な相違点は、病床数が少なく、コロナ患者受入
院基本料の病床割合が 3 割前後であったことが
実施病院割合が低いことが挙げられる。コロナ
要因と思われる。本稿末尾に掲載しているため、
患者の受入れをしていない病院に外来が集中し
参考にされたい(附表)。
た結果、1 日平均外来患者数は増加し、外来単価
2.4
は低下したことが考えられる。また、図表には
記載がないが、外来診療収益の実額は 2021 年
補助金を除外した医業利益率・経常利益率は
低下し、いずれもマイナス値
度から 23,741 千円上昇した。ここからはあくま
でも推測にはなるが、2021 年度は緊急事態宣言
ここまで一般病院全体と急性期一般入院料 1・
が発出されたこともあり、引き続き不要不急の
4~7 を算定する急性期病院の経営状況をみて
外出を自粛するなど、外来受診控えの傾向があ
きたが、コロナ補助金収益が収益面に大きく影
ったものと考えられる。一方、2022 年度は With
響を及ぼしていることがわかった。そこで、
コロナへと歩み始めたことにより外来受診が増
2021 年度・2022 年度の 2 か年度連続でコロナ
えたことや、新患率が 2021 年度から 0.8 ポイン
患者の受入れを実施した一般病院(以下、
「コロ
ト低下したことが外来単価の低下につながった
ナ患者受入実施病院」という。)をサンプルとし
と思料される。
て、経営状況を比較していきたい(図表 7)
。な
なお、同様に、地域包括ケア病棟入院料(以下
お、いずれの年度においても、コロナ補助金収
「地ケア」という。)および回復期リハビリテー
益9を除外した数値(以下「補助金除外」という。)
ション病棟入院料(以下「回リハ」という。)を
と、含めた決算ベースの数値(以下「補助金含
算定する病院の経営状況を確認したところ、こ
む」という。)を併記した。
れまでみてきた急性期病院の経営状況とおおむ
(図表 7)2 か年度同一病院比較
指
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均入院患者数
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
コロナ患者受入実施病院の経営状況
コロナ患者の受入れを実施した一般病院の経営状況
補助金除外(n=589)
標
床
%
日
%
人
人
円
円
2021
220.9
75.6
16.6
9.3
166.9
323.4
56,393
15,264
千円
千円
%
%
%
%
%
%
%
%
千円
%
23,134
23,901
54.5
22.4
1.6
20.0
1.6
4.9
△ 3.3
△ 1.4
54.3
補助金含む(n=589)
差 2022-2021
2022
221.1
0.2
74.4
△ 1.1
16.6
△ 0.0
9.6
0.3
164.6
△ 2.3
327.8
4.4
58,156
1,763
15,436
172
2021
2022
23,988
23,901
52.6
21.6
1.5
19.3
1.5
4.7
0.4
6.1
513,431
21.2
24,360
24,622
52.7
22.1
1.5
19.9
2.0
4.8
△ 1.1
4.6
492,751
23.6
差 2022-2021
医業収益・費用の状況
1 床当たり医業収益
1 床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
うち水道光熱費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益
赤字病院割合
23,571
24,622
54.5
22.8
1.6
20.5
2.1
5.0
△ 4.5
△ 2.8
61.5
437
721
0.0
0.4
△ 0.0
0.5
0.5
0.1
△ 1.2
△ 1.4
7.2
372
721
0.2
0.5
0.0
0.6
0.5
0.1
△ 1.4
△ 1.5
△ 20,681
2.4
9 同サンプルにおける 2022 年度のコロナ補助金収益の計上先割合:医業収益 35.5%、医業外収益 48.8%、特別利益 15.7%
Copyright ⓒ 2024Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
7