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2020年度(令和2年度)医療法人の経営状況 (10 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r3/
出典情報 2020年度(令和2年度)医療法人の経営状況(3/16)《福祉医療機構》
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2021-016

5 医療法人立の診療所の経営状況
5.1 全体概況

がまとめたレセプト件数3をみると、2019 年度
と比べて 2020 年度はすべての月で下回ってお

経常利益率は、無床・有床診療所で低下した
とみられ、有床診療所は赤字施設が半数近く
を占める

り、患者数の減少が事業収益の減少の主因とみ
られる。
次に、有床診療所について、経常利益率が
0.6%と 2019 年度損益差額割合と比べて低下し

最後に、医療法人立の診療所の 2020 年度の

た。また、無床診療所および歯科診療所と比べ

経営状況についてみていきたい(図表 11)


ても経常利益率は低く、赤字施設割合も 48.0%

なお、2019 年度以前は貸付先の法人数が限ら

と両者よりも大きい。このように、有床診療所

れており、本稿のデータは 2020 年度のみであ

の厳しい経営状況がうかがえる。

るため、参考として 2021 年に厚生労働省が実

そして、歯科診療所について、経常利益率は

施した医療経済実態調査の損益差額割合の数値

6.3%と 2019 年度損益差額割合と比べて小幅な

を示した。また、本データは機構のコロナ対応

低下となった。これは、社会保険診療報酬支払

支援資金を利用した法人が多く含まれているこ

基金のレセプト件数をみると、 2020 年度は

とから、サンプルの属性に一定の偏りがあり、

2019 年度よりも件数が少ない月が多かったも

診療所全体の状況把握には、他団体の調査等を

のの、2020 年 10 月および 2021 年 3 月はそれ

含めた確認が必要であることに留意されたい。

ぞれ前年度同月よりも多くなっており、無床お

まず、無床診療所について、経常利益率が

よび有床診療所と比べて患者数の減少率が低か

2.8%と 2019 年度損益差額割合と比べて 4 ポイ

ったためとみられる。

ント近く低下した。社会保険診療報酬支払基金

(図表 11)2020 年度


医療法人立の診療所の経営状況
無床診療所
n=1,104



病床数
外来診療日数
1 日当たり外来患者数
新患率
外来患者に占める遠隔診療患者の割合
外来患者 1 人 1 日当たり事業収益
人件費率
材料費率
経費率
減価償却費率
費用率
事業収益対事業利益率
経常収益対経常利益率
労働分配率
経常収益対支払利息率
赤字施設割合
(参考)2019 年度 損益差額割合



















有床診療所
n=123


263.0
68.0
9.7
0.1
8,685
31.3
15.7
48.6
4.3
99.9
0.1
2.8
99.6
0.4
40.0
7.1

14.2
283.8
60.9
10.1
0.3
18,126
41.1
16.6
40.1
4.1
101.9
△ 1.9
0.6
105.0
0.4
48.0
3.0

歯科診療所
n=805
0.0
266.0
38.3
5.9
0.1
12,875
30.9
12.8
48.0
5.1
96.8
3.2
6.3
90.6
0.4
25.5
6.6

注)「(参考)2019 年度 損益差額割合」は、第 23 回医療経済実態調査(2021 年実施)における 2019 年度実績の数値(以下同じ)

3

第 145 回社会保障審議会医療保険部会(2021 年 9 月 22 日開催)の資料を参照(以下同じ)
(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21180.html)
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