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2020年度(令和2年度)医療法人の経営状況 (9 ページ)
出典
公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r3/ |
出典情報 | 2020年度(令和2年度)医療法人の経営状況(3/16)《福祉医療機構》 |
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2021-016
4
社会医療法人の経営状況
が上回ったことで事業利益は減少し、事業利益
事業利益率は低下したが、経常利益率は上昇
し、赤字法人割合も縮小
率は 0.3 ポイント低下の 0.9%となった。一方
で、経常利益率は 1.8 ポイント上昇の 3.4%とな
っており、図表 1 で確認した医療法人全体と同
社会医療法人は 2006 年の第 5 次医療法改正
様の傾向がみられ、ここでも補助金収益の影響
において制度化された公益性の高い医療を担う
がうかがえる。また、赤字法人割合は 1.0 ポイ
法人である。都道府県別では北海道がもっとも
ント縮小の 25.0%となっており、補助金により
多くその大部分がへき地医療による認定を受け
例年並みの経営状況を維持できた法人も多い。
ている2こと等から、人口減少地域において欠か
公益性が高い医療を担う社会医療法人は、コ
せない役割を担っているといえる。また、その
ロナ禍だけでなく人口減少が進む今後も、地域
役割には感染症患者への医療も含まれているこ
医療提供体制にとって不可欠な主体の一つであ
とから、昨今では、第一線でコロナ対応にあた
る。2022 年度の診療報酬改定では、「急性期充
る法人も多いとみられる。
実体制加算」の創設等、高度かつ専門的な医療
ここでは医療法人全体のうち、2019 年度およ
体制を有する病院をさらに評価する方向性とな
び 2020 年度の二か年度について、比較可能な
った。この改定に対応することで、多くの社会
データのある社会医療法人に絞り経営状況をみ
医療法人の経営が安定し、各地域の持続的な医
ていく(図表 10)
。
療提供体制の構築につながることを期待したい。
まず、事業収益の増加分を事業費用の増加分
(図表 10)二か年度同一法人比較
区
従事者数
事業収益
事業費用
事業利益
事業収益対人件費率
事業収益対医療材料費率
事業収益対給食材料費率
事業収益対経費率
事業収益対減価償却費率
事業収益対事業利益率
経常収益対経常利益率
経常収益対支払利息率
従事者 1 人当たり事業収益
従事者 1 人当たり人件費
流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
流動比率
純資産比率
借入金比率
赤字法人割合
2
社会医療法人の経営状況
2019 年度
n=96
分
825.8
8,313,551
8,211,275
102,276
58.7
15.9
2.3
17.0
5.0
1.2
1.6
0.6
10,067
5,910
2,669,341
6,487,301
1,862,579
4,625,586
2,669,348
143.3
29.1
57.5
26.0
人
千円
千円
千円
%
%
%
%
%
%
%
%
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
%
%
%
%
2020 年度
n=96
838.4
8,340,668
8,265,704
74,964
59.3
15.6
2.0
17.3
5.0
0.9
3.4
0.5
9,949
5,899
3,192,199
6,594,189
1,894,522
4,932,320
2,962,416
168.5
30.3
59.9
25.0
差
(2020‐2019)
12.6
27,116
54,428
△27,312
0.6
△0.3
△0.2
0.3
△0.0
△0.3
1.8
△0.0
△119
△11
522,858
106,888
31,944
306,735
293,068
25.2
1.1
2.5
△1.0
厚生労働省「医療法人・医業経営のホームページ」
『社会医療法人の認定状況(令和 4 年 1 月 1 日現在)
』
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryo/iryo/igyou/index.html)
Copyright ⓒ 2022Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
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社会医療法人の経営状況
が上回ったことで事業利益は減少し、事業利益
事業利益率は低下したが、経常利益率は上昇
し、赤字法人割合も縮小
率は 0.3 ポイント低下の 0.9%となった。一方
で、経常利益率は 1.8 ポイント上昇の 3.4%とな
っており、図表 1 で確認した医療法人全体と同
社会医療法人は 2006 年の第 5 次医療法改正
様の傾向がみられ、ここでも補助金収益の影響
において制度化された公益性の高い医療を担う
がうかがえる。また、赤字法人割合は 1.0 ポイ
法人である。都道府県別では北海道がもっとも
ント縮小の 25.0%となっており、補助金により
多くその大部分がへき地医療による認定を受け
例年並みの経営状況を維持できた法人も多い。
ている2こと等から、人口減少地域において欠か
公益性が高い医療を担う社会医療法人は、コ
せない役割を担っているといえる。また、その
ロナ禍だけでなく人口減少が進む今後も、地域
役割には感染症患者への医療も含まれているこ
医療提供体制にとって不可欠な主体の一つであ
とから、昨今では、第一線でコロナ対応にあた
る。2022 年度の診療報酬改定では、「急性期充
る法人も多いとみられる。
実体制加算」の創設等、高度かつ専門的な医療
ここでは医療法人全体のうち、2019 年度およ
体制を有する病院をさらに評価する方向性とな
び 2020 年度の二か年度について、比較可能な
った。この改定に対応することで、多くの社会
データのある社会医療法人に絞り経営状況をみ
医療法人の経営が安定し、各地域の持続的な医
ていく(図表 10)
。
療提供体制の構築につながることを期待したい。
まず、事業収益の増加分を事業費用の増加分
(図表 10)二か年度同一法人比較
区
従事者数
事業収益
事業費用
事業利益
事業収益対人件費率
事業収益対医療材料費率
事業収益対給食材料費率
事業収益対経費率
事業収益対減価償却費率
事業収益対事業利益率
経常収益対経常利益率
経常収益対支払利息率
従事者 1 人当たり事業収益
従事者 1 人当たり人件費
流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
流動比率
純資産比率
借入金比率
赤字法人割合
2
社会医療法人の経営状況
2019 年度
n=96
分
825.8
8,313,551
8,211,275
102,276
58.7
15.9
2.3
17.0
5.0
1.2
1.6
0.6
10,067
5,910
2,669,341
6,487,301
1,862,579
4,625,586
2,669,348
143.3
29.1
57.5
26.0
人
千円
千円
千円
%
%
%
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%
%
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千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
%
%
%
%
2020 年度
n=96
838.4
8,340,668
8,265,704
74,964
59.3
15.6
2.0
17.3
5.0
0.9
3.4
0.5
9,949
5,899
3,192,199
6,594,189
1,894,522
4,932,320
2,962,416
168.5
30.3
59.9
25.0
差
(2020‐2019)
12.6
27,116
54,428
△27,312
0.6
△0.3
△0.2
0.3
△0.0
△0.3
1.8
△0.0
△119
△11
522,858
106,888
31,944
306,735
293,068
25.2
1.1
2.5
△1.0
厚生労働省「医療法人・医業経営のホームページ」
『社会医療法人の認定状況(令和 4 年 1 月 1 日現在)
』
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryo/iryo/igyou/index.html)
Copyright ⓒ 2022Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
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