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2022年度 社会福祉法人の経営状況について (2 ページ)
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公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r5/ |
出典情報 | 2022年度 社会福祉法人の経営状況について(3/18)《福祉医療機構》 |
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2023-015
福祉医療機構(以下「機構」という。
)では、
度から 0.9 ポイント上昇している。これは、サ
毎年度、貸付先の社会福祉法人の経営状況につ
ービス活動増減差額比率の低下幅 0.8 ポイント
いて調査を実施している。本稿では、2022 年度
とほぼ同じ水準である。したがって、2022 年度
の経営状況、主たる事業別の経営状況、人材確
に社会福祉法人の経営が悪化した主な要因は、
保の状況について分析する。
経費率の上昇であると言えそうだ。そして、経
費率の上昇は、昨今の物価高騰による影響であ
1
社会福祉法人の経営状況
1.1
ることは間違いないだろう。
2022 年度の経営状況
1.2
経費率が前年度比で 0.9 ポイント上昇し、サ
ービス活動増減差額比率は 0.8 ポイント低下
黒字・赤字法人別の経営状況
収益の構成比が異なる点に留意は必要だが、
赤字法人は人件費率や経費率が高い
2022 年度の社会福祉法人のサービス活動収
益対サービス活動増減差額比率(以下「サービ
社会福祉法人全体の経営状況は悪化傾向であ
ス活動増減差額比率」という。
)は、前年度から
ったが、本節では黒字法人と赤字法人の経営状
0.8 ポイント低下し、1.7%となった(図表 1)
。
況を比較し、どのような特徴があるのかをみて
また、経常収益対経常増減差額比率(以下「経常
いきたい(図表 2)
。
増減差額比率」という。
)
も 0.7 ポイント低下し、
まず、人件費率に着目すると、赤字法人のほ
うが 4.0 ポイント高い 70.0%となっており、従
1.9%となった。
事者 1 人当たり人件費も 55 千円上回っている。
費用の内訳をみていくと、大半を占めるサー
ビス活動収益対人件費率(以下「人件費率」とい
う。)は横ばいであった。その要因については、 (図表 2)2022 年度 社会福祉法人の経営状況
後ほど考察する。次に、サービス活動収益対経 (黒字・赤字別)
費率(以下「経費率」という。
)をみると、前年
区分
(図表 1)2022 年度 社会福祉法人の経営状況
区分
従事者数
人
122.6
115.0
△7.6
差
2022
-2021
介護保険事業収益
割合
%
46.1
59.9
13.8
保育事業収益割合
%
26.1
13.9
△12.3
障害福祉サービス
等事業収益割合
%
15.7
14.9
△0.8
その他収益割合
%
12.1
11.3
△0.7
人件費率
%
66.0
70.0
4.0
経費率
%
23.9
27.1
3.2
減価償却費率
%
4.4
5.4
1.0
サービス活動増減
差額比率
%
4.5
△3.9
△8.3
経常増減差額比率
%
4.7
△3.7
△8.4
6,413
6,127
△286
4,232
4,287
55
120.5
119.9
△0.6
人件費率
%
67.3
67.3
△0.0
経費率
%
24.1
25.0
0.9
減価償却費率
%
4.8
4.8
△0.1
サービス活動増減
差額比率
%
2.5
1.7
△0.8
経常増減差額比率
%
2.7
1.9
△0.7
6,095
6,315
221
4,102
4,251
148
31.3
35.7
4.4
%
差
赤字
-黒字
2022
n=8,298
人
赤字法人割合
赤字
n=2,962
2021
n=8,351
従事者数
従事者 1 人当たり
千円
サービス活動収益
従事者 1 人当たり
千円
人件費
黒字
n=5,336
従事者 1 人当たり
千円
サービス活動収益
従事者 1 人当たり
千円
人件費
注)人件費率、経費率および減価償却費率は、いずれもサービス活
動収益に対する割合(以下記載がない場合同じ)
注)その他収益割合は、介護保険事業収益・保育事業収益・障害福
祉サービス等事業収益のいずれにも該当しない収益割合の合計
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福祉医療機構(以下「機構」という。
)では、
度から 0.9 ポイント上昇している。これは、サ
毎年度、貸付先の社会福祉法人の経営状況につ
ービス活動増減差額比率の低下幅 0.8 ポイント
いて調査を実施している。本稿では、2022 年度
とほぼ同じ水準である。したがって、2022 年度
の経営状況、主たる事業別の経営状況、人材確
に社会福祉法人の経営が悪化した主な要因は、
保の状況について分析する。
経費率の上昇であると言えそうだ。そして、経
費率の上昇は、昨今の物価高騰による影響であ
1
社会福祉法人の経営状況
1.1
ることは間違いないだろう。
2022 年度の経営状況
1.2
経費率が前年度比で 0.9 ポイント上昇し、サ
ービス活動増減差額比率は 0.8 ポイント低下
黒字・赤字法人別の経営状況
収益の構成比が異なる点に留意は必要だが、
赤字法人は人件費率や経費率が高い
2022 年度の社会福祉法人のサービス活動収
益対サービス活動増減差額比率(以下「サービ
社会福祉法人全体の経営状況は悪化傾向であ
ス活動増減差額比率」という。
)は、前年度から
ったが、本節では黒字法人と赤字法人の経営状
0.8 ポイント低下し、1.7%となった(図表 1)
。
況を比較し、どのような特徴があるのかをみて
また、経常収益対経常増減差額比率(以下「経常
いきたい(図表 2)
。
増減差額比率」という。
)
も 0.7 ポイント低下し、
まず、人件費率に着目すると、赤字法人のほ
うが 4.0 ポイント高い 70.0%となっており、従
1.9%となった。
事者 1 人当たり人件費も 55 千円上回っている。
費用の内訳をみていくと、大半を占めるサー
ビス活動収益対人件費率(以下「人件費率」とい
う。)は横ばいであった。その要因については、 (図表 2)2022 年度 社会福祉法人の経営状況
後ほど考察する。次に、サービス活動収益対経 (黒字・赤字別)
費率(以下「経費率」という。
)をみると、前年
区分
(図表 1)2022 年度 社会福祉法人の経営状況
区分
従事者数
人
122.6
115.0
△7.6
差
2022
-2021
介護保険事業収益
割合
%
46.1
59.9
13.8
保育事業収益割合
%
26.1
13.9
△12.3
障害福祉サービス
等事業収益割合
%
15.7
14.9
△0.8
その他収益割合
%
12.1
11.3
△0.7
人件費率
%
66.0
70.0
4.0
経費率
%
23.9
27.1
3.2
減価償却費率
%
4.4
5.4
1.0
サービス活動増減
差額比率
%
4.5
△3.9
△8.3
経常増減差額比率
%
4.7
△3.7
△8.4
6,413
6,127
△286
4,232
4,287
55
120.5
119.9
△0.6
人件費率
%
67.3
67.3
△0.0
経費率
%
24.1
25.0
0.9
減価償却費率
%
4.8
4.8
△0.1
サービス活動増減
差額比率
%
2.5
1.7
△0.8
経常増減差額比率
%
2.7
1.9
△0.7
6,095
6,315
221
4,102
4,251
148
31.3
35.7
4.4
%
差
赤字
-黒字
2022
n=8,298
人
赤字法人割合
赤字
n=2,962
2021
n=8,351
従事者数
従事者 1 人当たり
千円
サービス活動収益
従事者 1 人当たり
千円
人件費
黒字
n=5,336
従事者 1 人当たり
千円
サービス活動収益
従事者 1 人当たり
千円
人件費
注)人件費率、経費率および減価償却費率は、いずれもサービス活
動収益に対する割合(以下記載がない場合同じ)
注)その他収益割合は、介護保険事業収益・保育事業収益・障害福
祉サービス等事業収益のいずれにも該当しない収益割合の合計
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