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2022年度 社会福祉法人の経営状況について (3 ページ)
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公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r5/ |
出典情報 | 2022年度 社会福祉法人の経営状況について(3/18)《福祉医療機構》 |
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2023-015
また、収益性を測る指標である従事者 1 人当た
2
りサービス活動収益をみても、赤字法人のほう
2.1
が 286 千円低い 6,127 千円となっている。やは
主たる事業別の経営状況
2022 年度の経営状況
いずれの類型もサービス活動増減差額比率は
低下。処遇改善が進んだことにより、従事者
1 人当たり人件費は上昇
り、黒字法人と赤字法人を分けるポイントは、
人件費に見合った収益の確保にあると言えそう
だ。
本章では、主たる事業別1に経営状況を確認し
なお、図表 2 は全法人の平均値であるため、
ていく。なお、主たる事業の分類は、介護保険事
自法人と比較する際には、収益の構成比に留意
業を主たる事業とする法人(以下「介護主体法
する必要がある。社会福祉法人の経営状況は、
人」という。)、保育事業を主たる事業とする法
当然のことながら、当該法人がどのような事業
人(以下「保育主体法人」という。)
、障害福祉サ
を行っているかに依拠している。例えば、介護
ービス等事業を主たる事業とする法人(以下「障
保険事業収益割合をみると、赤字法人のほうが
害主体法人2」という。)の 3 類型とする。
13.8 ポイントも高い。一方、保育事業収益割合
それら 3 類型のうち、2021・2022 年度の 2 か
は 12.3 ポイントも低いことがわかる。
年度でデータが揃っており、主たる事業が変わ
改めてにはなるが、社会福祉法人が実施する
らない法人の経営状況を確認する(図表 3)。
社会福祉事業には、高齢・児童・障害分野をはじ
まず、サービス活動増減差額比率をみると、
めとした多様な事業が存在する。したがって、
すべての類型で低下していることがわかる。そ
社会福祉法人の経営状況を分析する際には、事
のなかでも、介護主体法人は 1.0 ポイント低下
業によって異なる報酬体系、人員配置基準など
し、0.7%まで低下している。また、障害主体法
の特性を踏まえて比較しなければならない。そ
人は 0.8 ポイント低下、保育主体法人は 0.2 ポ
のためには、次章で取り上げる「主たる事業別」
イント低下という結果であった。
にグルーピングする手法が有効となる。
(図表 3)2022 年度 社会福祉法人の経営状況(主たる事業別・同一法人)
介護主体法人
n=2,973
区分
保育主体法人
n=2,911
障害主体法人
n=1,210
2021
2022
差
2022‐
2021
2021
2022
差
2022‐
2021
2021
2022
差
2022‐
2021
従事者数
人
166.0
165.0
△1.0
65.8
65.5
△0.3
112.5
110.9
△1.5
人件費率
%
66.3
66.3
△0.0
72.7
72.6
△0.0
65.8
65.9
0.1
経費率
%
25.9
27.1
1.2
19.6
19.9
0.3
21.5
22.1
0.6
減価償却費率
サービス活動増減
%
差額比率
経常増減差額比率 %
従事者 1 人当たり
千円
サービス活動収益
従事者 1 人当たり
千円
人件費
赤字法人割合
%
5.7
5.6
△0.1
3.3
3.3
△0.1
4.0
4.0
△0.0
1.8
0.7
△1.0
4.3
4.1
△0.2
2.4
1.6
△0.8
1.7
0.8
△0.9
4.7
4.5
△0.1
2.9
2.2
△0.7
6,119
6,314
195
5,396
5,674
278
6,176
6,449
273
4,057
4,186
128
3,921
4,121
201
4,065
4,249
184
39.4
45.8
6.5
23.7
24.8
1.1
29.8
35.6
5.9
1 主たる事業とは、法人全体のサービス活動収益のうち、収益額が 50%超の事業を指す
2 障害主体法人は、障害福祉サービス等事業収益と就労支援事業収益を合算した額がサービス活動収益の 50%超である法人とした
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3
また、収益性を測る指標である従事者 1 人当た
2
りサービス活動収益をみても、赤字法人のほう
2.1
が 286 千円低い 6,127 千円となっている。やは
主たる事業別の経営状況
2022 年度の経営状況
いずれの類型もサービス活動増減差額比率は
低下。処遇改善が進んだことにより、従事者
1 人当たり人件費は上昇
り、黒字法人と赤字法人を分けるポイントは、
人件費に見合った収益の確保にあると言えそう
だ。
本章では、主たる事業別1に経営状況を確認し
なお、図表 2 は全法人の平均値であるため、
ていく。なお、主たる事業の分類は、介護保険事
自法人と比較する際には、収益の構成比に留意
業を主たる事業とする法人(以下「介護主体法
する必要がある。社会福祉法人の経営状況は、
人」という。)、保育事業を主たる事業とする法
当然のことながら、当該法人がどのような事業
人(以下「保育主体法人」という。)
、障害福祉サ
を行っているかに依拠している。例えば、介護
ービス等事業を主たる事業とする法人(以下「障
保険事業収益割合をみると、赤字法人のほうが
害主体法人2」という。)の 3 類型とする。
13.8 ポイントも高い。一方、保育事業収益割合
それら 3 類型のうち、2021・2022 年度の 2 か
は 12.3 ポイントも低いことがわかる。
年度でデータが揃っており、主たる事業が変わ
改めてにはなるが、社会福祉法人が実施する
らない法人の経営状況を確認する(図表 3)。
社会福祉事業には、高齢・児童・障害分野をはじ
まず、サービス活動増減差額比率をみると、
めとした多様な事業が存在する。したがって、
すべての類型で低下していることがわかる。そ
社会福祉法人の経営状況を分析する際には、事
のなかでも、介護主体法人は 1.0 ポイント低下
業によって異なる報酬体系、人員配置基準など
し、0.7%まで低下している。また、障害主体法
の特性を踏まえて比較しなければならない。そ
人は 0.8 ポイント低下、保育主体法人は 0.2 ポ
のためには、次章で取り上げる「主たる事業別」
イント低下という結果であった。
にグルーピングする手法が有効となる。
(図表 3)2022 年度 社会福祉法人の経営状況(主たる事業別・同一法人)
介護主体法人
n=2,973
区分
保育主体法人
n=2,911
障害主体法人
n=1,210
2021
2022
差
2022‐
2021
2021
2022
差
2022‐
2021
2021
2022
差
2022‐
2021
従事者数
人
166.0
165.0
△1.0
65.8
65.5
△0.3
112.5
110.9
△1.5
人件費率
%
66.3
66.3
△0.0
72.7
72.6
△0.0
65.8
65.9
0.1
経費率
%
25.9
27.1
1.2
19.6
19.9
0.3
21.5
22.1
0.6
減価償却費率
サービス活動増減
%
差額比率
経常増減差額比率 %
従事者 1 人当たり
千円
サービス活動収益
従事者 1 人当たり
千円
人件費
赤字法人割合
%
5.7
5.6
△0.1
3.3
3.3
△0.1
4.0
4.0
△0.0
1.8
0.7
△1.0
4.3
4.1
△0.2
2.4
1.6
△0.8
1.7
0.8
△0.9
4.7
4.5
△0.1
2.9
2.2
△0.7
6,119
6,314
195
5,396
5,674
278
6,176
6,449
273
4,057
4,186
128
3,921
4,121
201
4,065
4,249
184
39.4
45.8
6.5
23.7
24.8
1.1
29.8
35.6
5.9
1 主たる事業とは、法人全体のサービス活動収益のうち、収益額が 50%超の事業を指す
2 障害主体法人は、障害福祉サービス等事業収益と就労支援事業収益を合算した額がサービス活動収益の 50%超である法人とした
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