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重篤副作用疾患別対応マニュアル 重症高血圧 令和5年12月 (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/tp1122-1k.html
出典情報 重篤副作用疾患別対応マニュアル 重症高血圧(2023年12月)《厚生労働省》
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圧薬治療を開始・増強する。

6. 典型的症例概要
甲状腺乳頭癌術後のレンバチニブ投与により高血圧を来した一例
【症例】67 歳、男性
家族歴:特記事項なし
既往歴:発作性心房細動(カテーテルアブレーション後)
喫煙歴:なし
飲酒歴:ビール 350 mL/日
現病歴:X-1 年 10 月頃から嚥下困難感を自覚するようになり、11 月某病院を
受診した。両側甲状腺下極に接して上縦隔に位置する分葉状腫瘤を認めたた
め、
12 月当院内分泌外科に紹介された。
甲状腺乳頭癌[TNM 臨床病期分類(UICC8 版):cT0N1bM1 stage IVB]と診断され、X 年 2 月甲状腺全摘・両側頸部リン
パ節郭清・上縦隔リンパ節郭清(D3c)、胸骨および両側鎖骨頭合併切除、胸骨
部胸壁再建術が施行された。X 年 3 月 9 日よりレンバチニブ 24 mg/日が開始
された。家庭血圧がそれまでは 120-140/70-80 mmHg 程度であったが、140180/80-110 mmHg 程度まで上昇したため、3 月 26 日血圧のコントロール目的
に当科に紹介された。
紹介時現症および検査所見:
身長 168 cm、体重 64 kg。体温 36.2 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 172/98 mmHg。
頸部・前胸部に手術瘢痕あり。呼吸音・心音に異常なし、病的心雑音なし。腹
部は平坦・軟。圧痛なし。下腿浮腫なし。血液検査:白血球 7,700/μL、Hb
13.2 g/dL、血小板 23.5 万/μL、空腹時血糖 89 mg/dL、HbA1c 5.5%、AST 24
IU/L、ALT 22 IU/L、尿素窒素 13 mg/dL、Cre 0.68 mg/dL、ACTH 21.2 pg/mL、
コルチゾール 8.6 μg/dL、血漿レニン活性 1.3 ng/mL/時、アルドステロン 38
pg/mL 、アドレナリン 60 pg/mL、ノルアドレナリン 222 pg/mL、ドパミン 19
pg/mL、TSH 0.87 µIU/mL、FT3 2.22 pg/mL、FT4 1.21 ng/dL。尿検査:蛋白
(+)・387 mg/gCre、潜血(-)、総メタネフリン 0.16 mg/gCr。
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