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05【資料2】小児に対するインフルエンザウイルスワクチンについて (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40343.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第25回 5/23)《厚生労働省》 |
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【1】小児に対するインフルエンザワクチンについて
(3)経鼻弱毒生インフルエンザワクチン等の有効性、安全性
不活化ワクチンの有効性に関する国内の知見①
⚫ 国内において、2013/14シーズンから2022/23シーズンにかけて継続的に小児を対象とした多施設共同症例対照研究(test-negative
design)を実施している。全てのシーズンで対象となった3歳未満小児では、 2回接種後のVE(Vaccine effectiveness)は、
2018/19シーズンと2022/23シーズンを除いて有意であったとの報告がある。
福島ら1(厚労科研研究班報告)
3歳未満児の1回接種(上段)、2回接種(下段)のシーズン別オッズ比とワクチン有効率
研究内容: 2013/14シーズンから2022/23シーズンにかけて継続的に小
児を対象とした多施設共同症例対照研究(test-negative design)を実施。直
近では、 2022/23のシーズンの大阪府・福岡県の小児科診療所において、
研究期間中(2023年1月23日~3月19日)に、インフルエンザ様疾患
(ILI*1)で38.0˚C以上の発熱出現後、7日以内に受診した3歳未満の小児
を対象とした。選択バイアスを回避するために系統的手順により登録・病
原診断(real-time RT-PCR)を実施した。情報収集は自記式質問票にて行
い、条件付き多重ロジスティック回帰分析モデルにて層化変数*2、調整変
数*3を設定し解析を行った。
結果 (3歳未満小児):
• 2013/14から2019/20までのワクチン有効率(Vaccine
effectiveness:VE)については、
✓ 1回接種後で33%~83%
✓ 2回接種後で42%~80%
であり、2回接種後のVEは2018/19シーズンを除いて有意
• 2022/23のシーズンのVEについては
✓ 1回接種後で77%[95%CI -3~95%]
✓ 2回接種後で2%[95%CI -194%~68%]
であるが、有意ではなかった。なお、2022/23シーズンについては、
注) 2020/21シーズンおよび2021/22シーズンは流行がなく研究は中止となった。
過去シーズンと異なる流行状況等により、結果の解釈に留意が必要。
1 小西絢子, 福島若葉, 他.
小児におけるインフルエンザワクチンの有効性モニタリング( 2022/23シーズン )
14
*1ILI = 発熱 ≥38.0˚C + 咳, 咽頭痛, 鼻汁 and/or 呼吸困難
*2層化変数:参加施設、登録週、最高体温(38.0-38.9 / ≥39.0℃)
*3調整変数:性、年齢、発症~受診の日数(0-2/≥3日)、同胞有無、通園有無、基礎疾患による通院、過去1年間の医療機関受診回数(0-4/5-9/≥10回)、昨シーズンのインフルエンザワ
クチン接種歴、受診日1週間以内の同居家族のインフルエンザ診断歴、昨シーズンの医師による診断インフルエンザ診断歴
(3)経鼻弱毒生インフルエンザワクチン等の有効性、安全性
不活化ワクチンの有効性に関する国内の知見①
⚫ 国内において、2013/14シーズンから2022/23シーズンにかけて継続的に小児を対象とした多施設共同症例対照研究(test-negative
design)を実施している。全てのシーズンで対象となった3歳未満小児では、 2回接種後のVE(Vaccine effectiveness)は、
2018/19シーズンと2022/23シーズンを除いて有意であったとの報告がある。
福島ら1(厚労科研研究班報告)
3歳未満児の1回接種(上段)、2回接種(下段)のシーズン別オッズ比とワクチン有効率
研究内容: 2013/14シーズンから2022/23シーズンにかけて継続的に小
児を対象とした多施設共同症例対照研究(test-negative design)を実施。直
近では、 2022/23のシーズンの大阪府・福岡県の小児科診療所において、
研究期間中(2023年1月23日~3月19日)に、インフルエンザ様疾患
(ILI*1)で38.0˚C以上の発熱出現後、7日以内に受診した3歳未満の小児
を対象とした。選択バイアスを回避するために系統的手順により登録・病
原診断(real-time RT-PCR)を実施した。情報収集は自記式質問票にて行
い、条件付き多重ロジスティック回帰分析モデルにて層化変数*2、調整変
数*3を設定し解析を行った。
結果 (3歳未満小児):
• 2013/14から2019/20までのワクチン有効率(Vaccine
effectiveness:VE)については、
✓ 1回接種後で33%~83%
✓ 2回接種後で42%~80%
であり、2回接種後のVEは2018/19シーズンを除いて有意
• 2022/23のシーズンのVEについては
✓ 1回接種後で77%[95%CI -3~95%]
✓ 2回接種後で2%[95%CI -194%~68%]
であるが、有意ではなかった。なお、2022/23シーズンについては、
注) 2020/21シーズンおよび2021/22シーズンは流行がなく研究は中止となった。
過去シーズンと異なる流行状況等により、結果の解釈に留意が必要。
1 小西絢子, 福島若葉, 他.
小児におけるインフルエンザワクチンの有効性モニタリング( 2022/23シーズン )
14
*1ILI = 発熱 ≥38.0˚C + 咳, 咽頭痛, 鼻汁 and/or 呼吸困難
*2層化変数:参加施設、登録週、最高体温(38.0-38.9 / ≥39.0℃)
*3調整変数:性、年齢、発症~受診の日数(0-2/≥3日)、同胞有無、通園有無、基礎疾患による通院、過去1年間の医療機関受診回数(0-4/5-9/≥10回)、昨シーズンのインフルエンザワ
クチン接種歴、受診日1週間以内の同居家族のインフルエンザ診断歴、昨シーズンの医師による診断インフルエンザ診断歴