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資料3-11 草場先生提出資料 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00333.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第77回 3/23)《厚生労働省》
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高齢者における新型コロナウイルス感染症の療養の在り方についての見解と提案

2022 年3月7日
日本プライマリ・ケア連合学会

はじめに ~「高齢者医療の現状」
新型コロナウイルスの発生から2年を超え、わが国では、累計陽性者数は 500 万人を超
え、死亡者数は 2 万 4 千人に達している(2022 年 3 月 1 日現在)。
とくに、高齢者では年齢とともに重症化しやすく、糖尿病などの基礎疾患を有していたり、フ
レイル状態にあったりすると、死亡するリスクが急激に高まる。また、高齢者に認める臨床症
状は多彩であり、発熱や咳嗽、下痢などの急性期症状のほか、経口摂取が困難となったり、
併存疾患を増悪させたりすることも少なくない。
このため、これまで高齢者については、診断時から入院により見守ることが望ましいと考え
られてきた。その一方で、高齢者が長期の隔離入院によって不活発となり、日常生活動作
(ADL)の低下や認知機能のさらなる低下を来すことも指摘されるようになっている。感染リス
クを警戒してリハビリテーションが十分に実施されず、フレイル状態を悪化させる高齢者も少
なくない。
有効なワクチンが比較的迅速に開発され、国内でも接種が推進されてきたこと、内服薬を
含めた治療薬が普及していることなど、予防や治療において期待できる変化も認めている。
2022 年 1 月に始まったオミクロン株を中心とした第6波では、多数の感染者を認めた一方
で、それまでの流行と比すれば死亡する高齢者は減少している。
こうしたなか、高齢者におけるコロナ診療の在り方について、いのちを救うだけでなく、全人
的な観点から見直すことの必要が指摘されるようになってきている。

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