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【参考資料6】令和4年度の本検討会とりまとめ (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41901.html
出典情報 救急医療の現場における医療関係職種の在り方 に関する検討会ワーキンググループ(第6回 7/29)《厚生労働省》
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③救急救命処置の国家戦略特別区域における先行的な実証について
いただいたご意見を踏まえた今後の方向性について


4処置それぞれについては、以下のように対応する。
① 心肺停止に対するアドレナリンの投与等の包括指示化
医師の包括的な指示の下での救急救命士による心肺停止状態の傷病者に対するアドレナリン投与等については、他の救急
救命処置より侵襲度が高いことを踏まえると、他の職種が実施できる処置との関係等を含め慎重な検討が必要だが、傷病者
に対する迅速なアドレナリン投与等は重要であることから、搬送途上においてより迅速な処置につながる医師の具体的な指
示の受け方について整理・検討の上、実証実験を実施する。なお、実証実験を実施するに当たっては、安全性を確保する観
点から、厚生労働科学研究班において救急救命士の講習プログラム、事後検証体制の強化を含め必要なMC体制を引き続き検
討し、体制が整備された地域で行うこととし、実証実験に使用する特区制度は、国家戦略特区と構造改革特区のうち、十分
な症例数を確保する観点から適切な枠組みを選択することとする。
② アナフィラキシーに対するアドレナリンの筋肉内投与
医師の具体的指示の下に実施される救急救命処置として追加を検討するにあたって、安全性を確保する観点から、厚生労
働科学研究班において救急救命士の講習プログラム、必要なMC体制、アナフィラキシーの判断の精緻化、投与方法を引き続
き検討し、臨床研究から、救急救命士が一定程度、アドレナリンの適応を適切に判断できるという結果を得た上で、体制が
整備された地域で、実証実験を実施する。実証実験に使用する特区制度は、国家戦略特区と構造改革特区のうち、十分な症
例数を確保する観点から適切な枠組みを選択する。
③ 気管切開チューブの事故抜去時にチューブの再挿入
医師の指示の下に実施される救急救命処置として追加を検討するにあたって、実証実験は実施しない。安全性を確保する
観点から、厚生労働科学研究班において救急救命士の講習プログラム、必要なMC体制を引き続き検討の上、「在宅療法継続
中の傷病者の処置の維持」として救急救命処置への追加に向け引き続き議論する。
④ 自動式人工呼吸器による人工呼吸
医師の指示の下に実施される救急救命処置として追加を検討するにあたって、実証実験は実施しない。総務省消防庁での
整理等を踏まえて、安全性を確保する観点から、厚生労働科学研究班において救急救命士の講習プログラム、必要なMC体制
を引き続き検討の上、救急救命処置への追加に向け引き続き議論する。
○ 法改正により、病院前での実施を前提としてきた、救急救命処置の病院内での運用における課題が見えてきたことや、救急医療の質の
向上に向けて、規制改革等において救急救命処置の範囲の拡大についての要望があることから、来年度以降、本検討会又は本検討会のWG
として、医師の指示の下に救急救命士が実施する救急救命処置に関する事項について検討を行う。

今後のスケジュールについて


内閣府の特区制度の枠組みを用いて、①については、令和5年度以降、搬送途上において、より迅速な処置につながる医師の具体的な
指示の受け方について整理・検討し、体制を整備した上で、実証実験を実施する。②については、令和5年度以降の臨床研究の結果を踏
まえ、体制を整備した上で、実証実験を実施する。実証にあたっては、安全性と救命率等の効果の両面から丁寧に検証を行う。
⚫ 本検討会又は本検討会のWGとして、医師の指示の下に救急救命士が実施する救急救命処置を議論する場を設置し、安全性、必要性、難
易度、必要となる教育体制等について、検討を行う。
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