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2024年度 病院経営定期調査-中間報告(集計結果)- (6 ページ)

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出典情報 2024年度 病院経営定期調査-中間報告-(9/17)《日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会》
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Ⅳ.集計結果とまとめ
新型コロナウイルス感染症が拡大した 2019 年度から 2022 年度、5 類移行が行われた 2023 年度以
降の病院経営の実態を把握するため、医業損益の調査項目として、2022 年、2023 年に引き続き「コ
ロナ関連 緊急包括支援事業 入金額/補助金」ならびに「コロナ関連の補助金を除く経常利益」を加
え、2023 年と同様に水道光熱費の内訳として電気・ガス料金等を再掲科目とした。また、今回は医
療人材確保のための「紹介会社へ支払う紹介手数料・委託料」を新たに別掲に加えて集計を実施した。
2022 年度、23 年度の医業損益比較では、全病院の医業損益の年度比較では、医業収益の伸びは
+3.0%、医業費用+2.5%により、2023 年度の医業利益は赤字額がわずかに減じたが、経常利益は
医業外収益の大幅な減収により、2022 年度の黒字から赤字に転じていた。
2023 年 6 月/24 年 6 月の前年同月比較をみると、医業収益-0.1%、医業費用+0.9%となり、医
業利益、経常利益ともに 2 期赤字・減益となった。医業収益の内訳では、外来診療収入が-3.9%
の減収であった。
近年の経営調査では増収減益傾向が続いていたが、2024 年度は減収減益傾向に転じることも想定
され、2024 年度診療報酬改定の影響、働き方改革による人件費の負担増、さらには材料費(医薬
品、診療材料、給食材料等)の高騰等々とあわせて病院経営はさらに厳しさを増し、病院運営の大
きな転換点を迎えたといえる。
また参考として、2018 年度~23 年度の 6 年連続年度比較について追跡調査をみると、医業利益
の赤字病院割合は 20 年度の 86.4%、21 年度は 68.2%に減少したが、23 年度には再び 86.4%に拡
大し、経常利益の黒字病院割合では、21 年度 90.9%、22 年度は 86.4%まで増加したが、23 年度は
43.2%に減少していた。コロナ関連の補助金を除く黒字病院割合との比較では、それぞれ 21 年度
50.0%、22 年度 22.7%と大きく減少し、23 年度は補助金の減少により 9.1 ポイント減の 34.1%と
なっていた。

≪医業損益に関する調査結果≫
*年度比較(2022 年度/2023 年度)稼働 100 床当たり


医業利益

-20,978 万円 から -20,029 万円に若干縮小した。



経常利益

13,435 万円から―3,412 万円 に黒字から赤字に転じ、コロナ関連の補助金
を除くと-8,718 万円から-8,391 万円に赤字が縮小した。



医業利益

赤字病院の割合

76.0%から 74.7%に 1.3 ポイント減少した。



経常利益

赤字病院の割合

22.7%から 51.0%に 28.3 ポイント増加した。コロナ関連の

補助金を除くと 63.1%から 64.9%に 1.8 ポイント増加した。

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