よむ、つかう、まなぶ。
【資料1】医療保険制度改革について (33 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46486.html |
出典情報 | 社会保障審議会 医療保険部会(第188回 12/5)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
令和6年11月28日
医療保険部会(2024年11月21日開催)におけるご意見④
第187回社会保障審議会
医療保険部会
資料2
(文責:事務局)
⚫
医療保険では、保険料において上下限がある関係で応能負担が原則だが、多少応益的な要素も入っている。そこに加えて給
付面では、高額療養費は本来病気になった人とならない人との間の水平的な所得再分配だと思うが、そこに応能要素が入ると
いうことで、垂直的所得再分配という面もあるという、非常にいろいろなことがミックスされたのが今の状態。そういう点か
ら言うと、受益に着目した限度額ということから言えば、医療費が増大すればその伸びに応じて見直すということは必要なこ
と。
その一方、応能負担ということで、今回あるような負担能力に応じてということも徹底することも一つだが、そうなると、
年齢に関係なくということになる。それぞれの基準の部分に該当する方たちの割合が制度とか年齢によって違っているので、
特に高齢者に低所得層が多いといったような実態をどう考えるかということが重要ではないか。
⚫
年齢ではなくて負担能力に応じた高額療養費の負担上限額の設定や所得区分の細分化は非常に妥当。また、インフレへの対
応のため上限を上げることもやむを得ない部分がある。一方で、医療保険というのは本来ネガティブな健康へのショック、運
悪く非常に高額な医療費が必要になった方のリスクを軽減するという役割が最も重要なので、高額療養費の負担上限を上げる
ことより、例えば選定療養費によって医学的に絶対的に必要不可欠ではない部分の自己負担を増やす、または医療の標準化な
どのルールづくりによって健康の改善に特に必要な部分に医療費が使われるようにしていくという効率化が非常に求められる。
また、高額療養費が医療利用など家計にどう影響を与えるのかに関してあまり実証分析がない。例えば、自己負担割合が変
化したときの影響は、誰がどういう負担割合なのかが分かるので分析しやすいが、高額療養費の負担限度額は所得や年齢に
よって決まっているので、誰がどういう上限になっているかということがデータから分からないことが多い。高額療養費がど
ういう影響を与えているか、例えば、高額療養費を超えた途端に、幾ら余計にかかっても自己負担が増えないので、急に医療
利用が増えるということが起きているのか、いないのか。高額療養費の上限が上がると家計にどういう影響があるのか。負担
増による医療利用の低下が起きるのか。そのようなことがよく分かっていない状況なので、そういうことが分かるようなデー
タを研究者が使えるようになっていくことが今後非常に重要。
32
医療保険部会(2024年11月21日開催)におけるご意見④
第187回社会保障審議会
医療保険部会
資料2
(文責:事務局)
⚫
医療保険では、保険料において上下限がある関係で応能負担が原則だが、多少応益的な要素も入っている。そこに加えて給
付面では、高額療養費は本来病気になった人とならない人との間の水平的な所得再分配だと思うが、そこに応能要素が入ると
いうことで、垂直的所得再分配という面もあるという、非常にいろいろなことがミックスされたのが今の状態。そういう点か
ら言うと、受益に着目した限度額ということから言えば、医療費が増大すればその伸びに応じて見直すということは必要なこ
と。
その一方、応能負担ということで、今回あるような負担能力に応じてということも徹底することも一つだが、そうなると、
年齢に関係なくということになる。それぞれの基準の部分に該当する方たちの割合が制度とか年齢によって違っているので、
特に高齢者に低所得層が多いといったような実態をどう考えるかということが重要ではないか。
⚫
年齢ではなくて負担能力に応じた高額療養費の負担上限額の設定や所得区分の細分化は非常に妥当。また、インフレへの対
応のため上限を上げることもやむを得ない部分がある。一方で、医療保険というのは本来ネガティブな健康へのショック、運
悪く非常に高額な医療費が必要になった方のリスクを軽減するという役割が最も重要なので、高額療養費の負担上限を上げる
ことより、例えば選定療養費によって医学的に絶対的に必要不可欠ではない部分の自己負担を増やす、または医療の標準化な
どのルールづくりによって健康の改善に特に必要な部分に医療費が使われるようにしていくという効率化が非常に求められる。
また、高額療養費が医療利用など家計にどう影響を与えるのかに関してあまり実証分析がない。例えば、自己負担割合が変
化したときの影響は、誰がどういう負担割合なのかが分かるので分析しやすいが、高額療養費の負担限度額は所得や年齢に
よって決まっているので、誰がどういう上限になっているかということがデータから分からないことが多い。高額療養費がど
ういう影響を与えているか、例えば、高額療養費を超えた途端に、幾ら余計にかかっても自己負担が増えないので、急に医療
利用が増えるということが起きているのか、いないのか。高額療養費の上限が上がると家計にどういう影響があるのか。負担
増による医療利用の低下が起きるのか。そのようなことがよく分かっていない状況なので、そういうことが分かるようなデー
タを研究者が使えるようになっていくことが今後非常に重要。
32