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3月21日 2023年度 特別養護老人ホームの経営状況について (6 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r6/
出典情報 2023年度 特別養護老人ホームの経営状況について(3/21)《福祉医療機構》
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2024-014

(図表 6)2023 年度
k 状況

黒字・赤字別

指標

特養の経営状況

黒字
(n=1,094)
72.9
13.3
93.8
82.7
3.99
12,811
6.35
61.8
27.9
5.1
3.9
6.2
7,379
4,561

定員数(特養入所)
(人)
定員数(短期入所)
(人)
利用率(特養入所)
(%)
利用率(短期入所)
(%)
要介護度(特養入所)

利用者単価
(円)
利用者 10 人当たり従事者数
(人)
人件費率
(%)
経費率
(%)
うち水道光熱費率
(%)
減価償却費率
(%)
サービス活動増減差額比率
(%)
従事者 1 人当たりサービス活動収益 (千円)
従事者 1 人当たり人件費
(千円)

従来型
赤字
(n=794)
64.8
12.6
91.9
73.4
3.97
12,613
6.96
70.0
30.6
5.5
5.1
△ 5.9
6,633
4,646

ユニット型
差(赤字
黒字
赤字
-黒字)
(n=2,458) (n=1,110)
△ 8.1
62.8
50.9
△ 0.7
14.1
12.6
△ 1.9
94.1
90.0
△ 9.2
78.7
67.2
△ 0.01
3.90
3.90
△ 198
14,980
14,801
0.61
7.50
8.56
8.2
60.4
69.2
2.7
24.8
27.7
0.4
4.5
5.1
1.2
6.2
8.5
△ 12.1
△ 5.6
8.5
△ 746
7,311
6,325
85
4,413
4,379

差(赤字
-黒字)
△ 11.9
△ 1.5
△ 4.1
△ 11.5
△ 0.00
△ 178
1.07
8.9
2.9
0.6
2.3
△ 14.1
△ 985
△ 34

ユニット型についても、従来型と同様の傾向

まず、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)は年々算定

がみられた。収益面では、赤字施設の利用率は

率が上がっており、黒字施設・赤字施設どちら

特養入所・短期入所ともに黒字施設よりも低か

も 9 割を超える。ただ、従来型で 2.2 ポイント、

った。さらに、利用者単価についても赤字施設

ユニット型で 2.9 ポイントと大きな差ではない

のほうが 178 円低く、従事者 1 人当たりサービ

ものの、赤字施設のほうが算定率が低い。また、

ス活動収益は 985 千円も低くなっている。

科学的介護連携体制加算(Ⅱ)は従来型で 5.2 ポ

費用面では、従事者 1 人当たり人件費は黒字

イント、ユニット型では 9.1 ポイントの差がみ

施設のほうが高いが、収益に大きな差があるた

られた。ほかに科学的介護情報システム(以下

め、人件費率は赤字施設のほうが 8.9 ポイント

「LIFE」という。
)に関連する加算である口腔衛

高くなっている。従来型よりも経営状況の差が

生管理加算(Ⅱ)
、個別機能訓練加算(Ⅱ)
、褥瘡

大きいのは、定員数や利用率の差が大きいこと

マネジメント加算(Ⅰ)

(Ⅱ)も、従来型・ユニ

が背景にあると思料される。

ット型ともに黒字施設のほうが算定が進んでい
る状況であった。ご承知のとおり LIFE は、デ

2.2

黒字・赤字別の加算算定状況

ータの活用により質の高いケアの見直しを支援
することを目的に、2021 年度介護報酬改定で開

黒字施設のほうが LIFE 関連の加算や上位区
分加算の算定率が高い傾向

始された。エビデンスに基づく介護は国が推進
しているところであり、今後も LIFE 関連の加

従来型・ユニット型ともに黒字施設の利用者

算が新設や増点される流れが見込まれる。

単価が赤字施設よりも高いことは前節で確認し

また、看取り介護加算(Ⅰ)は、従来型・ユニ

たとおりである。一方で、要介護度にはほとん

ット型いずれも各区分において黒字施設と赤字

ど差がないことから、黒字施設のほうが積極的

施設の算定状況に差がみられた。とくにユニッ

に加算を算定して利用者単価を高めていること

ト型は 5~7 ポイントと差が大きい。

が推察される。そこで、黒字施設・赤字施設別で

黒字施設は上位区分の加算を積極的に算定し

加算の算定状況を確認していきたい(図表 7、

ており、これら加算の算定率の違いが利用者単

8)。

価の差につながっていると思料される。算定要
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