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3月21日 2023年度 特別養護老人ホームの経営状況について (9 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r6/
出典情報 2023年度 特別養護老人ホームの経営状況について(3/21)《福祉医療機構》
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2024-014

(図表 12)短期入所の利用率別

50%以上 60%以上 70%以上 80%以上 90%以上
50%未満
100%以上
60%未満 70%未満 80%未満 90%未満 100%未満
(n=360)
(n=390)
(n=135) (n=213) (n=339) (n=447) (n=396)

指標
定員数(特養入所)
定員数(短期入所)
利用率(特養入所)
利用率(短期入所)
特養待機登録者数
定員 1 人当たりサービス
活動収益
利用者単価
人件費率
経費率
サービス活動増減差額比率
経常増減差額比率
赤字施設割合
地域区分「その他」の割合

特養(ユニット型)の経営状況

(人)
(人)
(%)
(%)
(人)

64.2
17.4
89.6
18.8
45.0

62.7
13.1
91.2
55.1
49.3

64.0
12.9
93.3
65.5
49.5

63.1
13.5
95.2
75.5
51.7

62.0
13.0
95.1
85.3
63.5

62.4
13.4
95.5
94.6
70.1

76.0
11.8
93.1
120.6
90.0

(千円)

4,051

4,590

4,803

4,991

5,101

5,259

5,374

(円)
(%)
(%)
(%)
(%)
(%)
(%)

14,850
63.5
27.0
2.0
1.7
46.1
43.1

14,764
65.4
25.7
1.0
0.4
52.6
41.5

14,803
63.2
25.8
4.0
3.3
31.9
33.8

14,862
63.3
25.6
4.5
4.0
30.7
36.9

14,924
63.2
25.3
4.8
4.5
26.6
34.5

15,071
62.0
24.7
7.0
6.6
21.5
31.6

15,178
60.6
25.4
7.6
7.3
15.9
23.1

おわりに

経営状況の差が大きかった。すべての区分でサ
ービス活動増減差額比率はプラス値ではあるが、

2023 年度の特養の経営状況は、2022 年度よ

「50%以上 60%未満」の区分では赤字施設割合

りサービス活動増減差額比率が上昇し、赤字施

が 52.6%と過半を占めている。一方、
「100%以

設割合が縮小した。経営状況は上向きに転じた

上」の区分では 15.9%とかなり少ない。

ものの、従来型では依然として 4 割近くが赤字

経営状況が良好な施設では、特養入所・短期

であり、厳しい状況が続いている。 また、従来

入所ともに利用率が高く、待機者数も多く登録

型・ユニット型ともに定員規模の小さい施設ほ

されているということが明らかになった。

ど経営状況は厳しく、赤字施設割合が高い傾向

一方、短期入所の利用率が低い区分ほど、介

が確認できた。

護報酬上の地域区分における「その他」の地域

赤字施設が黒字転換するためには、当然では

に所在する割合が高い傾向が確認できた。過疎

あるが収益増加や費用削減が必要不可欠である。

地域を含む「その他」の地域では人口減少の影

収益を増やすためには、積極的に上位区分加算

響もあり、待機者や利用者の確保に苦戦してい

を算定して利用者単価を上げることや、特養入

る様子がうかがえる。あるいは従事者を十分に

所・短期入所ともに利用率を維持・向上させる

確保できず、やむなく短期入所の稼働を一部制

ことが重要であると思料される。

限しているケースもあると推察される。

特養を取り巻く環境は目まぐるしく変化して

そのような状況のなかで、今後はよりいっそ

いるが、これからの施設運営をお考えいただく

う利用者・待機者の確保が安定した運営の鍵と

うえで本稿が少しでも参考となれば幸いである。

なるものと考えられる。退所者が生じたら速や

最後になるが、ご多忙のなか、2023 年度決算に

かに新規入所者を受け入れられる体制の整備や、 係る事業報告書の提出にご協力いただいた皆さ
地域のケアマネジャー、関係機関との連携など

まに感謝を申し上げる。

すでに取り組んでいることと思うが、今一度自
施設における取組みを洗い出し、見直す余地が
ないか確認していただければと思う。

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