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参考資料2 高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別)) (40 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25107.html |
出典情報 | 高齢者医薬品適正使用検討会(第15回 4/13)《厚生労働省》 |
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がん患者の多くは中程度~高度の痛みを抱えており、がん治療において疼痛緩和が
非常に重要となるが、高齢者は除痛率が低く、適切に苦痛を評価する必要がある。
また、がん患者は様々な理由からせん妄に陥りやすいが、抗精神病薬の副作用とし
てのアカシジアとの鑑別は困難であるため、注意が必要。
高齢者は除痛率が低く、適切に苦痛を評価する必要がある。が
ん疼痛治療は、世界保健機関(WHO)の三段階除痛ラダーに沿って
行われる。第一段階はNSAIDs、アセトアミノフェン、第二段階
は 弱 オ ピ オ イ ド( コ デ イ ン、 ト ラ マ ド ー ル な ど )、 第 三 段 階 は
強オピオイド(モルヒネなど)となるが、NSAIDsは消化管出血や
高齢者の特性
腎障害等の副作用に注意が必要となるなど、高齢者では薬剤の定期
を考慮した薬
的な見直しや、肝・腎機能を考慮した薬剤選択が重要である。
剤選択
オピオイド鎮痛薬(モルヒネ、ヒドロモルフォン、オキシコドン、
フェンタニル、タペンタドール、メサドン)は、特に高齢者におい
て は脳機 能や生 理機能 の 低 下によ り、過 鎮 静 や せん 妄 な ど の副
作 用 が 増 強 す る 場 合 が あ る た め、 注 意 が 必 要 で あ る。 モ ル ヒ ネ
とコデインは活性代謝物が腎排泄のため、腎機能が低下している患
者では使用しないことが望ましい。
P.
緩和医療で
使用される
薬剤
オピオイドの副作用である悪心・嘔吐に対しドパミンD 2遮断薬
(プロクロルペラジン[ノバミン])を投与すると、副作用として
アカシジア、パーキンソニズムなどの薬剤性錐体外路症状が生じる
ことがあるため注意が必要である。
投与量、使用
一部の抗精神病薬はせん妄に対して対症療法的に使用されるが、
方法に関する
副作用としてアカシジアが生じることがある。アカシジアはせん妄
注意
との鑑別が困難であり、抗精神病薬を使用する際は注意が必要であ
る。
鎮痛補助薬として使用されるプレガバリン[リリカ]は腎排泄型薬
剤のため、腎機能低下患者では排泄遅延によるめまい、傾眠等の副
作用に注意が必要である。
オキシコドンとフェンタニルは主にCYP3Aで代謝されるため、
CYP3A阻害剤との併用に注意が必要である。CYPの関与する主な相
互作用は、総論編別表4を参照。
他の薬効群の
オ ピ オ イ ド は、 中 枢 神 経 抑 制 薬( フ ェ ノ チ ア ジ ン 誘 導 体
薬剤との相互 (クロルプロマジン[ウインタミン、コントミン]
、レボメプロマジン
作用に関する [ ヒ ル ナ ミ ン、 レ ボ ト ミ ン ])、 バ ル ビ ツ ー ル 酸 誘 導 体
注意
(フェノバルビタール[フェノバール]
)
、ベンゾジアゼピン系薬剤
など)
、三環系抗うつ薬、抗ヒスタミン薬(第一世代H1受容体拮抗薬)
などとの併用において相加的に中枢神経抑制作用を増強させるため、
併用時は呼吸抑制、めまい、低血圧及び鎮静などに注意する。
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非常に重要となるが、高齢者は除痛率が低く、適切に苦痛を評価する必要がある。
また、がん患者は様々な理由からせん妄に陥りやすいが、抗精神病薬の副作用とし
てのアカシジアとの鑑別は困難であるため、注意が必要。
高齢者は除痛率が低く、適切に苦痛を評価する必要がある。が
ん疼痛治療は、世界保健機関(WHO)の三段階除痛ラダーに沿って
行われる。第一段階はNSAIDs、アセトアミノフェン、第二段階
は 弱 オ ピ オ イ ド( コ デ イ ン、 ト ラ マ ド ー ル な ど )、 第 三 段 階 は
強オピオイド(モルヒネなど)となるが、NSAIDsは消化管出血や
高齢者の特性
腎障害等の副作用に注意が必要となるなど、高齢者では薬剤の定期
を考慮した薬
的な見直しや、肝・腎機能を考慮した薬剤選択が重要である。
剤選択
オピオイド鎮痛薬(モルヒネ、ヒドロモルフォン、オキシコドン、
フェンタニル、タペンタドール、メサドン)は、特に高齢者におい
て は脳機 能や生 理機能 の 低 下によ り、過 鎮 静 や せん 妄 な ど の副
作 用 が 増 強 す る 場 合 が あ る た め、 注 意 が 必 要 で あ る。 モ ル ヒ ネ
とコデインは活性代謝物が腎排泄のため、腎機能が低下している患
者では使用しないことが望ましい。
P.
緩和医療で
使用される
薬剤
オピオイドの副作用である悪心・嘔吐に対しドパミンD 2遮断薬
(プロクロルペラジン[ノバミン])を投与すると、副作用として
アカシジア、パーキンソニズムなどの薬剤性錐体外路症状が生じる
ことがあるため注意が必要である。
投与量、使用
一部の抗精神病薬はせん妄に対して対症療法的に使用されるが、
方法に関する
副作用としてアカシジアが生じることがある。アカシジアはせん妄
注意
との鑑別が困難であり、抗精神病薬を使用する際は注意が必要であ
る。
鎮痛補助薬として使用されるプレガバリン[リリカ]は腎排泄型薬
剤のため、腎機能低下患者では排泄遅延によるめまい、傾眠等の副
作用に注意が必要である。
オキシコドンとフェンタニルは主にCYP3Aで代謝されるため、
CYP3A阻害剤との併用に注意が必要である。CYPの関与する主な相
互作用は、総論編別表4を参照。
他の薬効群の
オ ピ オ イ ド は、 中 枢 神 経 抑 制 薬( フ ェ ノ チ ア ジ ン 誘 導 体
薬剤との相互 (クロルプロマジン[ウインタミン、コントミン]
、レボメプロマジン
作用に関する [ ヒ ル ナ ミ ン、 レ ボ ト ミ ン ])、 バ ル ビ ツ ー ル 酸 誘 導 体
注意
(フェノバルビタール[フェノバール]
)
、ベンゾジアゼピン系薬剤
など)
、三環系抗うつ薬、抗ヒスタミン薬(第一世代H1受容体拮抗薬)
などとの併用において相加的に中枢神経抑制作用を増強させるため、
併用時は呼吸抑制、めまい、低血圧及び鎮静などに注意する。
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