よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2 高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別)) (49 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25107.html
出典情報 高齢者医薬品適正使用検討会(第15回 4/13)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。





介護保険サービスの利用状況:要介護度4
服薬管理

隔週で訪問診療
週4回訪問看護、連日ヘルパー訪問
服薬管理は75歳の妻が実施
介入のきっかけ
10年以上前にパーキンソン病と診断され、訪問医と連携して加療していた。食事
は家族と同じ形態のものを、妻の全介助で経口摂取しており、トロミ剤などは使用し
ていなかった。錠剤は水で内服できていた。自宅で呼びかけても目が合わないことが
多くなってきたが、訪問医の診察で様子を見ていた。その1週間後、食事摂取困難と
なり、緊急入院となった。
介入のポイント
自宅で意識の変容があった頃から、妻が各薬剤を粉砕し、水に混ぜて内服させてい
たことを、入院時に薬剤師が聴取した。意識状態の悪化はプラミペキソール徐放錠を
粉砕して内服していたことでプラミペキソールの血中濃度が急激に上昇したことが
一因となっていると予想された。入院後に経鼻胃管を挿入したため、薬剤は全て散剤

経過

とし、プラミペキソール徐放錠は粉砕可能である同成分のプラミペキソール錠に変更
し、投与回数を増やすことで対応した。血圧は90-100/60-70mmHgであったため、
バルサルタンは中止した。また、H2ブロッカーとPPIが併用されていたが、レボドパ・
カルビドパ配合錠は酸性条件下で吸収が高まることと、病歴からも既往歴はなく現
状では胃薬は必要ないと診断されたことから両剤とも中止した。睡眠薬については
ご本人や家族の強い希望があり、レム睡眠異常行動などがないことから継続したが、
非ベンゾジアゼピン系のゾルピデムに変更した。タムスロシン、ブロムヘキシンにつ
いて減薬を試みたが、水に混ぜて内服できる剤形であり、疾患治療の必要性と家族の
希望から継続されることとなった。
介入後の経過
血圧100-110/60-70mmHgで経過した。全身状態は改善し、自宅退院となった。
退院後は新たに薬局薬剤師が介入し、定期的に訪問薬剤指導管理を実施することにな
った。訪問薬剤師へは入院時の経過を情報提供した。

45