よむ、つかう、まなぶ。
資料1-4 特例臨時接種終了・定期接種化を見据えた国産新型コロナワクチンを含むコホート調査[3.7MB] (44 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_00138.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・薬事審議会(合同開催) 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第106回 4/14)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和7年度第1回 4/14)(合同開催)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
第一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチン接種後 まとめ
•
•
•
•
•
•
•
2023年11月28日に特例承認となり、2023年12月4日に臨時接種の対象となった新型コロナワクチンの第
一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンを追加接種した調査対象者に対し、2024年1月24日から
調査を開始した。3~7回目の追加接種について、2024年3月26日までに300人が追加接種した。
第一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンについて、追加接種後1週間(Day8)の日誌が回収でき
た300人では、37.5℃以上の発熱が15.7%(38.0℃以上は6.3%)にみられ、局所反応は疼痛が91.3%に
みられた。
添付文書に記載のある皮膚の遅発性反応(接種9日後以降に継続した発赤)は8人に認められ、8人のうち7
人は接種日から接種翌々日までに発赤が始まり、4-5日で一端消失した後、9-11日目に発赤が再度出現した。
接種日から11-35日後に消失した。消失の平均は19.3日後であった。8人のうち、かゆみも継続した人は4
人であった。
第一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンを接種し、採血結果のある233人の抗スパイクたんぱく
質抗体(抗S抗体価)は、接種前の抗ヌクレオカプシドタンパク質抗体(抗N抗体)価によって異なり、陰性
者は接種前6,627 U/mL、陽性者は接種前21,246 U/mLであった。抗N抗体陰性者の接種1か月後抗体価は
59,091 U/mL(86人)でピークに達し、3か月後、6か月後、12か月後と漸減した。抗N抗体陽性者の接
種1か月後接種抗体価は91,677 U/mL(146人)であり、12か月後まで漸減した。
抗S抗体を測定した血清の一部で起源株、BA.5株、XBB.1.5株、JN.1株の中和抗体を測定した。抗N抗体が
陽性の者は陰性の者に比べてすべての株に対して中和抗体価が高かった。ワクチン接種前の中和抗体価は起源
株とBA.5株に対してよりも、XBB.1.5株に対する中和抗体価が低く、JN.1株に対する中和抗体価はさらに低
かった。本ワクチンはXBB1.5株であり、XBB1.5株に対する中和抗体価の上昇率は起源株、BA.5株に対す
るものより高かった。JN.1株に対する中和抗体価は上昇したが、中和抗体価の絶対値は低かった。
ワクチン接種から1年間あるいは次のワクチン接種まで間に新規で報告されたCOVID-19感染率は全体で
13.4%であったが、接種時の感染既往によって違いがある傾向があった。
第一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンにおいて、PMDAへの副反応疑い報告が1件、因果関係を
問わないSAEが9件認められている。PMDAへの副反応疑い報告1件は、視神経炎ならびに副反応疑いが否定
されたため、取り下げる旨を第2報で報告された。
順天堂大学 コロナワクチン研究事務局 44
•
•
•
•
•
•
•
2023年11月28日に特例承認となり、2023年12月4日に臨時接種の対象となった新型コロナワクチンの第
一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンを追加接種した調査対象者に対し、2024年1月24日から
調査を開始した。3~7回目の追加接種について、2024年3月26日までに300人が追加接種した。
第一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンについて、追加接種後1週間(Day8)の日誌が回収でき
た300人では、37.5℃以上の発熱が15.7%(38.0℃以上は6.3%)にみられ、局所反応は疼痛が91.3%に
みられた。
添付文書に記載のある皮膚の遅発性反応(接種9日後以降に継続した発赤)は8人に認められ、8人のうち7
人は接種日から接種翌々日までに発赤が始まり、4-5日で一端消失した後、9-11日目に発赤が再度出現した。
接種日から11-35日後に消失した。消失の平均は19.3日後であった。8人のうち、かゆみも継続した人は4
人であった。
第一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンを接種し、採血結果のある233人の抗スパイクたんぱく
質抗体(抗S抗体価)は、接種前の抗ヌクレオカプシドタンパク質抗体(抗N抗体)価によって異なり、陰性
者は接種前6,627 U/mL、陽性者は接種前21,246 U/mLであった。抗N抗体陰性者の接種1か月後抗体価は
59,091 U/mL(86人)でピークに達し、3か月後、6か月後、12か月後と漸減した。抗N抗体陽性者の接
種1か月後接種抗体価は91,677 U/mL(146人)であり、12か月後まで漸減した。
抗S抗体を測定した血清の一部で起源株、BA.5株、XBB.1.5株、JN.1株の中和抗体を測定した。抗N抗体が
陽性の者は陰性の者に比べてすべての株に対して中和抗体価が高かった。ワクチン接種前の中和抗体価は起源
株とBA.5株に対してよりも、XBB.1.5株に対する中和抗体価が低く、JN.1株に対する中和抗体価はさらに低
かった。本ワクチンはXBB1.5株であり、XBB1.5株に対する中和抗体価の上昇率は起源株、BA.5株に対す
るものより高かった。JN.1株に対する中和抗体価は上昇したが、中和抗体価の絶対値は低かった。
ワクチン接種から1年間あるいは次のワクチン接種まで間に新規で報告されたCOVID-19感染率は全体で
13.4%であったが、接種時の感染既往によって違いがある傾向があった。
第一三共社オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチンにおいて、PMDAへの副反応疑い報告が1件、因果関係を
問わないSAEが9件認められている。PMDAへの副反応疑い報告1件は、視神経炎ならびに副反応疑いが否定
されたため、取り下げる旨を第2報で報告された。
順天堂大学 コロナワクチン研究事務局 44