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○診療報酬基本問題小委員会からの報告、新型コロナウイルス感染症の影響等を踏まえた診療報酬の算定状況等及び令和2年度診療報酬改定における経過措置等への対応について-2-3 (19 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00091.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第476回 3/10)《厚生労働省》 |
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外科手術について
○
日本外科学会等から、新型コロナウイルス感染症に関する以下の様な対応方針が示されている。
【一般社団法人日本外科学会等】
「新型コロナウイルス陽性および疑い患者に対する外科手術に関する提言」
(令和2年4月10日) (抜粋)
3.患者及び術式選択について
新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、待機手術の実施や延期は、医学
的観点及び限りある医療資源の効率的かつ効果的な配分の観点から多角的に
検討して判断する。
トリアージ計画は一律に決められるものではなく、地域の医療情勢と投入
可能な資源の双方を踏まえ、科学的データ並びに臨床家および病院管理の専
門家の意見に基づいて立案されるべきである。また、新型コロナウイルス感
染症が全ての患者にとってリスクであることは明白であるが、一方で手術を
受ける患者が負う多くのリスクのうちの一つに過ぎないことも確かである。
したがって手術の実施については、新型コロナウイルス感染症に関連するリ
スクのみならず、医学的な情報及び医療資源やその供給に関する情報も考慮
して検討されるべきである。なお、待機手術前後に新型コロナウイルス感染
症を発症した4例中3例が死亡に至ったとする報告があることも参考にされた
い。
米国外科学会(ACS)が推奨するセントルイス大学のElective Surgery
Acuity Scale (ESAS) をベースにした手術トリアージの目安を示す。
段階
定義
手術の例
対応
1
致命的疾患でない、
急を要しない外来
手術など
・手根管症候群手術
・健診・ドックの消化管内視鏡
など
延期
2
致命的疾患でない
が潜在的には生命
を脅かす、または
重症化する危険性
あり、入院を要す
る疾患
・低悪性度のがん
・非緊急性の整形外科手術(股・
膝関節置換、麻痺のない脊椎疾
患)
・尿管結石(病状安定)
・待機的血管形成術 など
可能であ
れば延期
3
数日から数ヶ月以
内に手術しないと
致命的となり得る、
あるいは重大な障
害を残す疾患
・外傷
・ほとんどのがん手術
・麻痺を伴う脊椎疾患、外傷
・臓器移植手術
・心臓手術
・重症下肢虚血に対する血管手術
など
本提言に
準じた十
分な感染
予防策を
講じ、慎
重に実施
「新型コロナウイルス感染症パンデミックの収束に向けた外科医療の提供に関する提言」(令和2年5月22日)(抜粋)
COVID-19パンデミックが待機手術に与えた影響を検証すべく、日本も参加した世界71ケ国、359病院を対象に行われた大規模調査によると、
日本全国では本年3月下旬時点で向こう12週間に本来行われる予定だった大腸・上部消化管/肝胆膵・泌尿器・頭頸部・婦人科・形成外科・整形外
科・産科領域の手術のうち約140万件(全体の73%に相当)が中止・延期されたと推定される(このうちがんは約9万8000件でキャンセル率
30%、良性疾患は約125万3000件・同84%)。この論文によればこれら本来行われる予定だった手術をすべて実施するには、パンデミック以前の
手術実施体制を20%強化した場合であっても45週かかると試算されている。パンデミック収束のめどが未だはっきりとは立たない中、感染拡大に
最大限の注意を払いつつ、各施設はもちろんのこと各地域および全国レベルで協力しつつ手術を必要とする患者に適切な外科医療を提供すること
が急務である。
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○
日本外科学会等から、新型コロナウイルス感染症に関する以下の様な対応方針が示されている。
【一般社団法人日本外科学会等】
「新型コロナウイルス陽性および疑い患者に対する外科手術に関する提言」
(令和2年4月10日) (抜粋)
3.患者及び術式選択について
新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、待機手術の実施や延期は、医学
的観点及び限りある医療資源の効率的かつ効果的な配分の観点から多角的に
検討して判断する。
トリアージ計画は一律に決められるものではなく、地域の医療情勢と投入
可能な資源の双方を踏まえ、科学的データ並びに臨床家および病院管理の専
門家の意見に基づいて立案されるべきである。また、新型コロナウイルス感
染症が全ての患者にとってリスクであることは明白であるが、一方で手術を
受ける患者が負う多くのリスクのうちの一つに過ぎないことも確かである。
したがって手術の実施については、新型コロナウイルス感染症に関連するリ
スクのみならず、医学的な情報及び医療資源やその供給に関する情報も考慮
して検討されるべきである。なお、待機手術前後に新型コロナウイルス感染
症を発症した4例中3例が死亡に至ったとする報告があることも参考にされた
い。
米国外科学会(ACS)が推奨するセントルイス大学のElective Surgery
Acuity Scale (ESAS) をベースにした手術トリアージの目安を示す。
段階
定義
手術の例
対応
1
致命的疾患でない、
急を要しない外来
手術など
・手根管症候群手術
・健診・ドックの消化管内視鏡
など
延期
2
致命的疾患でない
が潜在的には生命
を脅かす、または
重症化する危険性
あり、入院を要す
る疾患
・低悪性度のがん
・非緊急性の整形外科手術(股・
膝関節置換、麻痺のない脊椎疾
患)
・尿管結石(病状安定)
・待機的血管形成術 など
可能であ
れば延期
3
数日から数ヶ月以
内に手術しないと
致命的となり得る、
あるいは重大な障
害を残す疾患
・外傷
・ほとんどのがん手術
・麻痺を伴う脊椎疾患、外傷
・臓器移植手術
・心臓手術
・重症下肢虚血に対する血管手術
など
本提言に
準じた十
分な感染
予防策を
講じ、慎
重に実施
「新型コロナウイルス感染症パンデミックの収束に向けた外科医療の提供に関する提言」(令和2年5月22日)(抜粋)
COVID-19パンデミックが待機手術に与えた影響を検証すべく、日本も参加した世界71ケ国、359病院を対象に行われた大規模調査によると、
日本全国では本年3月下旬時点で向こう12週間に本来行われる予定だった大腸・上部消化管/肝胆膵・泌尿器・頭頸部・婦人科・形成外科・整形外
科・産科領域の手術のうち約140万件(全体の73%に相当)が中止・延期されたと推定される(このうちがんは約9万8000件でキャンセル率
30%、良性疾患は約125万3000件・同84%)。この論文によればこれら本来行われる予定だった手術をすべて実施するには、パンデミック以前の
手術実施体制を20%強化した場合であっても45週かかると試算されている。パンデミック収束のめどが未だはっきりとは立たない中、感染拡大に
最大限の注意を払いつつ、各施設はもちろんのこと各地域および全国レベルで協力しつつ手術を必要とする患者に適切な外科医療を提供すること
が急務である。
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