身の回りで起こり得る災害シナリオと被害の様相①

※ 被害の様相は一つの想定として作成したものであり、実際の災害時に、記載した被害の様相どおりの事象が発生するものではないことに留意が必要

想定条件

～首都直下地震が発生すると…（インフラ・ライフラインの復旧に向けた動き）～
被災者をとりまく様相
発災後当面の間は、ライフライン寸
断等、被災生活に大きな支障

発
災
直 ▼液状化地域では、住宅の傾斜など、
後 継続的な居住や日常生活が困難化
～ ▼長周期地震動により固定されていな
１ い本棚等が転倒したり、家具、ピアノ、
日 コピー機等が大きく移動し、人に衝突
後 ▼本や食器、窓ガラス等が飛散し、スト

電力

上水道

▼広範囲で
停電が発生

▼断水が発生

▼広い地域で
計画停電が
実施される
可能性

ーブ等の火気器具が転倒
▼停電で住宅のエレベーターが停止

▼ライフライン停止等により、空調や
トイレ等が利用できない状態が継続

３
日 ▼品切れにより飲食料等生活必需品
後 の確保が困難化
～

１
週
間
後
～

▼ライフラインの状況により空調や
トイレ等の一部が利用できない
状態が継続
▼電力が復旧しても、保守業者に
よる点検が終了するまでは、エレ
ベーターが使用できないため、
復旧が長期化する可能性

▼過剰な購買や買占めにより生活
必需品の品薄状態が継続

１
か
月
後
～

▼自宅の再建や修繕を望んでも、
業者や職人等の確保が困難

▼徐々に停電
が減少

▼断水の復旧
は限定的

▼発電所の停
止など、電力
▼断水・濁水は
供給量が不足
段階的に解消
し、電力需要
されるが、浄水
が抑制されな
施設等の被災
い場合などは、
による断水は
計画停電が
継続
継続する可
能性
▼建物倒壊や ▼断水は概ね
焼失など復旧 解消するが、
困難エリアを除 浄水施設等が
き、安全点検 被災した場合、
の終了や管路 断水が長期化
の復旧により、 する可能性
多くの地域で
供給が再開

下水道

ガス

通信

マグニチュード7.3/冬/18時/風速8ｍ/s

鉄道

▼一般家庭で ▼音声通信や ▼点検や被災等
使用される低
パケット通信の で、都内のＪＲ
圧ガスは、安
在来線、私鉄、
利用に支障
全措置が作
地下鉄が運行
動し、広域的 ▼輻輳により音
停止
に供給が停止 声通話はつな
がりにくくなる
▼各家庭でも、
震度５弱程度 ▼メール、ＳＮＳ
等の大幅な遅
以上で自動
▼新幹線も運行
配等が発生
遮断
停止し、都外か
▼携帯基地局
らの来街者の
▼一部地域で ▼低圧ガス管路 電源の枯渇に 多くが帰宅困難
の安全点検や より不通エリア
下水利用が困
▼道路寸断や、
復旧作業が終 拡大の可能性
難な状況が継
交通規制、渋
了せず、一部 ▼音声通信もパ
続
滞等により、バ
の利用者への ケット通信も利
▼排水管等の
ス等の代替交
用困難が継続
供給停止が
修理が終了する
通による移動も
継続
まで、集合住宅
困難
では、水道供給
が再開してもト
▼順次、通信が ▼復旧完了区
イレ利用が不可
間から順次運
回復
行が再開する
▼通信設備の
が多くの区間
被害状況によ
で運行停止が
っては、電話や
継続
インターネット
等通信が長期 ▼橋脚などの
大規模被害や
間に渡り不通
▼多くの地域で ▼安全点検の
線路閉塞、
となる可能性
利用制限解消
終了や管路の
車両脱線等が
復旧により、
▼排水管等の
発生した場合
修理が終了する 建物倒壊や焼
復旧まで１か
失など復旧困
まで、集合住宅
月以上の期間
難エリアを除き
では、水道供給
が必要となる
多くの地域で
が再開してもト
可能性
イレ利用が不可 供給が再開
▼下水利用が
制限
▼排水管等の
修理が終了
するまで、集
合住宅では、
水道供給が
再開しても
トイレ利用
が不可

道路
▼高速道路及び主要
一般道において、交通
規制が実施され、一般
車両の通行が規制
▼環状七号線の内側
方向への流入禁止等
の交通規制が実施
▼ガソリンスタンドは当面
給油不能か長蛇の列
▼高速道路や主要道
路で交通規制が継続
▼通行可能な道路にお
いて、鉄道等の運休
継続で車両利用が増
え、慢性的な渋滞が
継続
▼高速道路や直轄国
道等の主要路線は
段階的に交通規制
解除
▼その他道路では段階
的に閉塞や交通規制
が継続する可能性
▼土砂災害等により
道路が寸断された場合
復旧までは数か月以
上を要する可能性
▼羽田空港等は、徐々
に一般利用客の輸送
を再開

10

◆ 発災後当面の間は、ライフラインや公共交通機関など、身の回りの生活環境に大きな支障が生じるとともに、被害が甚大な場合は、その復旧が長期化するおそれ