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高齢者の「生きがい」の規定要因について ―「役割」と「孤独感」を中心とした分析― 藤森 克彦(PDF形式:356KB) (8 ページ)
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公開元URL | https://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/r03/zentai/pdf_index.html |
出典情報 | 令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果(6/14)《内閣府》 |
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このうち、主観的健康状態良いダミー、家計の心配事ないダミー、家族内に役割ありダ
ミー、社会活動参加ダミーは、回帰係数の符号がプラスであり、生きがいに正の影響を与
えている。つまり、健康状態が良い人、家計に心配事のない人、家族内に役割のある人、
社会活動に参加している人は、生きがいをもちやすい。
一 方 、未 婚 ダ ミ ー 、離 別 ダ ミ ー 、 孤 独 感 7 ~ 8 点 ダ ミ ー 、孤 独 感 9 ~ 12 点 ダ ミ ー は 、回
帰係数の符号がマイナスであり、生きがい保有に負の影響を与えている。つまり、未婚者
や離別者は、有配偶者を基準にすると、生きがいをもちにくい。また、孤独感7~8点ダ
ミ ー 、 孤 独 感 9 ~ 12 点 ダ ミ ー で は 、 孤 独 感 6 点 に 比 べ て 、 生 き が い を も ち に く い 。
3 .「 未 婚 の 高 齢 者 」 と 「 離 別 し た 高 齢 者 」 の 生 き が い の 規 定 要 因
前 節 で み た よ う に 、「 未 婚 」 と 「 離 別 」 は 、「 有 配 偶 」 と 比 べ て 、 高 齢 者 の 生 き が い 保 有
に 負 の 影 響 を 与 え る 規 定 要 因 と 考 え ら れ る 。 で は 、「 未 婚 の 高 齢 者 」 と 「 離 別 し た 高 齢 者 」
の 生 き が い の 規 定 要 因 は 何 だ ろ う か 。そ れ ぞ れ に つ い て 、生 き が い の 規 定 要 因 を 分 析 す る 。
(1)分析方法
「 生 き が い あ り 」を 1 、
「 生 き が い な し 」を 0 と す る 二 値 変 数 を 被 説 明 変 数 と す る ロ ジ ス
テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 を 行 っ た 。説 明 変 数 と し て は 、記 述 統 計 量 に 示 し た 通 り で あ る( 図 表 15)。
な お 、未 婚 者 に つ い て は 、子 ど も を も つ 人 の 比 率 が 極 め て 低 い こ と か ら 、説 明 変 数 か ら「 子
どもありダミー」を除いてロジスティック回帰分析を行った。
(図 表 15)使 用 する変 数 の記 述 統 計 量
男性ダミー
年齢
単身世帯ダミー
子どもありダミー
主観的健康状態良いダミー
家計の心配事ないダミー
家族内に役割ありダミー
社会活動参加ダミー
仕事ありダミー
孤 独 感 3~ 5 点 ダ ミ ー
孤独感 6 点ダミー
孤 独 感 7~ 8 点 ダ ミ ー
孤 独 感 9~ 12 点
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
有効度数
147
137
147
137
147
137
144
137
146
137
146
137
147
137
147
137
145
134
140
133
140
133
140
133
140
133
169
最小値
0.00
0.00
60.00
60.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
最大値
1.00
1.00
94.00
99.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
平均値
0.65
0.44
69.92
71.18
0.67
0.57
0.02
0.85
0.66
0.61
0.60
0.50
0.44
0.56
0.44
0.50
0.34
0.47
0.12
0.24
0.29
0.26
0.24
0.25
0.35
0.25
標準偏差
0.480
0.498
7.297
7.169
0.473
0.497
0.143
0.354
0.474
0.490
0.492
0.502
0.498
0.498
0.498
0.502
0.475
0.501
0.328
0.429
0.453
0.442
0.430
0.434
0.479
0.434
ミー、社会活動参加ダミーは、回帰係数の符号がプラスであり、生きがいに正の影響を与
えている。つまり、健康状態が良い人、家計に心配事のない人、家族内に役割のある人、
社会活動に参加している人は、生きがいをもちやすい。
一 方 、未 婚 ダ ミ ー 、離 別 ダ ミ ー 、 孤 独 感 7 ~ 8 点 ダ ミ ー 、孤 独 感 9 ~ 12 点 ダ ミ ー は 、回
帰係数の符号がマイナスであり、生きがい保有に負の影響を与えている。つまり、未婚者
や離別者は、有配偶者を基準にすると、生きがいをもちにくい。また、孤独感7~8点ダ
ミ ー 、 孤 独 感 9 ~ 12 点 ダ ミ ー で は 、 孤 独 感 6 点 に 比 べ て 、 生 き が い を も ち に く い 。
3 .「 未 婚 の 高 齢 者 」 と 「 離 別 し た 高 齢 者 」 の 生 き が い の 規 定 要 因
前 節 で み た よ う に 、「 未 婚 」 と 「 離 別 」 は 、「 有 配 偶 」 と 比 べ て 、 高 齢 者 の 生 き が い 保 有
に 負 の 影 響 を 与 え る 規 定 要 因 と 考 え ら れ る 。 で は 、「 未 婚 の 高 齢 者 」 と 「 離 別 し た 高 齢 者 」
の 生 き が い の 規 定 要 因 は 何 だ ろ う か 。そ れ ぞ れ に つ い て 、生 き が い の 規 定 要 因 を 分 析 す る 。
(1)分析方法
「 生 き が い あ り 」を 1 、
「 生 き が い な し 」を 0 と す る 二 値 変 数 を 被 説 明 変 数 と す る ロ ジ ス
テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 を 行 っ た 。説 明 変 数 と し て は 、記 述 統 計 量 に 示 し た 通 り で あ る( 図 表 15)。
な お 、未 婚 者 に つ い て は 、子 ど も を も つ 人 の 比 率 が 極 め て 低 い こ と か ら 、説 明 変 数 か ら「 子
どもありダミー」を除いてロジスティック回帰分析を行った。
(図 表 15)使 用 する変 数 の記 述 統 計 量
男性ダミー
年齢
単身世帯ダミー
子どもありダミー
主観的健康状態良いダミー
家計の心配事ないダミー
家族内に役割ありダミー
社会活動参加ダミー
仕事ありダミー
孤 独 感 3~ 5 点 ダ ミ ー
孤独感 6 点ダミー
孤 独 感 7~ 8 点 ダ ミ ー
孤 独 感 9~ 12 点
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
未婚
離別
有効度数
147
137
147
137
147
137
144
137
146
137
146
137
147
137
147
137
145
134
140
133
140
133
140
133
140
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最小値
0.00
0.00
60.00
60.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
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最大値
1.00
1.00
94.00
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1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
平均値
0.65
0.44
69.92
71.18
0.67
0.57
0.02
0.85
0.66
0.61
0.60
0.50
0.44
0.56
0.44
0.50
0.34
0.47
0.12
0.24
0.29
0.26
0.24
0.25
0.35
0.25
標準偏差
0.480
0.498
7.297
7.169
0.473
0.497
0.143
0.354
0.474
0.490
0.492
0.502
0.498
0.498
0.498
0.502
0.475
0.501
0.328
0.429
0.453
0.442
0.430
0.434
0.479
0.434