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参考資料5 第4期がん対策推進基本計画に関する要望書(前田委員提出資料) (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27784.html |
出典情報 | がん対策推進協議会(第80回 9/5)《厚生労働省》 |
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小児がん対策については、小児患者体験調査報告書では、がん治療のために転校、休学、退学をした
がん患者の割合は 87.5%で、小学校、中学校は転校が 81.1%、59.3%と最多であり、高等学校は休学が
61.3%と最多であった。また、院内特別支援学級を利用した小学校、中学校のがん患者の割合は
90.7%、77.6%に対して高等学校は 19.4%と少なく、利用した就学支援がないと回答した高等学校のが
ん患者の割合は 61.1%にのぼっていることから、特に高等学校における支援が求められている。
AYA 世代のがん対策については、患者体験調査報告書では AYA がん患者に関して、がん診断時に収
入のある仕事をしていた人の割合は 81.7%と一般がん患者(42.9%)の倍近くであるのに対して、治療
費用の負担が原因で治療を変更または断念したことのある人(11.1%)、医療を受けるための金銭的負担
が原因で生活影響があった人(53.1%)といずれの割合も高く、経済的にも社会的にも生活基盤がぜい
弱である AYA がん患者への支援が求められている。
高齢者のがん対策については、国立がん研究センターがん対策情報センターによる「患者さんが亡く
なる前に利用した医療や療養生活に関する実態調査」によれば、死亡時の年齢は 80 歳以上の割合が
50.2% 、 死亡前 1 カ月間で日常生活動作に何らの介助が必要だったと回答した割合は 78.4%にのぼる
にも関わらず、介護保険サービスを利用していたと回答した割合は 54.6%にとどまっていることに加
え、認知症を併存していたと回答した割合も 13.3% となっていた。
なお、
「ライフステージ」という言葉のイメージや年齢のみを基準とした対応を行うことで、その狭
間に落ちるニーズが生じる可能性がある点を考慮し、シームレスな情報提供と支援、医療の提供を行う
ことに留意が必要である。
小児がん拠点病院等での環境整備として、ICT を活用した高等教育の推進や原籍校との連携を進
め、小児がん連携病院においても院内学級の整備を進めるとともに、厚生労働省と文部科学省の共
管である公認心理師の配置やピア・サポートの活用を通じて、精神心理的な支援を進めること。
小児・AYA 世代のがん経験者の長期にわたる健康管理とフォローアップ、晩期合併症に対応する体
制を整備するため、がん治療医と家庭医・プライマリケア医との連携体制の構築や、サバイバーシ
ップ・ケアプランの作成と提示を進めるとともに、診療報酬などでの対応を検討すること。
AYA 世代のがん患者は介護保険制度を利用出来ないため、AYA 世代のがん患者が在宅療養のため
に必要な医療・福祉サービスを助成する在宅療養支援助成が自治体で拡がっている一方で、助成の
ない自治体との格差が生じていることから、助成制度を全国に広めるための施策を進めること。
がん診療連携拠点病院において、AYA 世代がん患者の支援に関する研修を受講した AYA 世代支援
チームを設置するとともに、各地域の AYA 世代がん患者会等との連携を図り、AYA 世代がん患者
によるピア・サポート活動を推進すること。
高齢がん患者に対する介護者を含めた患者体験調査や、介護保険利用率の調査の実施など、高齢者
におけるがん医療の実情を明らかにするとともに、高齢者総合的機能評価(CGA)の活用と意思決
定支援、高齢がん患者の診療や介護に関するガイドラインの策定と活用を進めること。
5.
がんゲノム医療の推進
がん対策推進基本計画中間評価報告書では、がんゲノム医療中核拠点病院等の数は、2019 年度の 167
4
がん患者の割合は 87.5%で、小学校、中学校は転校が 81.1%、59.3%と最多であり、高等学校は休学が
61.3%と最多であった。また、院内特別支援学級を利用した小学校、中学校のがん患者の割合は
90.7%、77.6%に対して高等学校は 19.4%と少なく、利用した就学支援がないと回答した高等学校のが
ん患者の割合は 61.1%にのぼっていることから、特に高等学校における支援が求められている。
AYA 世代のがん対策については、患者体験調査報告書では AYA がん患者に関して、がん診断時に収
入のある仕事をしていた人の割合は 81.7%と一般がん患者(42.9%)の倍近くであるのに対して、治療
費用の負担が原因で治療を変更または断念したことのある人(11.1%)、医療を受けるための金銭的負担
が原因で生活影響があった人(53.1%)といずれの割合も高く、経済的にも社会的にも生活基盤がぜい
弱である AYA がん患者への支援が求められている。
高齢者のがん対策については、国立がん研究センターがん対策情報センターによる「患者さんが亡く
なる前に利用した医療や療養生活に関する実態調査」によれば、死亡時の年齢は 80 歳以上の割合が
50.2% 、 死亡前 1 カ月間で日常生活動作に何らの介助が必要だったと回答した割合は 78.4%にのぼる
にも関わらず、介護保険サービスを利用していたと回答した割合は 54.6%にとどまっていることに加
え、認知症を併存していたと回答した割合も 13.3% となっていた。
なお、
「ライフステージ」という言葉のイメージや年齢のみを基準とした対応を行うことで、その狭
間に落ちるニーズが生じる可能性がある点を考慮し、シームレスな情報提供と支援、医療の提供を行う
ことに留意が必要である。
小児がん拠点病院等での環境整備として、ICT を活用した高等教育の推進や原籍校との連携を進
め、小児がん連携病院においても院内学級の整備を進めるとともに、厚生労働省と文部科学省の共
管である公認心理師の配置やピア・サポートの活用を通じて、精神心理的な支援を進めること。
小児・AYA 世代のがん経験者の長期にわたる健康管理とフォローアップ、晩期合併症に対応する体
制を整備するため、がん治療医と家庭医・プライマリケア医との連携体制の構築や、サバイバーシ
ップ・ケアプランの作成と提示を進めるとともに、診療報酬などでの対応を検討すること。
AYA 世代のがん患者は介護保険制度を利用出来ないため、AYA 世代のがん患者が在宅療養のため
に必要な医療・福祉サービスを助成する在宅療養支援助成が自治体で拡がっている一方で、助成の
ない自治体との格差が生じていることから、助成制度を全国に広めるための施策を進めること。
がん診療連携拠点病院において、AYA 世代がん患者の支援に関する研修を受講した AYA 世代支援
チームを設置するとともに、各地域の AYA 世代がん患者会等との連携を図り、AYA 世代がん患者
によるピア・サポート活動を推進すること。
高齢がん患者に対する介護者を含めた患者体験調査や、介護保険利用率の調査の実施など、高齢者
におけるがん医療の実情を明らかにするとともに、高齢者総合的機能評価(CGA)の活用と意思決
定支援、高齢がん患者の診療や介護に関するガイドラインの策定と活用を進めること。
5.
がんゲノム医療の推進
がん対策推進基本計画中間評価報告書では、がんゲノム医療中核拠点病院等の数は、2019 年度の 167
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