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10【参考資料1-5】組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンについて(第18回ワクチン評価に関する小委員会資料1) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29181.html
出典情報 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(第41回 11/18)《厚生労働省》
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定期接種化の是非について検討を要する論点
①「接種の目的」 ②「疾病負荷の大きさ」
○ 9価HPVワクチンの接種の目的は何か。
○ 日本でのHPV感染によって生じる疾病の特徴や疾病負荷をどのように考えるか。
9価HPVワクチンの接種の目的、疾病負荷の大きさ(ファクトシートより)
9価HPVワクチンの接種の目的(p.12,30-31)
○ 対象となる遺伝子型のHPV感染を予防し、子宮頸がん及びその前がん病変の罹患率を減少させ、子宮頸がんの死亡率を
減少させること。
○ 細胞診による子宮頸がん検診は病変の早期発見に有効だが、子宮頸管の奥から発生する病変は検出感度が低い。HPVワ
クチンによるHPV感染の予防は、子宮頸がん検診の弱点をカバーし、罹患率の減少効果を期待できる。
○ さらに、9価HPVワクチンは、子宮頸がんの発生に関連するHPVのうち9種類の遺伝子型へのウイルス様粒子を有効成分
として含有し、従来の2価・4価HPVワクチンより多くのHPV遺伝子型を標的とすることができる。
※なお、HPVは性交渉を介して感染することから、思春期女子で接種を行うことが重要である。一方、HPV感染から子宮頸がんの発症まで通常10年
以上の時間がかかることから、罹患率の減少効果を確認するには高いワクチン接種率の維持が必要である。

疾病負荷の大きさ(p.7-21)
○ 子宮頸がんの96%は、HPV感染に起因することが示唆されている。
○ 我が国の子宮頸がんの罹患者数は年間11,012例(2017年全国がん登録)、死亡者数は年間2,871人(2018年人口動態
統計)と報告されている。
○ 罹患率は、20歳代後半から40歳代まで増加した後、徐々に下がる傾向がある。女性のがん全体の3%であるが、20歳代
では最多、30歳代では乳がんに次いで多い。
○ 早期治療が可能な前がん病変であるCIN3の段階で発見されることも多い。
○ 年齢調整罹患率・死亡率は、減少傾向にある欧米諸国及び韓国と比べて、日本は高い水準にある。

9価HPVワクチンは、従来の2価・4価HPVワクチンより多くのHPV遺伝子型を標的とし、
子宮頸がんの死亡率の減少に寄与する可能性がある。

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