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10【参考資料1-5】組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンについて(第18回ワクチン評価に関する小委員会資料1) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29181.html
出典情報 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(第41回 11/18)《厚生労働省》
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定期接種化の是非について検討を要する論点③「国民の免疫の保有状況」
○ わが国のHPV遺伝子型の分布、抗体保有率より期待される9価HPVワクチンの効果はあるのか。
HPV遺伝子型の分布、国民の免疫の保有状況(ファクトシートより)
HPV遺伝子型の分布(p.23~28)
世界における地理的分布
○ 軽度扁平上皮内病変(n=8,308)の55報の研究論文を元にしたメタアナリシスでは、世界におけるHPV遺伝子型の分布には地理的
(ファクトシート文献54)
な違いを認め、北米では病変の80%にHPVを認めたが、他の地域では70%未満であった。
○ 浸潤子宮頸がん(n=10,575)の調査では、病変の85%にHPV感染を確認し、その91%がHPV16,18,31,33,35,45,52,58型に関連
(ファクトシート文献58)
していた。

国内の年齢分布
○ 日本人女性の子宮頸がんにおけるHPV遺伝子型の分布は、2価・4価HPVワクチンの標的であるHPV16,18型の割合を合計すると、
64.9%(文献60), 71.2%(文献62), 65.4%(文献63)であった。9価HPVワクチンの標的であるHPV16,18,31,33,45,52,58型の割合を
(ファクトシート図18、文献60, 62, 63)
合計すると、81.0%(文献60), 90.7%(文献62), 88.3%(文献63)であった。
○ 日本人女性のCIN3におけるHPV遺伝子型分布は、HPV16,18型の割合を合計すると、45.3%(文献63), 50.6%(文献65)であった。
(ファクトシート図19、文献63, 65)
HPV16,18,31,33,45,52,58型の割合を合計すると、80.9%(文献63), 84.1(文献65)であった。
○ 日本人女性の子宮頸がんにおける年齢層別のHPV感染割合は、HPV16,18型は年齢とともに低下する一方、
HPV16,18,31,33,45,52,58型は年齢に依らずほぼ一定であり、40歳未満の約90%が9価HPVワクチンの標的となり得ることが示唆
(ファクトシート文献66)
された。

国民の免疫の保有状況(p.12,29)
○ 病変発生前の潜伏感染状態ではHPV抗原は殆ど産生されないため、免疫誘導により抗体価が自然に上昇することが期待できな
(ファクトシート文献16)
い。よって、HPV感染者であっても血清中の抗HPV抗体価は一般的に低い。
○ 高リスク型のHPV16型に対する国内の抗体保有調査(平成27〜31年度)では、20-24歳群の女性の抗体保有率が経時的に上昇し
(ファクトシート図20)
ているが、当該年齢層にはワクチン接種緊急促進事業(平成23〜24年度)で接種した女性が調査対象に含まれている。

※いずれもファクトシート
における図番号

図18

図19

日本人女性の子宮頸がんでの HPV 遺伝子型分布

日本人女性の CIN3 での HPV 遺伝子型分布

図20
感染症流行予測調査事業に基づくHPV16に対する ELISA
抗体保有状況(2015-2019年度比較)感染症流行予測調査

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