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【資料No.1】★審査報告書(3) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》
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4.R.4 臨床的位置付け及び効能・効果について
申請者は、本剤の臨床的位置付けについて、以下のように説明している。
重症化リスク因子の有無によらず SARS-CoV-2 による感染症患者を対象とし、結果的に SARS-CoV-2 に
よる感染症の重症化リスク因子を有する被験者の割合は約 3 割11)であった国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221
試験)の第Ⅲ相パートの結果から、本薬 375/125 mg の SARS-CoV-2 による感染症に対する有効性が示さ
れており(4.R.2 参照)、本剤はワクチン接種の有無12)や SARS-CoV-2 による感染症の重症化リスク因子
の有無にかかわらず SARS-CoV-2 による感染症患者に投与可能な経口抗ウイルス薬であると考える。ま
た、効能・効果は、SARS-CoV-2 による感染症とすることが適切と考えた。
機構は、以下のように考える。
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅲ相パートにおいて、軽症~中等症Ⅰ13)に相当する患者が
組入れ可能とされていたことから、本剤はこれらの患者における治療選択肢の一つになると考える。また、
本剤はワクチン接種歴の有無や SARS-CoV-2 による感染症の重症化リスク因子の有無にかかわらず投与
可能と考えるが、添付文書において、本薬は SARS-CoV-2 による感染症の症状への効果について検討され
た薬剤である旨を情報提供する必要がある。なお、4.R.2 の検討を踏まえ、本薬 375/125 mg の SARS-CoV2 による感染症に対する有効性は症状発現から投与開始までが 72 時間未満の患者において確認された旨
を添付文書において注意喚起を行う必要がある。また、効能・効果は、SARS-CoV-2 による感染症とする
ことは可能と考える。
以上の機構の判断については、専門協議で議論する。
4.R.5 用法・用量について
機構は、審査報告(1)6.R.2 及び 6.R.3 の検討に加え、国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅲ相
パートの結果を踏まえた有効性及び安全性に関する検討(4.R.2 及び 4.R.3 参照)を踏まえ、12 歳以上の
小児及び成人患者における用法・用量を 1 日目は本薬 375 mg を 1 日 1 回、2 日目から 5 日目は本薬 125 mg
を 1 日 1 回経口投与とすることは可能と判断した。
以上の機構の判断については、専門協議で議論する。
5.

審査報告(3)作成時における総合評価
提出された資料から、本剤の有効性について検討可能な情報に限りがある上での、現時点での結論であ

ることに留意する必要はあるが、国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅲ相パートにおいて、症状発
現から無作為化までの時間が 72 時間未満の SARS-CoV-2 による感染症患者に対して、プラセボ群と比較
して本薬 375/125 mg 群において 5 症状の快復までの時間が短くなることが示され、12 症状でも快復まで

被験者(ITT 集団のうち、SARS-CoV-2 による感染症の症状発現が無作為化前 72 時間未満の被験者)で認められた主な重症化リスク因
子は以下のとおり。
・ 喫煙[本薬 375/125 mg 群 15.9%(55/347 例)、本薬 750/250 mg 群 16.5%(56/340 例)及びプラセボ群 14.0%(48/343 例)]
・ 脂質異常症[本薬 375/125 mg 群 8.4%(29/347 例)、本薬 750/250 mg 群 5.0%(17/340 例)及びプラセボ群 7.6%(26/343 例)]
・ BMI 30 kg/m2 以上[本薬 375/125 mg 群 6.6%(23/347 例)、本薬 750/250 mg 群 4.4%(15/340 例)及びプラセボ群 3.5%(12/343 例)]
・ 高血圧[本薬 375/125 mg 群 6.3%(22/347 例)、本薬 750/250 mg 群 2.9%(10/340 例)及びプラセボ群 4.1%(14/343 例)]
12)
ITT 集団のうち、SARS-CoV-2 による感染症の症状発現が無作為化前 72 時間未満の被験者の約 9 割がワクチン接種者。
13)
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 8.1 版
11)

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ゾコーバ錠 125 mg_塩野義製薬株式会社_審査報告書(3)

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