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資料1-1 先進医療Bの総括報告に関する評価表(告示番号44) (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23669.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第128回 2/10)《厚生労働省》
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技術的成熟度

A.当該分野を専門とし、経験を積んだ医師又は医師の
指導の下であれば実施できる。
B.当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又
は医師の指導の下であれば実施できる。
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を
中心とした体制をとっていないと実施できない。
D.その他

コメント欄:

総合的なコメント欄

本研究では、心不全を合併した (BNP 100 pg/mLまたは
NT-proBNP 400 pg/mL 以上)筋ジストロフィーの患者に
TRPV2阻害薬であるトラニラスト 300mg/day を投与した際
の心機能改善効果を評価したものである。主要評価項目
は、BNPの投与開始前から24週までの変化量(20、24、28
週データの平均値)であり、過去の研究データを参考に、
log(BNP)変化量-0.18が設定されていたが、有意な変化は
認められなかった。BNP自体は自然経過も含めて変動の大
きな指標であるが、少なくとも臨床的な意味のある減少は
確認できなかったと考える。副次評価項目である左室内径
短縮率、hANP、筋力、クレアチニンキナーゼについても、
有意な変化を認めなかった。cTnTは、投与後の平均値は微
増していたが、臨床的な意義は乏しい変化であると考え
る。末梢血単球表面TRPV2発現は、投与後に明らかな発現
低下が認められ、少なくとも本薬剤の標的(TRPV2)レベル
での作用が確認できているが、それが臨床的効果に繋がっ
ていない。(POC試験としてはネガティブ試験として成功し
ている。)
QOLに関連した副次的評価項目であるMDQOL-60(筋ジス
トロフィー及びQOL評価尺度)でも有意差は認めなかっ
た。SF-12(身体的、精神的、役割/社会的サマリースコア)
の役割/社会的サマリースコア、下位尺度である日常役割
機能(精神)が有意に低下していたが、本試験では対照群
が設定されていないため、自然変動による変化である可能
性は否定できず、臨床的意義を論じることは困難である。