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(参考資料2)全世代型社会保障構築会議報告書(令和4年12月16日) (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30572.html
出典情報 社会保障審議会(第31回 1/30)《厚生労働省》
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所管省庁もメンバーとする政府横断的な検討体制を構築し、事業主の理解を得て円滑に
進めるための具体的な方策を検討すべきである。
また、いわゆる「就業調整」の問題に対しては、被用者保険適用に伴う短時間労働者の
労働時間の延長、基幹従業員として従事することによる企業活動の活性化などの好事例
を、業所管省庁の協力を得て積極的に集約するとともに、これらの好事例や具体的なメリッ
トを労働者や事業主が実感できるような広報コンテンツやその活用法について、広報実務
の専門家、雇用の現場に詳しい実務家などの参加も得た上で検討・作成し、業所管省庁の
協力も得て広範かつ継続的な広報・啓発活動を展開するべきである。
② 労働市場や雇用の在り方の見直し


子育て・若者世代の非正規雇用労働者8は、基本給や各種手当の支給、能力開発機会等
における待遇差や雇用の不安定さなどの課題に直面している。こうした実態が、少子化の
背景の一つとなっているとも考えられることから、雇用形態に関わらない公正な待遇確保に
向けた方策について、引き続き促進する必要がある。



また、子育て・若者世代にとって、結婚、妊娠・出産、子育てを含めた個人のライフスタイ
ル・ライフサイクルに応じた多様な働き方やキャリア選択が可能となり、将来への展望を持
ちながら安心して働き、子育てすることができる機能的な労働市場を整備することが重要で
ある。

◆ 非正規雇用労働者を取り巻く課題の解決
「同一労働同一賃金」については、その履行確保に向けた取組を一層強力に推進すると
ともに、非正規雇用労働者の処遇改善に与えた効果を丁寧に検証した上で、「同一労働同
一賃金ガイドライン」9等の必要な見直しを検討すべきである。
非正規雇用労働者の処遇改善に資する政策のうち、有期雇用労働者の雇用の安定を
図るために導入された「無期転換ルール」 10については、その実効性を更に高めるための
方策を講ずるべきである。
より安定した働き方やスキルアップを望む非正規雇用労働者に対しては、引き続き、キャ
リアアップ助成金 11を通じた支援や、学び直し、職業訓練の支援などの施策について積極
的に推進していくべきである。
勤務地等を限定した「多様な正社員」の拡充については、子育てとの両立を実現するた
めの働き方の推進の観点から重要であるだけでなく、非正規雇用と正規雇用の垣根を喪

8

総務省「労働力調査(詳細集計)」(2021 年平均)によると、25~34 歳の男性の 14.0%、女性の 32.4%が非正規雇用労働者となっ
ている。
9
2018 年 12 月 28 日厚生労働省告示第 430 号。
10
同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が更新されて通算 5 年を超える時に、労働者の申込みによって無期労働契約に
転換されるルール。
11
非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善の取組を実施した事業主に対して支給される助成金。

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