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2021年度(令和3年度)病院の経営状況について (2 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r4/
出典情報 2021年度(令和3年度)病院の経営状況について(3/1)《福祉医療機構》
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2022-011

福祉医療機構(以下「機構」という。
)では、

り改善した(前頁下図)
。しかし、いずれの病院

毎年度、貸付先1の経営状況について調査(以下

類型においても、新型コロナウイルス感染症(以

「本調査」という)を行っている。このほど、貸

下「コロナ」という。)流行前の 2019 年度の数

付先より提出された 2021 年度の病院の財務諸

値を依然下回っている。
赤字病院2の割合をみると、一般病院、療養型

表データ等を用いて、経営状況にかかる分析を
行った。

病院で前年度から縮小したが、療養型病院では、
コロナ禍前と比べると依然として高い水準であ

2021 年度の経営状況

表 1)
。なお、この割合は経常利益をもとに算出

全体概況

全ての病院類型で医業利益率は改善するも、
コロナ禍前の水準までは回復せず

しており、その中にはコロナ対応に係る補助金
収益(以下「コロナ補助金収益」という。
)が含
まれていることに留意されたい。コロナ補助金

2021 年度の各病院類型の医業収益対医業利

収益の影響については、本稿を通じて分析して

益率(以下「医業利益率」という。
)は前年度よ
病院類型別

一般病院

1.2

療養型病院

機能性指標

精神科病院

2021

2020

72.2 73.4 73.2 70.5 72.3 73.0 70.4 68.2

2019

74.0

2018

27.8 26.6 26.8 29.5 27.7 27.0 29.6 31.8

2017

65.3

26.0

2016

34.7

2015

2019

2018

2017

2016

2015

2020

2019

81.3 79.0 77.0 77.9 76.0 79.2

2018

69.9

2017

59.3 60.4 58.8 63.3 63.4 58.7 56.9

2016

18.7 21.0 23.0 22.1 24.0 20.8

2015

30.1

2014

40.7 39.6 41.2 36.7 36.6 41.3 43.1

2014

赤字病院(%)

2021

黒字病院(%)

2014

(図表 1)黒字・赤字病院の割合

いく。

2021

1.1

る。また、精神科病院は 31.8%に拡大した(図

2020

1

(年度)

ナ患者」という。
)受入れ体制の整備やクラスタ

病床利用率は横ばいあるいは低下するも、入
院単価は上昇、外来患者数は増加

ーの発生などによって、いずれの類型でも低下
した。2021 年度も、オミクロン株をはじめとし
た変異株の発生に伴う第 5 波、第 6 波で重症患

2019 年度から 2021 年度までの 3 か年度につ

者数が増加した。これらの患者の受入れに伴う

いて、比較可能なデータのある同一病院にサン

コロナ病床の確保や、一時的に稼働を休止する

プルを絞り、病院の機能性に関する指標を比較

病床もあって、すべての類型で病床利用率がさ

した(図表 2)


らに低下した。

病床利用率は、2019 年度から 2020 年度にか

一方、患者 1 人 1 日当たり入院診療収益(以

けて、疑似症患者を含むコロナ患者(以下「コロ

下「入院単価」という。
)は、救急医療管理加算

1 機構の病院に対する貸付の対象には国関係・地方公共団体等は含まれない。なお、本稿において 2021 年度の分析対象病院の開設主体

は、医療法人が 83.7%を占める。
2 経常利益が 0 円未満を赤字とした。なお、2015 年度までに公表したレポートは収益率(1-(総費用÷総収益)
)が 0 未満を赤字とし

ている。
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