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2021年度(令和3年度)病院の経営状況について (5 ページ)
出典
公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r4/ |
出典情報 | 2021年度(令和3年度)病院の経営状況について(3/1)《福祉医療機構》 |
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2022-011
(図表 4)3 か年度同一病院比較
入院料 1 算定病院の経営状況
区
補助金額は、損益計算書上では判別できず、調
査票の回答内容を別途集計していることから、
急性期一般入院料 1
算定病院(n=135)
分
2019
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
医業収益・費用の状況
1床当たり医業収益
1床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益率
補助金収益を除外した経常利益率
従事者の状況
100 床当たり医師数(常勤)
100 床当たり医師数(非常勤)
100 床当たり看護師・准看護師・
看護補助者数
100 床当たりその他従事者数
100 床当たり従事者数(計)
従事者 1 人当たり人件費
コロナ患者受入実施病院割合
赤字病院割合
急性期一般
2020
床
%
日
%
人
円
円
293.0 292.9 292.2
83.0
77.7
76.3
13.5
13.4
13.0
9.6
8.7
9.2
467.1 422.4 457.3
62,867 65,988 69,498
14,629 15,602 15,647
千円
千円
26,890 26,731 28,529
26,886 27,213 28,132
52.1
53.5
50.9
23.7
23.3
23.2
1.4
1.4
1.4
17.6
18.4
18.0
5.2
5.2
5.1
△1.8
0.0
1.4
0.3
2.7
7.8
-
6.1
8.2
0.3
△3.4
△0.4
%
%
%
%
%
%
%
%
%
人
人
20.6
3.2
21.3
3.4
21.9
3.5
人
102.3
102.8
102.8
人
人
85.7
211.8
6,615
-
45.9
87.3
214.7
6,656
82.2
34.1
88.8
217.0
6,694
85.2
16.3
千円
%
%
網羅性や正確性には一定の留意が必要である。
2021
さて、この調査票にて報告のあったコロナ補
助金収益が経常収益に占める割合(以下「コロ
ナ補助金収益率」という。)は、6.1%から 8.2%
に上昇しており、補助金収益の依存度合いが高
くなっていることがわかる。そして、経常収益
からコロナ補助金収益を除外して算出した経常
利益率は、2020 年度から上昇するも△0.4%と、
依然としてマイナス値となっている。つまり、
コロナ補助金収益がなかりせば、経営が成り立
たなかったといえよう。
また、医業収益にコロナ補助金収益を計上し
ている病院も一定数あることから、医業利益率
の改善に影響を与えている可能性がある点にも
留意が必要だ。
2.2
急性期一般入院料 4~7
コロナ補助金収益率は上昇するも、補助金収
益を除外した経常利益率が前年度より悪化
たり医業費用の増加は、100 床当たり従事者数
急性期一般入院料 4~7 を算定する急性期病
が増加していることから、コロナ対応やタスク・
院3について、2019 年度から 2021 年度までの 3
シフティングの推進に伴う従事者数増員による
か年度で同じ入院基本料を算定する病院の経営
人件費の増加や、コロナ感染対策のかかり増し
状況を比較した(図表 5)
。なお、サンプル数は
経費によるものだと推察される。
少ないが、同入院料 2・4・5・6・7 をそれぞれ
2021 年度の医業利益率は 1.4%となり、前年
算定する 2 か年度同一病院のデータを本編文末
度より上昇した。2019 年度と比べても上昇して
に掲載しているため、参考にされたい(附表 1・
おり、コロナ禍前より経営状況が改善している
2・3i)。
ように見える。同様に、経常利益率についても
2021 年度の医業利益率は 1.6%となり、前年
コロナ禍前より 7.5 ポイント上昇している。一
度より 2.4 ポイント上昇し、コロナ禍前と同水
見、経営状況が非常に良化した印象を持つが、
準となった。また、経常利益率は 5.8%と、コロ
コロナ禍の 2020 年度以降は、コロナ患者の受
ナ禍前より 3.8 ポイント高い水準となっている。
入れを行っている病院(以下「コロナ患者受入
これは、前節の同入院料 1 を算定する急性期病
実施病院」という。
)を中心として、コロナ補助
院と同様、コロナ補助金収益率によるところが
金収益が計上されているからだ。なお、正確な
大きい。コロナ患者受入実施病院割合は 54.3%
3 入院料別病院数の内訳は、急性期一般入院料 4 が 26 病院、同入院料 5 が 12 病院、同入院料 6 が 2 病院、同入院料 7 が 6 病院。
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
5
(図表 4)3 か年度同一病院比較
入院料 1 算定病院の経営状況
区
補助金額は、損益計算書上では判別できず、調
査票の回答内容を別途集計していることから、
急性期一般入院料 1
算定病院(n=135)
分
2019
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
医業収益・費用の状況
1床当たり医業収益
1床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益率
補助金収益を除外した経常利益率
従事者の状況
100 床当たり医師数(常勤)
100 床当たり医師数(非常勤)
100 床当たり看護師・准看護師・
看護補助者数
100 床当たりその他従事者数
100 床当たり従事者数(計)
従事者 1 人当たり人件費
コロナ患者受入実施病院割合
赤字病院割合
急性期一般
2020
床
%
日
%
人
円
円
293.0 292.9 292.2
83.0
77.7
76.3
13.5
13.4
13.0
9.6
8.7
9.2
467.1 422.4 457.3
62,867 65,988 69,498
14,629 15,602 15,647
千円
千円
26,890 26,731 28,529
26,886 27,213 28,132
52.1
53.5
50.9
23.7
23.3
23.2
1.4
1.4
1.4
17.6
18.4
18.0
5.2
5.2
5.1
△1.8
0.0
1.4
0.3
2.7
7.8
-
6.1
8.2
0.3
△3.4
△0.4
%
%
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人
人
20.6
3.2
21.3
3.4
21.9
3.5
人
102.3
102.8
102.8
人
人
85.7
211.8
6,615
-
45.9
87.3
214.7
6,656
82.2
34.1
88.8
217.0
6,694
85.2
16.3
千円
%
%
網羅性や正確性には一定の留意が必要である。
2021
さて、この調査票にて報告のあったコロナ補
助金収益が経常収益に占める割合(以下「コロ
ナ補助金収益率」という。)は、6.1%から 8.2%
に上昇しており、補助金収益の依存度合いが高
くなっていることがわかる。そして、経常収益
からコロナ補助金収益を除外して算出した経常
利益率は、2020 年度から上昇するも△0.4%と、
依然としてマイナス値となっている。つまり、
コロナ補助金収益がなかりせば、経営が成り立
たなかったといえよう。
また、医業収益にコロナ補助金収益を計上し
ている病院も一定数あることから、医業利益率
の改善に影響を与えている可能性がある点にも
留意が必要だ。
2.2
急性期一般入院料 4~7
コロナ補助金収益率は上昇するも、補助金収
益を除外した経常利益率が前年度より悪化
たり医業費用の増加は、100 床当たり従事者数
急性期一般入院料 4~7 を算定する急性期病
が増加していることから、コロナ対応やタスク・
院3について、2019 年度から 2021 年度までの 3
シフティングの推進に伴う従事者数増員による
か年度で同じ入院基本料を算定する病院の経営
人件費の増加や、コロナ感染対策のかかり増し
状況を比較した(図表 5)
。なお、サンプル数は
経費によるものだと推察される。
少ないが、同入院料 2・4・5・6・7 をそれぞれ
2021 年度の医業利益率は 1.4%となり、前年
算定する 2 か年度同一病院のデータを本編文末
度より上昇した。2019 年度と比べても上昇して
に掲載しているため、参考にされたい(附表 1・
おり、コロナ禍前より経営状況が改善している
2・3i)。
ように見える。同様に、経常利益率についても
2021 年度の医業利益率は 1.6%となり、前年
コロナ禍前より 7.5 ポイント上昇している。一
度より 2.4 ポイント上昇し、コロナ禍前と同水
見、経営状況が非常に良化した印象を持つが、
準となった。また、経常利益率は 5.8%と、コロ
コロナ禍の 2020 年度以降は、コロナ患者の受
ナ禍前より 3.8 ポイント高い水準となっている。
入れを行っている病院(以下「コロナ患者受入
これは、前節の同入院料 1 を算定する急性期病
実施病院」という。
)を中心として、コロナ補助
院と同様、コロナ補助金収益率によるところが
金収益が計上されているからだ。なお、正確な
大きい。コロナ患者受入実施病院割合は 54.3%
3 入院料別病院数の内訳は、急性期一般入院料 4 が 26 病院、同入院料 5 が 12 病院、同入院料 6 が 2 病院、同入院料 7 が 6 病院。
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