よむ、つかう、まなぶ。
2021年度（令和3年度）病院の経営状況について (8 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r4/ |
| 出典情報 | 2021年度（令和3年度）病院の経営状況について（3／1）《福祉医療機構》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
2022-011
2.4
コロナ患者受入未実施病院の経営状況
2.5
医業利益率、経常利益率ともに改善するも、
外来単価は低下
地ケア算定病院の経営状況
急性期病院の経営状況と同様の傾向
急性期治療を受けた患者の在宅復帰に向けて
2020 年度および 2021 年度の 2 か年度連続で
診療等を行う地ケアを算定する一般病院につい
コロナ患者の受入れを実施しなかった一般病院
て、コロナ禍の経営状況がどうであったか把握
（以下「コロナ患者受入未実施病院」という。）
すべく、2019 年度から 2021 年度までの 3 か年
のうち同一病院をサンプルとして、経営状況を
度で地ケアを算定する一般病院を比較した（図
比較した（図表 8）。これらの病院は、地域包括
表 9）。
ケア病棟入院料（以下「地ケア」という。）や、
1 床当たり医業収益は、急性期病院と同様、
回復期リハビリテーション病棟入院料（以下「回
2020 年度に減少し、2021 年度に増加した。こ
リハ」という。）を算定する病院が多く含まれて
れは、病床利用率が低下した一方で、入院単価
いる。コロナ回復患者の受入れを行っている病
がそれ以上に上昇したことが要因と考えられる。
院もあるものの、コロナ患者受入実施病院とは
入院単価は、2021 年度にかけて上昇幅が大きく
医療機能が異なる点に留意されたい。
なっているが、これは、診療報酬上の特例措置
コロナ患者受入未実施病院においては、補助
による影響が大きいのではないかと思料される。
金除外および補助金含むとでは、各指標にほと
続いて外来の指標を見ていくと、外来単価は
んど差が見られなかった。病床利用率は上昇し
コロナ禍前の 2019 年度より上昇しているが、
ており、1 日平均外来患者数も増加している。
新患率や外来患者数は数値が下回っており、完
また、補助金除外および補助金含むともに、
全に回復したとは言えない状況のようである。
医業利益率や経常利益率は改善し、赤字病院割
地ケアを算定する病院においてもコロナ患者
合も縮小した。一方で、外来単価は低下した。
受入実施病院割合は半数を超えており、急性期
コロナ患者受入未実施病院は、急性期病院か
病院と同様の経営状況であることがみてとれた。
らの転院患者を受入れている病院が多い。さら
なお、回リハを算定する一般病院のデータを
なる改善にあたっては、コロナ禍が収まって一
本編文末に掲載しているため、参考にされたい
般病床が正常な機能に戻ることが望まれる。
（附表 3）。
（図表 8）2 か年度同一病院比較
区
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
１床当たり医業収益
１床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益
赤字病院割合
コロナ患者の受入れ未実施の一般病院の経営状況
分
床
％
日
％
人
円
円
千円
千円
％
％
％
％
％
％
％
千円
％
補助金除外(n=421)
差 2021-2020
2020
2021
△0.3
112.6
112.3
79.1
80.2
1.0
△0.1
26.9
26.8
9.2
9.2
0.0
132.8
147.9
15.1
40,581
41,356
775
11,841
11,181
△659
16,704
17,393
689
16,847
17,168
321
57.3
55.7
△1.6
△0.1
15.9
15.7
2.5
2.4
△0.1
△0.2
20.9
20.7
△0.1
4.3
4.2
△0.9
1.3
2.2
0.1
2.2
2.0
47.0
37.3
△9.7
2020
補助金含む(n=421)
差 2021-2020
2021
16,708
16,847
57.3
15.9
2.5
20.9
4.3
△ 0.8
0.2
1,959
46.6
17,402
17,168
55.6
15.7
2.4
20.7
4.2
1.3
2.5
6,142
34.9
694
321
△1.6
△0.1
△0.1
△0.2
△0.1
2.2
2.2
4,183
△11.6
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
8
2.4
コロナ患者受入未実施病院の経営状況
2.5
医業利益率、経常利益率ともに改善するも、
外来単価は低下
地ケア算定病院の経営状況
急性期病院の経営状況と同様の傾向
急性期治療を受けた患者の在宅復帰に向けて
2020 年度および 2021 年度の 2 か年度連続で
診療等を行う地ケアを算定する一般病院につい
コロナ患者の受入れを実施しなかった一般病院
て、コロナ禍の経営状況がどうであったか把握
（以下「コロナ患者受入未実施病院」という。）
すべく、2019 年度から 2021 年度までの 3 か年
のうち同一病院をサンプルとして、経営状況を
度で地ケアを算定する一般病院を比較した（図
比較した（図表 8）。これらの病院は、地域包括
表 9）。
ケア病棟入院料（以下「地ケア」という。）や、
1 床当たり医業収益は、急性期病院と同様、
回復期リハビリテーション病棟入院料（以下「回
2020 年度に減少し、2021 年度に増加した。こ
リハ」という。）を算定する病院が多く含まれて
れは、病床利用率が低下した一方で、入院単価
いる。コロナ回復患者の受入れを行っている病
がそれ以上に上昇したことが要因と考えられる。
院もあるものの、コロナ患者受入実施病院とは
入院単価は、2021 年度にかけて上昇幅が大きく
医療機能が異なる点に留意されたい。
なっているが、これは、診療報酬上の特例措置
コロナ患者受入未実施病院においては、補助
による影響が大きいのではないかと思料される。
金除外および補助金含むとでは、各指標にほと
続いて外来の指標を見ていくと、外来単価は
んど差が見られなかった。病床利用率は上昇し
コロナ禍前の 2019 年度より上昇しているが、
ており、1 日平均外来患者数も増加している。
新患率や外来患者数は数値が下回っており、完
また、補助金除外および補助金含むともに、
全に回復したとは言えない状況のようである。
医業利益率や経常利益率は改善し、赤字病院割
地ケアを算定する病院においてもコロナ患者
合も縮小した。一方で、外来単価は低下した。
受入実施病院割合は半数を超えており、急性期
コロナ患者受入未実施病院は、急性期病院か
病院と同様の経営状況であることがみてとれた。
らの転院患者を受入れている病院が多い。さら
なお、回リハを算定する一般病院のデータを
なる改善にあたっては、コロナ禍が収まって一
本編文末に掲載しているため、参考にされたい
般病床が正常な機能に戻ることが望まれる。
（附表 3）。
（図表 8）2 か年度同一病院比較
区
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
１床当たり医業収益
１床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益
赤字病院割合
コロナ患者の受入れ未実施の一般病院の経営状況
分
床
％
日
％
人
円
円
千円
千円
％
％
％
％
％
％
％
千円
％
補助金除外(n=421)
差 2021-2020
2020
2021
△0.3
112.6
112.3
79.1
80.2
1.0
△0.1
26.9
26.8
9.2
9.2
0.0
132.8
147.9
15.1
40,581
41,356
775
11,841
11,181
△659
16,704
17,393
689
16,847
17,168
321
57.3
55.7
△1.6
△0.1
15.9
15.7
2.5
2.4
△0.1
△0.2
20.9
20.7
△0.1
4.3
4.2
△0.9
1.3
2.2
0.1
2.2
2.0
47.0
37.3
△9.7
2020
補助金含む(n=421)
差 2021-2020
2021
16,708
16,847
57.3
15.9
2.5
20.9
4.3
△ 0.8
0.2
1,959
46.6
17,402
17,168
55.6
15.7
2.4
20.7
4.2
1.3
2.5
6,142
34.9
694
321
△1.6
△0.1
△0.1
△0.2
△0.1
2.2
2.2
4,183
△11.6
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
8