よむ、つかう、まなぶ。
2021年度(令和3年度)病院の経営状況について (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r4/ |
出典情報 | 2021年度(令和3年度)病院の経営状況について(3/1)《福祉医療機構》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
2022-011
(図表 5)3 か年度同一病院比較
入院料 4~7 算定病院の経営状況
区
分
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
医業収益・費用の状況
1床当たり医業収益
1床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益率
補助金収益を除外した経常利益率
従事者の状況
100 床当たり医師数(常勤)
100 床当たり医師数(非常勤)
100 床当たり看護師・准看護師・
看護補助者数
100 床当たりその他従事者数
100 床当たり従事者数(計)
従事者 1 人当たり人件費
コロナ患者受入実施病院割合
赤字病院割合
急性期一般
くまでも平均値である。そのため、すべての病
急性期一般入院料 4~7
算定病院(n=46)
院が均一に収益を確保できたかといえばそうで
2019
はない。そこで次節では、コロナ患者受入実施
2020
2021
床
%
日
%
人
円
円
135.7 135.8 134.8
84.4
79.2
77.8
17.6
18.1
17.6
10.2
9.6
9.6
229.4 205.0 219.6
43,246 44,893 46,248
11,750 12,738 12,626
千円
千円
20,178 19,645 20,976
19,860 19,805 20,645
53.3
54.9
53.2
18.6
19.1
18.3
2.0
2.1
2.0
19.7
19.8
20.4
4.9
4.9
4.4
△0.8
1.6
1.6
2.0
1.0
5.8
-
1.9
7.6
△0.9
△1.8
2.0
%
%
%
%
%
%
%
%
%
ことが確認できた。ただし、これらの数値はあ
病院の経営状況を見ていきたい。
2.3
コロナ患者受入実施病院の経営状況
補助金を含めた決算ベースでも医業利益率は
マイナス。経常利益率は黒字・赤字で二極化
コロナは、2021 年度においても第 5 波および
第 6 波の発生により、感染者数および重症患者
数が増加するなど猛威を振るった。
本調査において、2020 年度および 2021 年度
の 2 か年度連続でコロナ患者の受入れを実施し
た一般病院をサンプルとして、経営状況を比較
人
人
10.5
4.5
10.4
4.0
10.6
4.2
した(図表 6)。なお、いずれの年度においても、
人
87.4
86.1
86.1
コロナ補助金収益をその計上先から除外した数
人
人
70.4
172.7
6,226
-
39.1
71.1
171.6
6,287
43.5
47.8
71.9
172.7
6,460
54.3
28.3
千円
%
%
値4(以下「補助金除外」という。
)と、含めた決
算ベースの数値(以下「補助金含む」という。)
を併記した。
2021 年度の 1 床当たり医業収益は、補助金除
外で 24,446 千円、補助金含むで 25,331 千円と
と、同入院料 1 を算定する急性期病院より 30 ポ
イント以上低いが、同割合はコロナの症状が回
885 千円もの差がある。また、前年度からの増
復した患者(以下「コロナ回復患者」という。)
加幅はそれぞれ 1,341 千円、1,670 千円であり、
を含んでいないことに留意が必要である。この
補助金除外と補助金含むとではその差が拡大し
コロナ回復患者を受入れている病院においても、 ている。
医業利益率をみると、補助金除外では△3.6%、
補助金収益を得ていることから、コロナ補助金
収益率が同入院料 1 と同程度の 7.6%となって
補助金含むで△0.0%といずれも前年度よりも
いるものと思料される。そのため、これら補助
数値が改善するも、依然としてマイナス値であ
金制度の見直しなどが行われる際に、いかに収
る。また、経常利益率は、補助金除外では△1.5%、
益を確保していくのかが今後の課題となるであ
補助金含むでは 6.2%と両者に 7.7 ポイントも
ろう。
の差があることがわかる。この差は、コロナ補
同入院料 1、同入院料 4~7 を算定する急性期
助金収益によるものだが、補助金除外ではマイ
病院は、いずれもコロナ患者受入実施病院割合
ナス値であり、赤字病院割合についても、前年
が上昇し、コロナ補助金収益率が増加している
度より改善するも半数以上が赤字であり、依然、
経営が厳しい状況であることがうかがえる。
4 補助金収益額は損益計算書では判別ができないことから、別途集計のうえ、その計上先の収益総額から控除することで算出してお
り、その網羅性や正確性には一定の留保が必要である。
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
6
(図表 5)3 か年度同一病院比較
入院料 4~7 算定病院の経営状況
区
分
病床数
病床利用率
在院日数
新患率
1 日平均外来患者数
入院単価
外来単価
医業収益・費用の状況
1床当たり医業収益
1床当たり医業費用
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
コロナ補助金収益率
補助金収益を除外した経常利益率
従事者の状況
100 床当たり医師数(常勤)
100 床当たり医師数(非常勤)
100 床当たり看護師・准看護師・
看護補助者数
100 床当たりその他従事者数
100 床当たり従事者数(計)
従事者 1 人当たり人件費
コロナ患者受入実施病院割合
赤字病院割合
急性期一般
くまでも平均値である。そのため、すべての病
急性期一般入院料 4~7
算定病院(n=46)
院が均一に収益を確保できたかといえばそうで
2019
はない。そこで次節では、コロナ患者受入実施
2020
2021
床
%
日
%
人
円
円
135.7 135.8 134.8
84.4
79.2
77.8
17.6
18.1
17.6
10.2
9.6
9.6
229.4 205.0 219.6
43,246 44,893 46,248
11,750 12,738 12,626
千円
千円
20,178 19,645 20,976
19,860 19,805 20,645
53.3
54.9
53.2
18.6
19.1
18.3
2.0
2.1
2.0
19.7
19.8
20.4
4.9
4.9
4.4
△0.8
1.6
1.6
2.0
1.0
5.8
-
1.9
7.6
△0.9
△1.8
2.0
%
%
%
%
%
%
%
%
%
ことが確認できた。ただし、これらの数値はあ
病院の経営状況を見ていきたい。
2.3
コロナ患者受入実施病院の経営状況
補助金を含めた決算ベースでも医業利益率は
マイナス。経常利益率は黒字・赤字で二極化
コロナは、2021 年度においても第 5 波および
第 6 波の発生により、感染者数および重症患者
数が増加するなど猛威を振るった。
本調査において、2020 年度および 2021 年度
の 2 か年度連続でコロナ患者の受入れを実施し
た一般病院をサンプルとして、経営状況を比較
人
人
10.5
4.5
10.4
4.0
10.6
4.2
した(図表 6)。なお、いずれの年度においても、
人
87.4
86.1
86.1
コロナ補助金収益をその計上先から除外した数
人
人
70.4
172.7
6,226
-
39.1
71.1
171.6
6,287
43.5
47.8
71.9
172.7
6,460
54.3
28.3
千円
%
%
値4(以下「補助金除外」という。
)と、含めた決
算ベースの数値(以下「補助金含む」という。)
を併記した。
2021 年度の 1 床当たり医業収益は、補助金除
外で 24,446 千円、補助金含むで 25,331 千円と
と、同入院料 1 を算定する急性期病院より 30 ポ
イント以上低いが、同割合はコロナの症状が回
885 千円もの差がある。また、前年度からの増
復した患者(以下「コロナ回復患者」という。)
加幅はそれぞれ 1,341 千円、1,670 千円であり、
を含んでいないことに留意が必要である。この
補助金除外と補助金含むとではその差が拡大し
コロナ回復患者を受入れている病院においても、 ている。
医業利益率をみると、補助金除外では△3.6%、
補助金収益を得ていることから、コロナ補助金
収益率が同入院料 1 と同程度の 7.6%となって
補助金含むで△0.0%といずれも前年度よりも
いるものと思料される。そのため、これら補助
数値が改善するも、依然としてマイナス値であ
金制度の見直しなどが行われる際に、いかに収
る。また、経常利益率は、補助金除外では△1.5%、
益を確保していくのかが今後の課題となるであ
補助金含むでは 6.2%と両者に 7.7 ポイントも
ろう。
の差があることがわかる。この差は、コロナ補
同入院料 1、同入院料 4~7 を算定する急性期
助金収益によるものだが、補助金除外ではマイ
病院は、いずれもコロナ患者受入実施病院割合
ナス値であり、赤字病院割合についても、前年
が上昇し、コロナ補助金収益率が増加している
度より改善するも半数以上が赤字であり、依然、
経営が厳しい状況であることがうかがえる。
4 補助金収益額は損益計算書では判別ができないことから、別途集計のうえ、その計上先の収益総額から控除することで算出してお
り、その網羅性や正確性には一定の留保が必要である。
Copyright ⓒ 2023Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
6