（2）．介護保険施設のリスクマネジメントに関する調査研究事業
（ア）事故の発生予防・再発防止に向けた施設体制・取組

３．調査結果概要
【施設内でヒヤリ・ハットとして報告対象とする範囲、介護事故およびヒヤリ・ハットの分析方法、原因分析および再発
防止策を主に担当している職種（特養票：問31、34、35、老健票：問34、37、38、介医院票：問33、36、37）】
○「介護事故等は発生していないが、介護事故発生につながる可能性が高い事例」を施設内でヒヤリ・ハットとして
報告対象としている施設は、特養で93.4%、老健で89.6%、介護医療院で90.1%であった。
○「介護事故やヒヤリ・ハット等の件数を、事故の種別ごとに整理し、傾向を把握している」施設は、特養で68.4%、老
健で74.1%、介護医療院で70.0%であった。
○事故やヒヤリ・ハットの情報を基に原因分析および再発防止策の検討を主に担当している職種について、最も割
合が高かったのは、特養では介護主任で69.4%、老健・介護医療院では看護職員でそれぞれ76.5%、96.8%であった。
図表29 施設内でヒヤリ・ハットとして報告対象とする範囲（複数回答）単位（％）
特養 (n=1600)

老健 (n=540)

介護医療院 (n=253)

図表31 事故やヒヤリ・ハットの情報を基に原因分析および
再発防止策の検討を主に担当している職種（複数回答）
単位（％）

介護事故等は発生していないが、介護事故発生につながる
可能性が高い事例

93.4

89.6

90.1

介護事故等が発生したが、入所者への影響は認められなかった事例

50.8

59.3

81.8

施設長

38.3

26.6

31.6

29.9

45.2

73.5

事務長

6.7

21.8

25.2

33.8

43.9

75.9

医師

1.7

21.8

42.4

25.8

36.9

59.3

看護職員

53.6

76.5

96.8

69.4

67.2

33.2

介護事故等により入所者に変化が生じ、診察や検査が必要となったが、
治療の必要がなかった事例
介護事故等の発生により入所者への影響が発生し、
軽微な処置、治療を要した事例
介護事故等が発生したが、自治体への報告対象として
定められていない事例

特養 (n=1573)

老健 (n=537)

介護医療院 (n=250)

その他

2.1

1.1

2.8

介護主任（介護リーダー）

報告対象にしているものはない

0.4

0.0

1.2

現場リーダー（フロア/ユニットリーダー）

54.5

36.5

12.4

現場職員

48.4

50.8

32.0

介護支援専門員

57.0

44.9

35.6

機能訓練指導員

21.8

図表30 介護事故やヒヤリ・ハットの情報の分析方法（複数回答）
特養 (n=1600)
介護事故やヒヤリ・ハット等の個別ケースについて、
発生状況を時系列に整理している
介護事故やヒヤリ・ハット等の個別ケースについて、
その原因や対応を掘り下げて分析している
介護事故やヒヤリ・ハット等の件数を集計している
介護事故やヒヤリ・ハット等の件数を、事故の種別ごと
（転倒・誤嚥等）に整理し、傾向を把握している

介護事故やヒヤリ・ハット等の件数を、入居者の特性ごと
（要介護度・認知症高齢者日常生活自立度等）に整理し、傾向を把握している
介護事故やヒヤリ・ハット等の件数を、事故が発生した施設内の場所ごと
（居室・トイレ等）に整理し、傾向を把握している

介護事故やヒヤリ・ハット等の件数を、事故が発生した時間帯ごとに整理し、
傾向を把握している

その他
分析していない

老健 (n=540)

単位（％）

介護医療院 (n=253)

58.5

58.7

65.2

リハビリテーション専門職

3.7

60.5

40.4

68.1

67.2

77.9

栄養士/管理栄養士

20.3

21.2

26.0

90.0

89.8

84.6

生活相談員

66.8

68.4

74.1

70.0

薬剤師

3.2

26.0

16.1

24.6

17.8

歯科衛生士

1.7

2.4

51.8

52.8

35.6

支援相談員

39.9

9.2

事務職員

5.9

12.1

21.6

49.8

53.5

35.6

0.6

1.7

0.8

その他

6.9

3.9

6.8

0.8

分析していない

0.0

0.0

0.0

1.3

0.4

10