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資料1-1 早期導入を要望する医療機器(放射性ビーズ(No. 2016-2))の品目追加に関する要望書 (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32363.html |
出典情報 | 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第35回 3/31)《厚生労働省》 |
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<補足1>両製品の臨床試験成績の比較について
安全性、有効性について、両者の直接的な比較が行われた試験はない。また、放射性ビーズは様々な癌の種類、治療のステージで用いられており、
文献間での患者背景等が異なるため、正確な間接的比較も難しい状況である。しかしながら、既存の文献情報を元に可能な範囲で、以下、安全性と有
効性について両製品を比較する。
安全性については、肝細胞癌を対象とした両者の安全性に関するシステマティックレビュー3 では、SIR-Spheres microspheres において胃潰瘍、肝性
脳症、胆嚢炎、肝不全、胸水の発現率が高く、Grade3 以上の肝胆道系の有害事象が多くみられている。一方、TheraSphereTM では Grade3 以上の腹水や
悪心が SIR-Spheres microspheres と比べ多く確認されている。なお、当該システマティックレビューに用いられた TheraSphereTM の報告は SIR-Spheres
microspheres の報告と比較して肝機能の悪化した患者の組入れが高い傾向であり、それにより腹水が TheraSphereTM で多く発現したことが考察中で示
唆されている。また、フォローアップ期間が長かったことなどの違いがみられるものの、TheraSphereTM は SIR-Spheres microspheres と比較して胃腸や
肺の有害事象が少なかったと結論付けられている。これは、上記のビーズの特性(=ビーズの投与量が少なくて済む)が寄与していることが示唆され
る。
有効性については、システマティックレビュー等の報告はないが、肝内胆管癌については、後ろ向きに両製品の比較が行われた文献があり、
RECIST1.1 評価では、統計学的有意差をもって TheraSphereTM は SIR-Spheres microspheres の治療成績を上回っており、全生存期間では両者に有意差は
なかった 4。肝細胞癌及び転移性肝癌については、両製品を直接比較した試験は存在しない。
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安全性、有効性について、両者の直接的な比較が行われた試験はない。また、放射性ビーズは様々な癌の種類、治療のステージで用いられており、
文献間での患者背景等が異なるため、正確な間接的比較も難しい状況である。しかしながら、既存の文献情報を元に可能な範囲で、以下、安全性と有
効性について両製品を比較する。
安全性については、肝細胞癌を対象とした両者の安全性に関するシステマティックレビュー3 では、SIR-Spheres microspheres において胃潰瘍、肝性
脳症、胆嚢炎、肝不全、胸水の発現率が高く、Grade3 以上の肝胆道系の有害事象が多くみられている。一方、TheraSphereTM では Grade3 以上の腹水や
悪心が SIR-Spheres microspheres と比べ多く確認されている。なお、当該システマティックレビューに用いられた TheraSphereTM の報告は SIR-Spheres
microspheres の報告と比較して肝機能の悪化した患者の組入れが高い傾向であり、それにより腹水が TheraSphereTM で多く発現したことが考察中で示
唆されている。また、フォローアップ期間が長かったことなどの違いがみられるものの、TheraSphereTM は SIR-Spheres microspheres と比較して胃腸や
肺の有害事象が少なかったと結論付けられている。これは、上記のビーズの特性(=ビーズの投与量が少なくて済む)が寄与していることが示唆され
る。
有効性については、システマティックレビュー等の報告はないが、肝内胆管癌については、後ろ向きに両製品の比較が行われた文献があり、
RECIST1.1 評価では、統計学的有意差をもって TheraSphereTM は SIR-Spheres microspheres の治療成績を上回っており、全生存期間では両者に有意差は
なかった 4。肝細胞癌及び転移性肝癌については、両製品を直接比較した試験は存在しない。
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