先進医療審査の事前照会事項に対する回答１

先進医療技術名： LDL アフェレシス療法
2023 年６月１日
横浜市立大学附属病院
腎臓・高血圧内科 血液浄化センター長
戸谷 義幸

※照会に伴い変更が生じた場合は、関係書類も併せて修正して下さい。
１．全般
本研究開始前に実施された PMDA 戦略相談によれば、本試験の位置づけは、検証的臨床試験に
先立って行う探索的臨床試験であって、承認申請には検証的臨床試験（治験）が必要との見解でし
た。一方で、実施計画書に以下記載がされております通り、
【なお 2021 年 3 月、吸着式血液浄化用浄化器レオカーナ（株式会社カネカ）が「血行再建不適応の潰
瘍を有する下肢閉塞性動脈硬化症（高コレステロール血症の有無を問わない）」に対し、新たに保険
適応となった。】
吸着式血液浄化用浄化器レオカーナが高コレステロール血症の有無を問わない適応をとっており
ます。リポソーバー LA-15 の今後の開発方針についてご説明ください。
【回答】
ご質問いただきました件につきまして、以下のとおり回答いたします。
吸着式血液浄化用浄化器レオカーナは高コレステロール血症の有無を問いませんが、潰瘍病変を認
めるフォンテン分類Ⅳのみの適応です。当先進医療 B で探索した症例はフォンテン分類Ⅱ、Ⅲ、Ⅳであ
り、リポソーバ LA-15 は、Ⅳにおいても、レオカーナに劣らない改善効果を認めています。しかし、レオカ
ーナの開発が進んだこともあり、株式会社カネカとしては、リポソーバー LA-1５による検証的臨床試験
においては、本研究のように、機材の無償提供などの全面的バックアップは困難とお聞きしました。研究
リソースの問題から、現時点で検証的臨床試験を組むことはできません。学会レベルでは、正コレステロ
ール血症を呈する重症動脈硬化性閉塞症に対するリポソーバの効果は多く報告されているため、本研
究を含めた多くの研究結果をもって、中医協と相談することを含め、保険適用への道を探りたいと考えま
す。引き続きご指導お願いいたします。