よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料5】全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35413.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第225回 9/27)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

【6】市町村による「地域デザイン」の重要性と地域拠点としての“小規模多機能”の有効活用
小規模多機能型居宅介護の17年の実践は、即時対応を含めて地域の虚弱高齢者や要支援者相当等の
高齢者へのサポートにも力を発揮している。地域包括支援センターのブランチや生活支援コーディ
ネーターの配置(石川県加賀市、神奈川県川崎市)、市町村独自のライフサポートワーカーの配置
(福岡県福岡市、鹿児島県霧島市)などの自治体とも協働した実践である。
支援を必要とする要支援相当等の方の様々なニーズ(買い物、ゴミ出し、孤立・孤独、充実感のな
い暮らし等)が地域に身近な地域拠点として窓口になるとともに、本人のこれまでの暮らしの中で
培ってきた人間関係を生かした「つなぎ機能」が、相談にとどまらない相談の延長線上で支援(解決
策の模索)を考える糸口になっていることがわかった(川崎市)。

在宅の包括報酬型サービスである小規模多機能型居宅介護が、地域の総合相談窓口や介護予防・日
常生活支援総合事業の担い手として、親和性が高い実践を積み重ねているためである。
◆親和性の高い実践内容
(ア)計画配置された24時間365日の地域に身近な拠点
(イ)「訪問」を通じた地域へのアウトリーチのノウハウ
(ウ)相談と支援を一体的に提供できるワンストップの伴走型支援
(エ)民生委員や地域住民を巻き込んだ関係力を生かした協働
(オ)高齢者の持っている力を引き出す認知症ケアの実践
(カ)運営推進会議を活用した地域ネットワークの構築
(家族、地域住民、地域包括支援センター、行政等)
これらの特徴は、従来の地域包括支援センターにおいて受理した相談内容が、介護予防・日常生活
支援総合事業等の各種サービスに結び付く前の状態像(非該当)であったとしても、相談者(高齢
者)自身が構築してきた近隣・友人とのネットワークを生かした生活支援に結び付ける強みとなる。
上記特徴を活用しつつ、市町村による「生活全体を支えるためのサービスと地域デザイン(H30地
域包括ケア研究会)」を進めるうえで、地域包括支援センターの総合相談機能の補完だけでなく、包
括的支援事業(社会保障充実分)の「在宅医療・介護連携推進事業」「生活支援体制整備事業」「認
知症総合支援事業」や「一般介護予防事業」の担い手としての活動も期待できるところである。これ
らの活動を通して地域拠点として当該地域で活動の基盤づくりを進めることが、結果として事業所の
8
登録者へのケアの質の向上や在宅の限界点の引き上げにつながる。