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(参考資料3-1)「地域医療計画に生かす精神科診療所の役割と機能」(上ノ山構成員提出資料) (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24234.html
出典情報 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会(第6回 3/3)《厚生労働省》
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<多様な精神疾患ごとの医療機能>
2018 年 9 月一カ月間の疾患別の受診患者数を見てみる。
医療計画を策定していくために、
多様な精神疾患ごとの医療機能の明確化が求められているが、各疾患ごとに全く診ていな
い場合(0 人)
、少ないが診ている場合(1~20 人)
、通常に受け入れている場合(21 人以上)
に 3 分類し、各診療所がどの分類に位置づけられるか尋ねた。(表 6)
厚労省による「精神疾患の医療体制の構築に係る指針」に示された疾患のうち、政策に
係わる医療(精神科救急、身体合併症、自殺対策、災害精神医療、医療観察法による医療)
を除いたものは 10 疾患である。(1)統合失調症、(2)うつ病・躁うつ病、(3)認知症、(4)児
童・思春期精神疾患、(5)発達障害、(6)依存症(アルコール依存症、薬物依存症、ギャン
ブル等依存症)(7)外傷後ストレス障害(PTSD)、(8)高次脳機能障害、(9)摂食障害、(10)
てんかん。これらの内、うつ病と双極性障害を分け、依存症はアルコール・薬物とその他
ギャンブル等に分けた。そのほかに、適応障害、強迫性障害、不安障害・身体化障害、パ
ーソナリティ障害、知的障害を加えた 17 疾患について回答を求めた。
統合失調症圏、気分障害(うつ病等)、気分障害(双極性障害)、適応障害、不安障害・
身体化障害等については、60%以上の診療所が 21 人以上診ていた。これを A 群とする。て
んかん、依存・嗜癖(アルコール・薬物)、PTSD、強迫性障害、摂食障害、パーソナリティ
障害、知的障害については 60%以上の診療所が 1~20 人診ていた。これを B 群とする。高
次脳機能障害、その他依存・嗜癖(ギャンブル等)、PTSD、児童・思春期については、20%
以上の診療所が診ていなかった。これを C 群とする。PTSD は B 群と C 群に入っているが今
回は B 群と扱う。認知症と発達障害は A,B,C 群いずれにも入っていないため、D 群とする。
A 群は一般的な精神疾患と考えられ、多くの診療所で対応可能であるが、就労支援など
一つの診療所でやれることが限られている場合は、診療所間で協力連携体制を組む必要が
ある。B 群は専門的な対応が求められるため、公的な医療機関などがセンター的役割を求め
られる可能性がある。しかし診療所間で協議の上、協力連携して対応することも考えられ
る。C 群は、ギャンブル依存などに対しては公的な医療機関の対応が必要かも知れない。し
かし高次脳機能障害や児童・思春期については、対応しない診療所を減らすよう研修など
を強化する必要がある。D 群はその患者数に比して、診療所の対応力が不十分である可能性
があり、研修や協力連携体制の強化などが今後の課題である。このように、各疾患ごとの
医療機能については、診療所間の協力・連携などの工夫によって変化していく可能性があ
る。
<多様な精神疾患等に対応できる医療連携体制>
H30 年度からの第 7 次医療計画を策定するために、多様な精神疾患等に対応できる医療
連携体制の構築に向けた医療機能の明確化すべく、都道府県はそれぞれの地域の医療機関
を(A)都道府県連携拠点機能、
(B)地域連携拠点機能、
(C)地域精神科医療提供機能の 3
層に分類するように求められた。(図 5a) (図 5b)
その具体的要件は以下のように例示されている。①地域連携会議の運営(参加)②積極