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(参考資料3-1)「地域医療計画に生かす精神科診療所の役割と機能」(上ノ山構成員提出資料) (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24234.html
出典情報 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会(第6回 3/3)《厚生労働省》
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今後の医療計画改定における参考案
(公社)日本精神神経科診療所協会
上ノ山一寛
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築していくにあたって、精神科診療所
を有力な社会資源として組み込んだ医療計画の策定が求められる。以下に、今後の医療計画
改訂における、精神科診療所を組み込んだ参考案を提示したい。
1

病院と地域との好循環を確保していく
精神科病床は、今後重度かつ慢性対応の病床を除いて、急性期対応中心にシフトしていく

ものと考えられる。そのため、稼働病床が減少していくことが予想されるが、早期の退院支
援を進め、空床を確保する中で、救急に入院が必要な事態に対応できる体制を整えていくこ
とが求められている。そのためには、地域では長期入院者の受け皿を作り、地域生活定着支
援の充実を図る必要がある。このように病院側の救急対応・早期退院支援と、地域における
救急対応・地域定着支援がうまくかみ合って、病院と地域との好循環を確保していく必要が
ある。
また、さまざまな生活上の困難を抱えて、具体的な生活支援が必要な場合は、一対一の医
師の診察だけでは QOL や症状の改善が見込めない。医療、福祉、教育、就労など様々な社会
資源を結びつけて包括的、継続的に支援していくケースマネジメントの手法が必要である。
(アウトカム指標)精神科退院時共同管理料実施率
療養生活環境整備指導加算実施率
医療からのケアマネジメント(包括的支援マネジメント)実施率
2 訪問看護、訪問医療を含めた在宅医療の充実
フリーアクセスが保障されることによって、わが国では保険証一枚でどの医療機関も自
由に利用することが可能である。医療機関は来るものは拒まず、去る者は追わずの姿勢でそ
れなりの責任を果たすことができる。しかし、自殺未遂者を含め、地域には医療対応が必要
にもかかわらず、自ら援助を求めなかったり、求めることができない人たちが多数存在する。
高齢者介護、子ども若者支援、生活困窮者支援など様々な領域で医療とのつながりを求めて
苦労している状況がある。そのような人たちには、単に医療機関で待っているだけでは地域
に責任を果たすことができない。多職種がチームを組み、アウトリーチを含めて支援してい
く必要が生まれる。場合によっては関係機関が協力連携する形で支援体制を組んでいく必
要がある。
(アウトカム指標)訪問看護、訪問医療実施率
精神科在宅患者支援管理料実施率