よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


(参考資料3-1)「地域医療計画に生かす精神科診療所の役割と機能」(上ノ山構成員提出資料) (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24234.html
出典情報 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会(第6回 3/3)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

3 クロザピン等を組み入れた地域体制の整備
重度かつ慢性の基準が設けられたが、この人たちに対して 1 年以上の入院がやむを得な
いと受け取られがちである。しかしクロザピンの使用などが試みられておらず、あらゆる手
立てを尽くしても退院に至らなかった患者群というわけにはいかない。少なくともクロザ
ピン使用連携体制を各地域で医療計画に書き込む必要がある。診療所でも、重度かつ慢性に
当たる人がいるが、その方々が、クロザピン治療を求めた場合、現在の体制では圏域を離れ
たところに入院せざるをえず、また退院後もケアに関わることができない。沖縄県・岡山県
などで進められた連携モデルを参考に、地域体制を作る必要がある。
(アウトカム指標)クロザピン連携治療体制の整備とそこへの参加率
4 精神科救急入院料病棟の整備と連携協力体制
精神科救急については、これまでは民間の精神科病院を中心とした救急輪番制度に大き
く依存して維持されてきたが、都道府県の責務として精神医療相談窓口及び精神科救急情
報センターが徐々に整備されてきている。精神科診療所も輪番診療所体制を組むなど、各地
で精神科初期救急に参加している。また救急情報センター等に夜間休日の連絡先を登録す
ることで、自院患者に対する救急対応能力を向上させることができる。
一方、精神科救急入院料(スーパー救急)が 2002 年に新設され、その設置要件として圏
域での措置入院数や夜間休日の診察数などがあげられており、本来なら、医療計画にもとづ
いて圏域単位で設置すべきものであるがそうなっていない。急性期から回復・療養などの機
能分化をはかり連携協力体制を展望するシステムを作り上げていく必要がある。
(アウトカム指標)措置診察、精神医療審査会への参加率
都道府県の精神科救急システム(マクロ救急)への参加率
精神科救急情報センターへ夜間休日の連絡先届出率(ミクロ救急)
5 総合病院に身体合併症対応機能の確保
H28 年度診療報酬改定で、いわゆる総合病院に身体合併症対応機能の強化に向けて誘導
がなされた。救急告示病院には自損事例を含む身体合併症を持つ精神疾患患者が約一割存
在すると言われており、救急告示病院である以上精神科対応が求められるが、現実には精神
科標榜していないことが多い。そのような救急告示病院に、その地域の精神科診療所や精神
科病院が協力して、精神科救急に対応した院内医療チームを作っていこうとする動きがあ
る。このように病診連携体制や病病連携体制を具体化していくことなどによって総合病院
を支え、身体合併症対応機能を充実させていく必要がある。
(アウトカム指標)総合体制加算算定への協力数
6 医療観察法指定通院機関の確保