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(参考資料3-1)「地域医療計画に生かす精神科診療所の役割と機能」(上ノ山構成員提出資料) (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24234.html
出典情報 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会(第6回 3/3)《厚生労働省》
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科医の役割はさらに大きくなっていくと思われる。
教師からの相談については、44%の会員が受けている。(図 7c)教師からの相談契約を学
校或いは教育委員会と交わしている会員は 20%に留まっている。(図 7d)教師とはつながる
ことは出来ても学校や教育委員会とつながることが難しい現状を反映しているのかも知れ
ない。
障害者総合支援法に基づく事業の嘱託医あるいは顧問をしている会員は 18%。(図 8a)介
護保険法に基づく事業の嘱託医あるいは顧問をしている会員は 11%である。(図 8b)営利事
業所が福祉、介護の領域に浸透してきている状況において、その質の担保の為にも精神科
医の関与はさらに必要になっていくと思われる。
障害者総合支援法相談支援事業者への診療情報提供を行っている会員、介護保険法によ
るケアマネージャーへの診療情報提供を行っている会員はともに 31%である。(図 8c) (図
8d)H30 年度診療報酬の改定で、障害福祉サービスを利用している場合に、利用者の同意に
基づいて相談支援専門員に情報提供を行った場合の報酬が認められているので、診療情報
の提供を含めて、医療と福祉の連携をさらに進めていく必要がある。
<まとめにかえて>
アンケート調査から離れるが、630 調査から、わが国の精神科外来患者数を調べることが
できる。H28 年では、外来精神科受診者のうち、診療所受診者の総数は 315.9 万人である
のに対して、病院受診者の実数は 251.5 万人であり、総外来患者の総数の 56.7%を診療所
がカバーしている。
(実数でみると、
診療所受診者は 202.7 万人に対して、病院受診者は 129.6
万人である。すなわち、総外来患者の実数の 61%を診療所がカバーしている。)(図 9a,b)
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築していくにあたって、精神科診療所
を有力な社会資源として組み込んだ医療計画の策定が求められる。日精診では 2016 年に精
神科診療所から見た精神科医療のビジョンを報告している。
(図 10)その中の、医療計画の
項目に手を加え、アウトカム指標を付け加えて、今後の医療計画改定における参考案を提
示したい。今後の医療計画改定の際の議論のたたき台として頂ければ幸いである。
今後の医療計画改定における参考案
1 病院と地域との好循環を確保していく
入院医療中心から地域生活中心へという理念の実現のためには、地域では長期入院者の
受け皿を作り、地域生活定着支援の充実を図る必要がある。また病院側の救急対応・早期
退院支援と、地域における救急対応・地域定着支援がうまくかみ合って、病院と地域との
好循環を確保していく必要がある。精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮
らしをすることができるよう、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築が求め
られている中で、多職種の連携やアウトリーチを含めた在宅医療の充実と医療の充実と医
療からのケアマネジメント手法の確立が重要である。
(アウトカム指標)精神科在宅患者支援管理料