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11 参考資料3_乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン及び乾燥弱毒生麻しんワクチンの製造販売業者による自主回収への対応について(令和6年1月16日付け厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部予防接種課長通知) (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37873.html |
出典情報 | 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会(第34回 2/14)《厚生労働省》 |
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いては、承認規格内の力価が担保されており、麻しんウイルスに対する感染予防効果は得ら
れていると考えられます。
他方、前述のとおり MR ワクチンの Y302 と Y303、および麻しん(単味)ワクチンの F112、
F113、F114 については、別紙 1 に示す時点から自主回収開始までの期間中に承認力価を下
回る可能性が否定できません。しかしながら、WHO の Technical report1)では、麻しん予防
のワクチンとして求められる最低ウイルス力価として、一般的には 1000 感染単位(FFU)
(3.0 log10 FFU/0.5mL に相当)と考えられていることが示されているほか、麻しん(単味)
ワクチンを用いて 3.9、3.0 および 1.9 log10 FFU/0.5 mL の 3 つの力価で検討した臨床試験
では、その際の平均 HI 抗体価(log2)はそれぞれ 5.3、5.3 および 4.6、抗体陽転率はそれぞ
れ 100%、100%および 91.7%であったことが報告されています 2)。これらより、力価が 3.0
log10 FFU/0.5 mL 以上あれば抗体陽転が期待できると考えられます。
以上より、MR ワクチンの Y302 と Y303、および麻しん(単味)ワクチンの F112、F113、
F114 を別紙 1 に示す時点から自主回収開始までに接種された方であっても、麻しんウイル
スに対する感染予防効果は得られていると考えられます。
なお、本事象判明後に流通する MR ワクチンのロット Y315~Y321 について、同じ原因によ
り有効期間(検定合格日から 1 年)内で力価が承認規格を下回る可能性を否定できないもの
の、先の回帰分析を行った結果から、製造後 8.2 ヵ月間(下記「使用可能な期限」欄に記載
の期間)は 95%予測区間下限を考慮して見積もった場合においても承認規格である 3.7 log10
FFU/0.5mL を満足すると想定しており、下記 3.および 4.の記載と併せて、有効性、安全性
および品質への懸念は認められておらず、これらのロットについては下記の「使用可能な期
限」までであれば、安心してお使いいただくことができると判断します。
ロット
表記されている有効期限
使用可能な期限*
Y315
2024.10.23
2024.4.6
Y316
2024.10.26
2024.4.11
Y318
2025.1.10
2024.6.9
Y320
未確定
2024.7.24
Y321
未確定
2024.7.28
*使用可能な期限:今般の事象の影響を受けているロットでの麻しん力価測定結果を踏まえ
て、麻しん力価が承認規格を満足すると判断される期間として、製造日より 8.2 ヵ月として
設定。なお、上表の「表記されている有効期限」は製造後に実施する国家検定合格日から 1
年として設定しています。製造後に実施する国家検定は、通常、数ヵ月の期間を要すること
から、製造日と国家検定合格日には数ヵ月の違いが生じます。Y320、Y321 についてはまだ
国家検定に合格していないことから現状未確定としています。
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れていると考えられます。
他方、前述のとおり MR ワクチンの Y302 と Y303、および麻しん(単味)ワクチンの F112、
F113、F114 については、別紙 1 に示す時点から自主回収開始までの期間中に承認力価を下
回る可能性が否定できません。しかしながら、WHO の Technical report1)では、麻しん予防
のワクチンとして求められる最低ウイルス力価として、一般的には 1000 感染単位(FFU)
(3.0 log10 FFU/0.5mL に相当)と考えられていることが示されているほか、麻しん(単味)
ワクチンを用いて 3.9、3.0 および 1.9 log10 FFU/0.5 mL の 3 つの力価で検討した臨床試験
では、その際の平均 HI 抗体価(log2)はそれぞれ 5.3、5.3 および 4.6、抗体陽転率はそれぞ
れ 100%、100%および 91.7%であったことが報告されています 2)。これらより、力価が 3.0
log10 FFU/0.5 mL 以上あれば抗体陽転が期待できると考えられます。
以上より、MR ワクチンの Y302 と Y303、および麻しん(単味)ワクチンの F112、F113、
F114 を別紙 1 に示す時点から自主回収開始までに接種された方であっても、麻しんウイル
スに対する感染予防効果は得られていると考えられます。
なお、本事象判明後に流通する MR ワクチンのロット Y315~Y321 について、同じ原因によ
り有効期間(検定合格日から 1 年)内で力価が承認規格を下回る可能性を否定できないもの
の、先の回帰分析を行った結果から、製造後 8.2 ヵ月間(下記「使用可能な期限」欄に記載
の期間)は 95%予測区間下限を考慮して見積もった場合においても承認規格である 3.7 log10
FFU/0.5mL を満足すると想定しており、下記 3.および 4.の記載と併せて、有効性、安全性
および品質への懸念は認められておらず、これらのロットについては下記の「使用可能な期
限」までであれば、安心してお使いいただくことができると判断します。
ロット
表記されている有効期限
使用可能な期限*
Y315
2024.10.23
2024.4.6
Y316
2024.10.26
2024.4.11
Y318
2025.1.10
2024.6.9
Y320
未確定
2024.7.24
Y321
未確定
2024.7.28
*使用可能な期限:今般の事象の影響を受けているロットでの麻しん力価測定結果を踏まえ
て、麻しん力価が承認規格を満足すると判断される期間として、製造日より 8.2 ヵ月として
設定。なお、上表の「表記されている有効期限」は製造後に実施する国家検定合格日から 1
年として設定しています。製造後に実施する国家検定は、通常、数ヵ月の期間を要すること
から、製造日と国家検定合格日には数ヵ月の違いが生じます。Y320、Y321 についてはまだ
国家検定に合格していないことから現状未確定としています。
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