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2023年度 特別養護老人ホームの人材確保に関する調査について (3 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r5/
出典情報 2023年度特別養護老人ホームの人材確保に関する調査(2/21)《福祉医療機構》
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2023-011

地域区分1別に確認した(図表 3)。

1.3

これをみると、「他産業より低い賃金水準」

介護助手の配置状況と効果

介護助手の配置により、
「業務の量・負担感が
減少した」と 72.0%が回答

「近隣の施設との競合」は、1~7 級地とその
他地域の間にほとんど差がない一方、「地域に
おける労働人口の減少」には 35 ポイント近く

続いて、介護助手の配置状況について確認し

の差がみられた。ほとんどの原因が人口動態や

たところ、配置している施設は 61.3%であった

産業特性といった構造的な性質であることは共

(図表 4)
。配置している施設の平均雇用人数は

通しているが、地域によって影響度合いには差

4.8 人で、年齢構成は 60 歳以上のシニア世代が

があることがうかがえる。

63.7%でもっとも多かった。一方、40 歳以上 60
歳未満が 21.1%、40 歳未満も 15.1%と一定程

また、地域区分別ではなく全体の回答割合を
みたところ、「他産業より低い賃金水準」が

度の割合があった。

2022 年度調査の 54.9%から 63.9%へと大きく

(図表 4)介護助手の配置状況

増加していた。2023 年春闘では、大手企業の

配置している

賃上げ率が 30 年ぶりの高水準となるなど、他
産業の動向が一定程度回答に影響したものと思
われる。令和 6 年度介護報酬改定(以下「次期
改定」という。
)で処遇改善が図られるものの、
他産業は 2024 年春闘でも高水準の賃上げが予
想されていることから、そうした影響が懸念さ
れる。

配置していない

2021年度調査
(n=1,035)

65.4%

34.6%

2022年度調査
(n=701)

58.8%

41.2%

今回調査
(n=863)

61.3%

38.7%

(図表 3)地域区分別 人員確保が難しい原因
介護助手が担当している業務は、過去の調査

(複数回答)
1~7級地(n=347)

キング」
「洗濯」
「施設内消毒」といった業務が上

66.6%
60.4%

他産業より低い賃金水準

位を占めた。そこで、介護助手の配置によって、
職員の業務にどのような変化が生じたかを確認

55.3%
55.0%

近隣の施設との競合

したところ、業務の量・負担感については、
「減

47.8%
48.5%

不規則な勤務形態

44.1%

地域における労働人口の減少
求める水準を満たす人材がい
ない

38.0%
24.2%

施設の立地条件(中山間地
等)

23.9%
31.9%

その他

結果と同様に「清掃」
「シーツ交換・ベッドメイ

その他(n=260)

少した」という回答が 72.0%であった(図表 5)

また、介護サービスの質については、
「変わらな
78.8%

い」が 53.1%でもっとも多かったものの、38.2%
が「向上した」と回答した。
介護助手を配置する効果として、職員の負担
軽減はイメージしやすいと思われるが、業務の
タスクシフトによって、一定程度ケアの質の向

8.4%
5.8%

上につながっていることも確認できた。

1 事業所が所在する地域間における人件費の差を勘案して、地域間の介護保険費用の配分方法を調整するため、全国の市区町村を 8 つ

の級地に区分し、1 単位の単価を設定している

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