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【資料02】日本薬局方部会について[6.1MB] (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38861.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和5年度第5回 3/21)《厚生労働省》
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別添2




ラムの色調を記録する場合は,基準となる色見本を同時
に撮影することが望ましく,十分な解像度を持つイメー
ジスキャナを用いることもできる.なお,365 nm照射に
よる蛍光スポットの記録時には,目視で確認できる色調
と記録の色調が異なる場合があることから,注意を要す
る.デンシトメトリーを用いる薄層クロマトグラフィー
用走査装置は,紫外線による吸収,可視光による吸収又
は励起光による蛍光を展開した薄層板上で測定し,得ら
れたクロマトグラムをピーク情報に変換して記録・保存
する.ピーク情報に変換されたデータは定量的な解析に
使用される.
2. 操作方法
別に規定するもののほか,通例,次の方法による.

2. 操作法
別に規定するもののほか,次の方法による.

(ⅰ) 試料溶液のスポット:医薬品各条に規定する試料溶

薄層板の下端から約20 mmの高さの位置を原線とし,

液及び標準溶液を調製し,規定する容量を薄層板の原線

左右両側から少なくとも10 mm離し,原線上に医薬品各

上にスポットする.薄層板の下端から約20 mmの高さの

条に規定する量の試料溶液又は標準溶液を,マイクロピ

位置を原線とし,試料溶液及び標準溶液などを左右両側

ペットなどを用いて約10 mm以上の適当な間隔で直径2

から少なくとも10 mm離しスポットした位置を原点とす

~ 6 mmの円形状にスポットし,風乾する.次に別に規

る.定容量の毛細管,マイクロシリンジ,マイクロピペ

定するもののほか,あらかじめ展開用容器の内壁に沿っ

ットなどを用いて,約10 mm以上の適切な間隔で直径2

てろ紙を巻き,ろ紙を展開溶媒で潤し,更に展開溶媒を

~ 6 mmの円形状又は幅4 ~ 10 mmの帯状にスポット

約10 mmの深さに入れ,展開用容器を密閉し,常温で約

し,風乾する.医薬品各条に規定する要件を満たす場合

1時間放置し,これに先の薄層板を器壁に触れないように

は,原線の位置及び原点の間隔を変更することができる. 入れ,容器を密閉し,常温で展開を行う.
(ⅱ) 展開溶媒による展開:通例,次の方法に従い,展開

展開溶媒の先端が原線から医薬品各条に規定する距離

溶媒を飽和させた展開用容器内で成分を分離させる.

まで上昇したとき,薄層板を取り出し,直ちに溶媒の先

あらかじめ少量の展開溶媒を入れた展開用容器の内壁

端の位置に印を付け,風乾した後,医薬品各条に規定す

に沿ってろ紙を入れ,ろ紙を展開溶媒で潤し,更に展開

る方法によって,それぞれのスポットの位置及び色など

溶媒を展開用容器の内底から約10 mmの深さまで入れ

を調べる.R f値は次の式によって求める.

る.展開用容器を密閉し,常温で約1時間放置し,展開用
容器に気化した展開溶媒を飽和させる.なお,ここに示

R f=

原線からスポット中心までの距離
原線から溶媒先端までの距離

した以外の条件で調製した飽和展開容器を用いて展開す
る場合は別に規定する.薄層板をその上端以外が器壁に
触れないように置き,スポットが展開溶媒に浸かってい
ないことを確認後,容器を密閉し,常温で展開を行う.
展開溶媒が,必要とされる展開距離に上昇するまで放置
し,薄層板を取り出し,風乾する.なお,展開前に原線(原
点)に,また展開後に展開溶媒の先端に印を付ける.
(ⅲ) 可視化及び検出:展開終了後,薄層板上の被検成分
のスポットを可視化し,色調やR f値を確認する.通例,
展開後に薄層板を取り出し,風乾して,薄層板上で分離
したスポットを直接,又は発色試薬を均等に噴霧し試薬
を作用させて,薄層板上の被検成分を可視化し,目視で
検出を確認する.被検成分が紫外線吸収性を有する場合
は,蛍光剤(蛍光指示薬)入りの薄層板を用い,主波長254
nmの紫外線を照射することにより検出する.薄層板中の
蛍光指示薬は,主波長254 nmの紫外線の照射により励起
され,緑色系の蛍光を発する.被検成分のスポットは照
射光を吸収して蛍光指示薬の励起を減少させることによ
り蛍光指示薬からの放射発光を減少させ,蛍光の背景に
黒み(暗紫色)のスポットとして観察される.紫外線照射下
で励起され自ら蛍光を発する被検成分のスポットは,主
波長365 nmの紫外線を照射することにより蛍光指示薬
がなくても薄層板上で励起されて蛍光を発する.また,
適切な発色試薬の噴霧,液浸及び燻蒸により,被検成分

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備考