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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.1 版 (16 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00111.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.1 版(4/23)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 10.1 版 ●2 臨床像
5 罹患後症状
COVID-19 罹患後の一部の患者に,急性期症状の持続や新たな症状の出現,症状の再燃を認
めることがある.WHO は,COVID-19 後の症状* を「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
に罹患した人にみられ,少なくとも2カ月以上持続し,また,他の疾患による症状として説明
がつかないもの」と定義している.また,「通常は COVID-19 の発症から3カ月経った時点に
もみられる」としている.代表的な罹患後症状を図 2-4 にまとめた.罹患後症状の詳細に関し
ては,
『別冊:罹患後症状のマネジメント』参照のこと.
*国内における定義は現時点では定まっていないが,WHO が定義する「post COVID-19 condition」を
「COVID-19 後の症状」と訳したうえで,本手引きでは,「罹患後症状」とする.
図 2-4
代表的な罹患後症状
●疲労感・倦怠感
●関節痛
●筋肉痛
●咳
●喀痰
●息切れ
●胸痛
●記憶障害
●集中力低下
●頭痛
●抑うつ
●嗅覚障害
●味覚障害
●下痢
●腹痛
●動悸
●睡眠障害
●筋力低下
●脱毛
【参考】COVID-19 ワクチン(新型コロナワクチン)
新型コロナワクチンは mRNA ワクチンが 2021 年 2 月 14 日に特例承認され,予防接種法
に基づく特例臨時接種として,同年 2 月 17 日より医療従事者への接種が開始されて以降,高
齢者などに加えて生後 6 カ月以上の小児にまで対象が拡大されてきた.2023 年秋冬の接種に
ついては,XBB.1 系統の成分を含有する1価のワクチンが用いられ,ファイザー社およびモ
デルナ社の mRNA ワクチンに加えて,12 歳以上の追加接種に対して,第一三共社の開発した
mRNA ワクチンの使用が開始された〔ノババックス社のワクチン(従来株)については 2023
年 12 月 25 日まで接種が可能であった〕
.
一方で,COVID-19 の「まん延予防上緊急の必要がある」と認められる状況にはないと考え
られることから,2023 年度末までで,生後 6 カ月以上のすべての接種対象者に無料で接種の
機会を提供してきた特例臨時接種は終了し,2024 年度からは,通常のワクチンの流通に基づ
く定期の予防接種に移行することとなった.
【2024 年度からの定期の予防接種について】
2024 年度の新型コロナワクチン接種については,厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科
会において,個人の重症化予防により重症者を減らすことを目的とし,COVID-19 を予防接種
法の B 類疾病に位置づけた上で,対象者はインフルエンザワクチンにおける接種の対象者と同
様(65 歳以上の高齢者及び一定の基礎疾患等のある 60 歳から 64 歳までの者)とすることと
された(表 2-3).
定期接種のスケジュールについては,COVID-19 の疫学的状況,ワクチンの有効性に関する
科学的知見等を踏まえ,年1回の接種を行うこととし,接種のタイミングは秋冬とされている.
定期接種に用いるワクチンに含むウイルス株の検討に当たっては,流行の主流であるウイル
スの状況やワクチンの有効性に関する科学的知見を踏まえて選択することとし,当面の間,毎
年見直すこととされているが,最新の WHO の推奨株を用いることを基本とし,さまざまなモ
ダリティのワクチンについても,開発状況に応じて用いること,具体的な検討については,イン
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5 罹患後症状
COVID-19 罹患後の一部の患者に,急性期症状の持続や新たな症状の出現,症状の再燃を認
めることがある.WHO は,COVID-19 後の症状* を「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
に罹患した人にみられ,少なくとも2カ月以上持続し,また,他の疾患による症状として説明
がつかないもの」と定義している.また,「通常は COVID-19 の発症から3カ月経った時点に
もみられる」としている.代表的な罹患後症状を図 2-4 にまとめた.罹患後症状の詳細に関し
ては,
『別冊:罹患後症状のマネジメント』参照のこと.
*国内における定義は現時点では定まっていないが,WHO が定義する「post COVID-19 condition」を
「COVID-19 後の症状」と訳したうえで,本手引きでは,「罹患後症状」とする.
図 2-4
代表的な罹患後症状
●疲労感・倦怠感
●関節痛
●筋肉痛
●咳
●喀痰
●息切れ
●胸痛
●記憶障害
●集中力低下
●頭痛
●抑うつ
●嗅覚障害
●味覚障害
●下痢
●腹痛
●動悸
●睡眠障害
●筋力低下
●脱毛
【参考】COVID-19 ワクチン(新型コロナワクチン)
新型コロナワクチンは mRNA ワクチンが 2021 年 2 月 14 日に特例承認され,予防接種法
に基づく特例臨時接種として,同年 2 月 17 日より医療従事者への接種が開始されて以降,高
齢者などに加えて生後 6 カ月以上の小児にまで対象が拡大されてきた.2023 年秋冬の接種に
ついては,XBB.1 系統の成分を含有する1価のワクチンが用いられ,ファイザー社およびモ
デルナ社の mRNA ワクチンに加えて,12 歳以上の追加接種に対して,第一三共社の開発した
mRNA ワクチンの使用が開始された〔ノババックス社のワクチン(従来株)については 2023
年 12 月 25 日まで接種が可能であった〕
.
一方で,COVID-19 の「まん延予防上緊急の必要がある」と認められる状況にはないと考え
られることから,2023 年度末までで,生後 6 カ月以上のすべての接種対象者に無料で接種の
機会を提供してきた特例臨時接種は終了し,2024 年度からは,通常のワクチンの流通に基づ
く定期の予防接種に移行することとなった.
【2024 年度からの定期の予防接種について】
2024 年度の新型コロナワクチン接種については,厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科
会において,個人の重症化予防により重症者を減らすことを目的とし,COVID-19 を予防接種
法の B 類疾病に位置づけた上で,対象者はインフルエンザワクチンにおける接種の対象者と同
様(65 歳以上の高齢者及び一定の基礎疾患等のある 60 歳から 64 歳までの者)とすることと
された(表 2-3).
定期接種のスケジュールについては,COVID-19 の疫学的状況,ワクチンの有効性に関する
科学的知見等を踏まえ,年1回の接種を行うこととし,接種のタイミングは秋冬とされている.
定期接種に用いるワクチンに含むウイルス株の検討に当たっては,流行の主流であるウイル
スの状況やワクチンの有効性に関する科学的知見を踏まえて選択することとし,当面の間,毎
年見直すこととされているが,最新の WHO の推奨株を用いることを基本とし,さまざまなモ
ダリティのワクチンについても,開発状況に応じて用いること,具体的な検討については,イン
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