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資料1-2 先進医療B評価表(整理番号141) (5 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40411.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第162回 6/19)《厚生労働省》 |
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な診断が必要である。一方、コルポスコピーによる観察と生検で浸潤がんと診断で
きるときもあるが、浸潤がんの可能性が疑われるが確定的でないときは、速やかに
円錐切除術を行って診断を確定する。精密検査で生検標本が十分採取できていな
い場合は、underdiagnosis になったり、逆に診断を確定するために不必要な円錐
切除術を行う可能性がある。
<この申請書の問題点>
① 内視鏡鉗子による組織サンプルの病理学的信頼性に関して
子宮頸部細胞診で ASCUS・ASCH・LSIL ・HSIL 等の異常が指摘され、コルポスコ
ピーによる精密検査を行う場合、患者さんが最優先したいのは正確な診断である。
細胞診異常が指摘された時、実際には微小浸潤癌あるいは浸潤癌が紛れ込んでい
る症例があるのでそういう症例を的確に拾い上げることが必要である。ASCUS と判
定された症例にコルポスコピー下の組織診で扁平上皮癌が 1.5%、ASC-H で扁平上
皮癌が 9-10%含まれたという報告がある。同様に LSIL あるいは HSIL と細胞診と診
断された症例にも LSIL で3%、HSIL で 7-10%浸潤がんが含まれるといわれてい
る。
CIN か微小浸潤がんがあるかを生検標本で判定するには生検標本に間質部分を
含む上皮が十分ふくまれる必要があるが、申請者に Diagnostics 誌に発表した論
文で検討した ME-NBI 検体とコルポ下生検検体の大きさ(幅 X 深さ)を問い合わせ
たところ、
「幅は、内視鏡生検 vs.パンチ生検平均 1.7(SD:0.81)mm vs. 平均 5.1
(SD:2.2)mm であり深さについて解析はしていない」という返事であった。1.7mm
前後の大きさの検体では浸潤の有無についての推測が困難と考える。Diagnostics
誌に発表した論文の ME-NBI での生検標本の写真をみると、明らかにコルポスコピ
ー検査に習熟した専門医が採取した標本より小さい。申請者は Diagnostics 誌に
発表した論文で上皮下組織を含めた粘膜表層を有する標本の割合が ME-NBI 検体
84%とコルポ下生検検体 87%で差がないと述べているが、コルポスコピー検査に精
通した日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医が採取したコルポ下生検検体で、上
皮下組織が含まれてない生検標本が 13%もあることは通常あり得ない。この点を申
請者に照会すると、
「確かにパンチ生検は、適切に実施すればその鉗子の機器形状
から深度も含めて十分量の検体が採取できることは理解しております。
Diagnostics 誌の研究の結果では、このような数値が出たのは、検者の手技的要因
が関与している可能性は否定できません。したがって、本試験では、検者の手技的
きるときもあるが、浸潤がんの可能性が疑われるが確定的でないときは、速やかに
円錐切除術を行って診断を確定する。精密検査で生検標本が十分採取できていな
い場合は、underdiagnosis になったり、逆に診断を確定するために不必要な円錐
切除術を行う可能性がある。
<この申請書の問題点>
① 内視鏡鉗子による組織サンプルの病理学的信頼性に関して
子宮頸部細胞診で ASCUS・ASCH・LSIL ・HSIL 等の異常が指摘され、コルポスコ
ピーによる精密検査を行う場合、患者さんが最優先したいのは正確な診断である。
細胞診異常が指摘された時、実際には微小浸潤癌あるいは浸潤癌が紛れ込んでい
る症例があるのでそういう症例を的確に拾い上げることが必要である。ASCUS と判
定された症例にコルポスコピー下の組織診で扁平上皮癌が 1.5%、ASC-H で扁平上
皮癌が 9-10%含まれたという報告がある。同様に LSIL あるいは HSIL と細胞診と診
断された症例にも LSIL で3%、HSIL で 7-10%浸潤がんが含まれるといわれてい
る。
CIN か微小浸潤がんがあるかを生検標本で判定するには生検標本に間質部分を
含む上皮が十分ふくまれる必要があるが、申請者に Diagnostics 誌に発表した論
文で検討した ME-NBI 検体とコルポ下生検検体の大きさ(幅 X 深さ)を問い合わせ
たところ、
「幅は、内視鏡生検 vs.パンチ生検平均 1.7(SD:0.81)mm vs. 平均 5.1
(SD:2.2)mm であり深さについて解析はしていない」という返事であった。1.7mm
前後の大きさの検体では浸潤の有無についての推測が困難と考える。Diagnostics
誌に発表した論文の ME-NBI での生検標本の写真をみると、明らかにコルポスコピ
ー検査に習熟した専門医が採取した標本より小さい。申請者は Diagnostics 誌に
発表した論文で上皮下組織を含めた粘膜表層を有する標本の割合が ME-NBI 検体
84%とコルポ下生検検体 87%で差がないと述べているが、コルポスコピー検査に精
通した日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医が採取したコルポ下生検検体で、上
皮下組織が含まれてない生検標本が 13%もあることは通常あり得ない。この点を申
請者に照会すると、
「確かにパンチ生検は、適切に実施すればその鉗子の機器形状
から深度も含めて十分量の検体が採取できることは理解しております。
Diagnostics 誌の研究の結果では、このような数値が出たのは、検者の手技的要因
が関与している可能性は否定できません。したがって、本試験では、検者の手技的