よむ、つかう、まなぶ。
資料3-2 鈴木先生提出資料 (85 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00333.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第78回 3/30)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
今回、2022 年 1 月 1 日から 2 月 28 日に新型コロナウイルスの検査を受けた患者情報を使用して、3
回目追加接種による有効性を含め、この期間の新型コロナワクチンの発症予防における有効性を評価
したため報告する。
3.
方法
2021 年 7 月 1 日から開始しているサーベイランス研究 (VERSUS study)のうち、2022 年 1 月 1 日か
ら 2 月 28 日までに全国 10 都県 (福島県、埼玉県、東京都、神奈川県、群馬県、愛知県、奈良県、高知
県、福岡県、長崎県)、計 13 か所の病院または診療所において、新型コロナウイルス感染症が疑われ
る症状 1)で受診した 16 歳以上の患者を対象に、患者基本情報、症状、新型コロナワクチン接種歴 (接
種の有無、接種回数、接種日、接種したワクチンの種類)、新型コロナウイルス検査結果のデータを収
集した。新型コロナウイルスの検査は、現在国内で確定診断に使用されている核酸増幅法検査 (PCR
や LAMP など)および抗原定量検査を対象とした。新型コロナウイルス検査陽性者を症例群、陰性者を
対照群とした (図 1)。発症から 15 日以降に検査を受けた患者および同一患者は定義 2)に基づいて除
外した。65 歳以上は新型コロナワクチン優先接種対象であり、接種時期やワクチン接種後の経過期間
などに交絡がある可能性を考慮して、16 歳~64 歳、65 歳以上に分けての解析を予定したが、本報告で
は 65 歳以上はサンプル数が少なかったため、今回は 16~64 歳のみを解析対象とした。
新型コロナワクチン接種歴は、未接種、1 回のみ接種 (接種後 13 日以内)、1 回のみ接種完了 (接
種後 14 日以上経過)、2 回接種 (2 回目接種後 13 日以内)、2 回接種完了 (2 回目接種後 14 日以上
経過)、3 回接種 (3 回目接種後 13 日以内)、3 回接種完了 (3 回目接種後 14 日以上経過)、接種歴
不明の 8 つのグループに分けた。検査結果 (陽性・陰性)に接種歴を含む種々の要因が与える影響を、
混合効果ロジスティック回帰モデルを構築して調整オッズ比と 95%信頼区間を算出して評価した。ワクチ
ンの有効性は、(1-調整オッズ比)×100%で算出した。回帰モデルには、検査結果(陽性・陰性)を被説明
変数、新型コロナワクチン接種歴、年齢、性別、基礎疾患の有無、検査実施カレンダー週、新型コロナ
ウイルス感染症患者との接触の有無、医療従事者であるかどうか、を固定効果 (fixed effect)、検査実
施医療機関を変量効果 (random effect)の説明変数として組み込んだ。医療従事者は 3 回目接種の優
先接種者であることに加え、非医療従事者と比較して感染対策や検査を受ける頻度が異なる可能性を
考え、今回の解析では回帰モデルに組み込んだ。ワクチンの種類については、ファイザー社製
(BNT162b2)・モデルナ社製 (mRNA-1273)以外のワクチン接種を受けた患者が極めて少ないため、それ
らは除外した。2 回接種完了については、ファイザー社製・モデルナ社製の両方を含めた解析および各
ワクチンの解析をおこなった。接種したワクチンの種類が不明な症例であっても、接種時期によりワクチ
4
回目追加接種による有効性を含め、この期間の新型コロナワクチンの発症予防における有効性を評価
したため報告する。
3.
方法
2021 年 7 月 1 日から開始しているサーベイランス研究 (VERSUS study)のうち、2022 年 1 月 1 日か
ら 2 月 28 日までに全国 10 都県 (福島県、埼玉県、東京都、神奈川県、群馬県、愛知県、奈良県、高知
県、福岡県、長崎県)、計 13 か所の病院または診療所において、新型コロナウイルス感染症が疑われ
る症状 1)で受診した 16 歳以上の患者を対象に、患者基本情報、症状、新型コロナワクチン接種歴 (接
種の有無、接種回数、接種日、接種したワクチンの種類)、新型コロナウイルス検査結果のデータを収
集した。新型コロナウイルスの検査は、現在国内で確定診断に使用されている核酸増幅法検査 (PCR
や LAMP など)および抗原定量検査を対象とした。新型コロナウイルス検査陽性者を症例群、陰性者を
対照群とした (図 1)。発症から 15 日以降に検査を受けた患者および同一患者は定義 2)に基づいて除
外した。65 歳以上は新型コロナワクチン優先接種対象であり、接種時期やワクチン接種後の経過期間
などに交絡がある可能性を考慮して、16 歳~64 歳、65 歳以上に分けての解析を予定したが、本報告で
は 65 歳以上はサンプル数が少なかったため、今回は 16~64 歳のみを解析対象とした。
新型コロナワクチン接種歴は、未接種、1 回のみ接種 (接種後 13 日以内)、1 回のみ接種完了 (接
種後 14 日以上経過)、2 回接種 (2 回目接種後 13 日以内)、2 回接種完了 (2 回目接種後 14 日以上
経過)、3 回接種 (3 回目接種後 13 日以内)、3 回接種完了 (3 回目接種後 14 日以上経過)、接種歴
不明の 8 つのグループに分けた。検査結果 (陽性・陰性)に接種歴を含む種々の要因が与える影響を、
混合効果ロジスティック回帰モデルを構築して調整オッズ比と 95%信頼区間を算出して評価した。ワクチ
ンの有効性は、(1-調整オッズ比)×100%で算出した。回帰モデルには、検査結果(陽性・陰性)を被説明
変数、新型コロナワクチン接種歴、年齢、性別、基礎疾患の有無、検査実施カレンダー週、新型コロナ
ウイルス感染症患者との接触の有無、医療従事者であるかどうか、を固定効果 (fixed effect)、検査実
施医療機関を変量効果 (random effect)の説明変数として組み込んだ。医療従事者は 3 回目接種の優
先接種者であることに加え、非医療従事者と比較して感染対策や検査を受ける頻度が異なる可能性を
考え、今回の解析では回帰モデルに組み込んだ。ワクチンの種類については、ファイザー社製
(BNT162b2)・モデルナ社製 (mRNA-1273)以外のワクチン接種を受けた患者が極めて少ないため、それ
らは除外した。2 回接種完了については、ファイザー社製・モデルナ社製の両方を含めた解析および各
ワクチンの解析をおこなった。接種したワクチンの種類が不明な症例であっても、接種時期によりワクチ
4