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資料2-2 ゾコーバ及びラゲブリオの電子化された添付文書一覧[1.9MB] (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45738.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第9回 12/4)《厚生労働省》
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表2

第Ⅲ相パートの主な選択・除外基準

選択基準

除外基準

1. ‌SARS-CoV-2陽性(無作為割付け前5日以内に採取した検体
を用いたPCR検査等により確認)。
2. ‌SARS-CoV-2による感染症の症状a)発現が無作為割付け前5
日以内であり、かつ無作為化時点においてSARS-CoV-2によ
る感染症に関連する症状b)が1つ以上認められる。
3. 以下の定義における、軽症患者又は中等症患者。
‌
‌
SARS-CoV-2による感染症の重症度の判定に用いられた定義
は以下のとおり。
【軽症】①及び②を満たす
①‌次のすべてが認められる
呼吸数が20回/分未満、心拍数が90回/分未満、SpO 2が
93%超c)
②‌次のいずれも認められない
安静時又は労作時の息切れ、呼吸不全d)、ショック状態、多
臓器機能不全
【中等症】①~③をすべて満たす
①‌次のうち、1つ以上が認められる
労作時の息切れ、呼吸数が20回/分以上30回/分未満、心
拍数が90回/分以上125回/分未満
②‌次のうち、いずれかが認められる
・ SpO2が93%超c)
・ SpO2に関わらず、SARS-CoV-2による感染症のために
4L/min以下の酸素投与を要する
③‌次のいずれも認められない
安静時の息切れ、呼吸不全d)、ショック状態、多臓器機能不

4. ‌次のSARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を1つ以
上有する。
・ 61歳以上
・ 活動性のがん(免疫抑制又は高い死亡率を伴わないがんは除
く)
・ 慢性腎臓病
・ 慢性閉塞性肺疾患
・ 肥満(BMI 30kg/m2以上)
・ 重篤な心疾患(心不全、冠動脈疾患又は心筋症)
・ 糖尿病
1. ‌入院中又は無作為割付け後48時間以内にSARS-CoV-2による
感染症のために入院が必要となることが予想される。
2. ‌SARS-CoV-2による感染症に対するワクチンを無作為割付け
前に接種した、又は無作為化29日目までに接種を予定してい
る。
3. ‌本試験への組入れ理由となった今回のSARS-CoV-2による感
染症に対するモノクローナル抗体による治療歴を有する。

a)‌具体的な症状の規定なし
b)‌咳、咽頭痛、鼻閉、鼻水、労作時の息切れ又は呼吸困難、筋肉又は体の
痛み、疲労、発熱(38.0℃超)、悪寒、頭痛、悪心、嘔吐、下痢、嗅覚消
失、味覚消失
c)‌室内気又はSARS-CoV-2による感染症以外の理由で酸素投与されており
SARS-CoV-2による感染症の症状発現以降に酸素量が増量されていない
状態における数値
d)‌次の①~④を1つ以上要する場合:①気管内挿管及び人工呼吸器、②鼻カ
ニューレを用いた高流量酸素療法(流量20L/min超、酸素割合0.5以上)、
③非侵襲的陽圧換気、④ECMO
副作用発現頻度は、モルヌピラビル800mg群で8.0%(57/710例)
であり、主な副作用(発現割合1%以上)は、下痢1.7%(12/710
例)、悪心1.4%(10/710例)、浮動性めまい1.0%(7/710例)で
あった。[5.1、7. 参照]

18.3 In vivo抗ウイルス作用
SARS-CoV-2感染マウス、ハムスター及びフェレットモデルを用いて
モルヌピラビルの抗ウイルス作用を確認した。マウスでは、モルヌピ
ラビルはウイルスを接種した移植ヒト肺組織でのSARS-CoV-2の感染
性ウイルス量を減少させた。SARS-CoV-2感染フェレットモデルでは、
モルヌピラビルは上気道でのSARS-CoV-2の感染性ウイルス量を減少
させ、同居させたウイルス非接種薬物非投与動物での感染性ウイルス
量(感染フェレットから隔離後4日目)は検出限界未満であった。
SARS-CoV-2感染シリアンハムスターモデルでは、モルヌピラビルは
肺でのウイルスRNA及び感染性ウイルス量を減少させた。感染後に摘
出した肺組織の病理組織学的検査で、媒体群と比較してモルヌピラビ
ル群ではSARS-CoV-2のウイルス抗原量の低下及び肺病変の軽減が認
められた。
18.4 薬剤耐性
NHCの存在下でSARS-CoV-2(USA-WA1/2020株)をVero E6細
胞培養系にて30回継代した結果、NHCのEC50値の変化は2倍未満で
あった。30回継代したSARS-CoV-2ではゲノム全体にランダムに変
異が認められた。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称:‌モルヌピラビル(Molnupiravir)
化 学 名:‌{(2R,3S,4R,5R)-3,4-Dihydroxy-5-[(4Z)-4(hydroxyimino)-2-oxo-3,4-dihydropyrimidin-1(2H)-yl]
oxolan-2-yl}methyl 2-methylpropanoate
分 子 式:‌C13H19N3O7
分 子 量:‌329.31

状:‌白色の粉末で、メタノールに溶けやすく、水にやや溶けや
すく、酢酸エチルに溶けにくい。
化学構造式:

21. 承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

22. 包装

40カプセル[瓶、バラ]

23. 主要文献

1)Nakamura K, et al. Clin Transl Sci. 2022;15:2697-708.
2)Crotty S, et al. Nat Med. 2000;6:1375-9.
3)Tejero H, et al. Curr Top Microbiol Immunol. 2016;392:161-79.

24. 文献請求先及び問い合わせ先

MSD株式会社 MSDカスタマーサポートセンター
東京都千代田区九段北1-13-12
医療関係者の方:フリーダイヤル 0120-024-961

26. 製造販売業者等

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
モルヌピラビルはプロドラッグであり、NHCに代謝され細胞内に取り
込まれた後、活性型であるNHC-TPにリン酸化される。NHC-TPが
ウイルス由来RNA依存性RNAポリメラーゼによりウイルスRNAに取
り込まれた結果、ウイルスゲノムのエラー頻度が増加し、ウイルスの
増殖が阻害される2)、3)。
18.2 In vitro抗ウイルス作用
NHCはVero E6細胞を用いた細胞培養系でSARS-CoV-2(USAWA1/2020株)に対して抗ウイルス作用を示し、50%有効濃度
(EC50値)は0.78~2.03μmol/Lであった。
NHCはSARS-CoV-2の変異株であるalpha株(B.1.1.7系統)、beta
株(B.1.351系統)、gamma株(P.1系統)、delta株(B.1.617.2系統)、
lambda株(C.37系統)、mu株(B.1.621系統)並びにomicron株
(B.1.1.529/BA.1、BA.1.1、BA.2及びBA.4系統)に対して抗ウイル
ス作用を示し、EC 50値の範囲は従来株(USA-WA1/2020株)では
0.63~2.26μmol/L、変異株では0.92~5.5μmol/Lであった(Vero
E6細胞)。また、NHCはSARS-CoV-2の変異株であるomicron株
(B.1.1.529/BA.4及びBA.5系統)に対して抗ウイルス作用を示し、
EC50値の範囲は従来株では0.65~0.93μmol/L、変異株では0.28~
0.71μmol/Lであった(Vero E6-TMPRSS2細胞)


26.1 製造販売元

E-TEMP01-08

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