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2023年度 病院の経営状況について (9 ページ)
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公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/250131_No009.pdf |
出典情報 | 2023年度 病院の経営状況について(1/31)《福祉医療機構》 |
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2024-009
2.4
なお、本稿末尾には地域包括ケア病棟入院料
および回復期リハビリテーション病棟入院料を
算定する病院の経営状況を掲載している(附表)
。
療養病棟入院料 1 算定病院の経営状況
人件費、医療材料費の増加に伴う費用増によ
り経常利益率は 1.6 ポイント低下し、3.3%
こちらは当該入院料が全病床の半数以上占める
次に、2022 年度・2023 年度の両方で療養病
病院といった条件ではなく、当該入院料を算定
棟入院料 1 を算定する病床が全病床に対して過
している病院を抽出している。入院料毎の特徴
半数を占める療養型病院(以下「療養 1 算定病
を表すものというより、回復期の機能を担う中
院」という。)について、経営状況を確認する(図
小病院の経営状況を表す参考値としてご覧いた
表 9)。
だきたい。
療養 1 算定病院の医業利益率は△0.8 ポイン
ト低下し、1.5%となった。経常利益率は 3.3%と
(図表 8)急性期 4~7 算定病院の経営状況
(2 か年度同一病院)
指標
なっているが、前年度からの低下幅は 1.6 ポイ
ントだった。急性期 1 算定病院等は、経常利益
急性期 4~7 算定病院
(n=197)
差 20232022
2023
2022
128.0
127.5
△0.5
70.8
73.1
2.3
17.2
17.1
△0.1
90.7
93.3
2.6
234.8
221.9 △12.9
49,932 49,162
△770
12,444 13,133
690
病床数
床
病床利用率
%
在院日数
日
1 日平均入院患者数
人
1 日平均外来患者数
人
入院単価
円
外来単価
円
医業収益・費用の状況
医業収益 千円 21,245
1 床当たり 医業費用 千円 21,560
医業利益 千円 △314
人件費率
%
53.0
医療材料費率
%
20.5
給食材料費率
%
2.0
経費率
%
21.3
うち水道光熱費率
%
2.1
減価償却費率
%
4.8
医業利益率
%
△1.5
経常利益率
%
3.0
赤字病院割合
%
38.1
1 床当たり
千円 1,355
コロナ補助金収益
従事者の状況
1 施設当たり従事者数
人
217.9
従事者 1 人当たり人件費 千円 6,611
21,034
21,765
△730
53.9
20.7
2.2
21.6
1.9
5.0
△3.5
△1.1
54.3
率が医業利益率よりも大きく低下していたのに
対し、療養 1 算定病院では、医業・経常利益率
の低下幅の差がそこまで開いていない。これは、
療養 1 算定病院の 1 床当たりコロナ補助金収益
が小額であり、急性期一般入院料を算定する病
院に比べ、コロナ補助金の影響が小さいためだ。
1 床当たり医業収益が前年度から 29 千円上昇
したのに対し、1 床当たり医業費用は 108 千円
△211
205
△416
1.0
0.3
0.2
0.3
△0.2
0.2
△2.0
△4.1
16.2
上昇した。費用がより大きく上昇したが、その
内訳をみると人件費率が 0.5 ポイント上昇し、
医療材料費率および給食材料費率も若干上昇し
ている。人件費率が上昇したのは、従事者 1 人
当たり人件費が若干上昇した影響だろう。
なお、療養病棟入院基本料の分類は、2024 年
度診療報酬改定で、従来の 9 分類から 30 分類
に細分化された。当機構が実施した報酬改定の
269 △1,086
影響に関するアンケート4では、見直しによって
入院単価の低下が見込まれる病院が 39.4%、上
218.8
6,611
0.9
1
昇が見込まれる病院が 10.9%という結果になっ
た。費用の増加傾向は当面、継続が見込まれる
ため、医療区分や ADL 区分の高い患者の受け入
れのため、他機関との連携状況を再点検するな
ど、増収につながる取組みが重要になるだろう。
4 福祉医療機構「2024 年度 診療報酬改定の影響等に関するアンケート結果について-地メディ・賃上げ・働き方改革関連-」
https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/241226_No007.pdf
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2.4
なお、本稿末尾には地域包括ケア病棟入院料
および回復期リハビリテーション病棟入院料を
算定する病院の経営状況を掲載している(附表)
。
療養病棟入院料 1 算定病院の経営状況
人件費、医療材料費の増加に伴う費用増によ
り経常利益率は 1.6 ポイント低下し、3.3%
こちらは当該入院料が全病床の半数以上占める
次に、2022 年度・2023 年度の両方で療養病
病院といった条件ではなく、当該入院料を算定
棟入院料 1 を算定する病床が全病床に対して過
している病院を抽出している。入院料毎の特徴
半数を占める療養型病院(以下「療養 1 算定病
を表すものというより、回復期の機能を担う中
院」という。)について、経営状況を確認する(図
小病院の経営状況を表す参考値としてご覧いた
表 9)。
だきたい。
療養 1 算定病院の医業利益率は△0.8 ポイン
ト低下し、1.5%となった。経常利益率は 3.3%と
(図表 8)急性期 4~7 算定病院の経営状況
(2 か年度同一病院)
指標
なっているが、前年度からの低下幅は 1.6 ポイ
ントだった。急性期 1 算定病院等は、経常利益
急性期 4~7 算定病院
(n=197)
差 20232022
2023
2022
128.0
127.5
△0.5
70.8
73.1
2.3
17.2
17.1
△0.1
90.7
93.3
2.6
234.8
221.9 △12.9
49,932 49,162
△770
12,444 13,133
690
病床数
床
病床利用率
%
在院日数
日
1 日平均入院患者数
人
1 日平均外来患者数
人
入院単価
円
外来単価
円
医業収益・費用の状況
医業収益 千円 21,245
1 床当たり 医業費用 千円 21,560
医業利益 千円 △314
人件費率
%
53.0
医療材料費率
%
20.5
給食材料費率
%
2.0
経費率
%
21.3
うち水道光熱費率
%
2.1
減価償却費率
%
4.8
医業利益率
%
△1.5
経常利益率
%
3.0
赤字病院割合
%
38.1
1 床当たり
千円 1,355
コロナ補助金収益
従事者の状況
1 施設当たり従事者数
人
217.9
従事者 1 人当たり人件費 千円 6,611
21,034
21,765
△730
53.9
20.7
2.2
21.6
1.9
5.0
△3.5
△1.1
54.3
率が医業利益率よりも大きく低下していたのに
対し、療養 1 算定病院では、医業・経常利益率
の低下幅の差がそこまで開いていない。これは、
療養 1 算定病院の 1 床当たりコロナ補助金収益
が小額であり、急性期一般入院料を算定する病
院に比べ、コロナ補助金の影響が小さいためだ。
1 床当たり医業収益が前年度から 29 千円上昇
したのに対し、1 床当たり医業費用は 108 千円
△211
205
△416
1.0
0.3
0.2
0.3
△0.2
0.2
△2.0
△4.1
16.2
上昇した。費用がより大きく上昇したが、その
内訳をみると人件費率が 0.5 ポイント上昇し、
医療材料費率および給食材料費率も若干上昇し
ている。人件費率が上昇したのは、従事者 1 人
当たり人件費が若干上昇した影響だろう。
なお、療養病棟入院基本料の分類は、2024 年
度診療報酬改定で、従来の 9 分類から 30 分類
に細分化された。当機構が実施した報酬改定の
269 △1,086
影響に関するアンケート4では、見直しによって
入院単価の低下が見込まれる病院が 39.4%、上
218.8
6,611
0.9
1
昇が見込まれる病院が 10.9%という結果になっ
た。費用の増加傾向は当面、継続が見込まれる
ため、医療区分や ADL 区分の高い患者の受け入
れのため、他機関との連携状況を再点検するな
ど、増収につながる取組みが重要になるだろう。
4 福祉医療機構「2024 年度 診療報酬改定の影響等に関するアンケート結果について-地メディ・賃上げ・働き方改革関連-」
https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/241226_No007.pdf
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