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資料4_広島大学の取組 (4 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/124/mext_00015.html
出典情報 今後の医学教育の在り方に関する検討会(第12回 3/21)《文部科学省》
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広島大学病院改革プラン(概要)

~医師の働き方改革と高い臨床研究マインドを持った医師の養成を通じた研究力強化の両立~
□広島大学の目指す姿
広島大学は新しい平和科学の創生を提唱。放射線医学,再
生医療,がん等の診療分野とワクチン・医薬品開発におい
て人材育成を強化し、世界に誇る研究実績を基盤とした基
礎と臨床の連携により臨床研究を地球規模でけん引する。
広島大学の医療系の学部・研究科・研究所及び病院が集積
する霞キャンパスを中心にトランスレーショナル教育研究
センターが司令塔となり,医師の働き方改革の中でも,支
援者活用による教育研究時間を確保する施策と体制を整備
する。これにより人材育成と国際的な教育研究拠点として
医学・高度医療の持続的な発展と研究力の強化に貢献する。

教育・研究改革
①臨床実習に係る臨床実習協力機関との役割分
担と連携の強化
➢ 県内臨床実習協力病院と学内外での診療参加型臨
床実習の役割分担と実質化に向けて連携・協力を
強化。また,海外での臨床実習を実施するため,
大学,医療機関等との連携構築による臨床実習環
境の拡大,充実。総合研究大学の強みを生かした
質の高い臨床実習,医行為の実質化を行い,医学
生の診療チームへの貢献を推進。

②臨床研修や専門研修等に係るプログラムの充 ECO

➢ 広島県等自治体や関連病院ネットワークを整備・ 教育研
活用し研修体制を充実・強化。高齢化の進展に伴 究時間
う疾病構造の変化に対応した高度医療人養成のた を確保
めの魅力ある臨床研修,専門研修を提供すること
で,若手医師等の医療人材の確保に繋げる。

③企業等や他分野との共同研究等の推進
➢ 本学の強みである放射線医学,再生医療,がん等
の診療分野の推進を基軸に,基礎と臨床の連携,
異分野融合研究を推進。臨床研究開発や人材養成
において,共同研究等を実施する他の大学や研究
者,企業等に対しリーダーシップを発揮し,最先
端国際共同研究拠点を構築。

④教育・研究を支援するための体制整備
➢ トランスレーショナル教育研究センター
(TraERC)を教育研究支援の司令塔として立ち上
げ,学内外の組織・機関を横断的・戦略的かつ
シームレスに繋ぎ,有機的に連携する教育・研究
支援体制を整備。RA,TA等の教育研究支援者とし
ての雇用・活用を通じて研究マインドを醸成し,
医師の働き方改革と教育研究時間の確保を両立。

運営改革
○自院の役割・機能の再確認
1)医学部の教育・研究に必要な附属施設としての役割・機能
➢ 医療系の学部・研究科・研究所及び病院が集約する霞キャンパス
の機能を活かした多職種の教育体制及び本部のある東広島キャン
パス,他研究科等との連携を強化した全学体制を構築。→全学体
制で人材育成

2)専門性の高い高度な医療人を養成する研修機関としての役
割・機能
➢ 広島県唯一の医育機関。卒前・卒後のシームレスな研修体制。
医学部・歯学部・薬学部共同での多職種連携教育(IPE)の推進
など総合研究大学の強みを生かした教育研究体制。
➢ 海外を含む学外との連携による教育研究環境。2026年に放射線影
響研究所が移転。基礎医学・臨床研究者による国際共同臨床研究
拠点形成として期待。さらに,GMP製造・教育研究拠点施設の整
備も進み,南カリフォルニア大学と連携したGMP教育研修を実施。

【司令塔機能の整備】
トランスレーショナル教育研究センター(TraERC)
◼卒前卒後のシームレスな医学教育・研修の提供
◼入学から一貫した医系キャリア支援
◼グローカルで魅力的な診療参加型臨床実習プログラム
◼基礎から臨床医学への連携
卒 前

卒 後

基 礎

臨 床

教育研究支援者の配置

3)医学研究の中核としての役割・機能
➢ 広島大学からの臨床領域SCI論文数、top10%論文数などが中国・
四国地方トップの研究実績を基盤に、基礎と臨床の連携により臨床
研究を地球規模でけん引。更に医歯連携,医工連携,総合知など異
分野融合研究を推進するとともに,イノベーション創出,実用化・
最先端医療の実現までを一体的に推進する体制。

4)医療計画及び地域医療構想等と整合した医療機関としての
役割・機能
➢ 広島県が進める1000床規模の新病院が2030(令和12)年に開院。
➢ 特定機能病院として,また広島県唯一の医育機関として,高度医療
の提供、高度な医療技術の開発及び高度な医療に関する研修を実施
する役割を担う。更に広島都市圏の他の基幹病院と連携の中で高度
急性期医療の中心的な役割を担う。
➢ 広島県は無医地区数全国ワースト2位,若手医師の減少が課題。医
師等の配置調整・循環の仕組みの構築に貢献。

□養成する医師の人材像
⚫ 臨床研究マインドが高くかつ高度医療技能を
有する医師
⚫ GMP教育研究プログラムによるELSIを始めと
するコンプライアンス意識の高い医師
⚫ 本学が提唱する安全,安心を創る新しい平和
科学を深く理解し,高度な臨床・研究能力を
有し,地球レベルでリードできる医師
⇒本学独自の人材養成支援プログラム
(SPARK!Plan for MED)による研究者雇用

診療改革
①都道府県等との連携の強化
➢ 広島県の新病院整備「高度医療・人材育成拠
点」 (1000床規模)において,県,関連病院
との連携を強化。県全域の医療提供体制につい
て,イニシアチブを取って進め(人材育成,医
師派遣及び確保)、優秀な医学生,初期研修医
及び若手医師を育成・確保。

②地域医療機関等との連携の強化
➢ 引き続き,広島都市圏の他の基幹病院との更な
る連携を図り,機能分化も進めながら広島県内
の高度急性期医療の中心的な役割を果たす。
➢ 中山間地域の医師不足,地域偏在に対し,総合
医の育成等人材の育成・配置を担い,地域の医
療機関との連携も強化。

③医師少数地域を含む地域医療機関に対する医
師派遣(常勤医師,副業・兼業)
➢ 広島県と連携し医師少数地域を含む地域医療機関
に対する医療人材の派遣・循環の仕組みを構築。

④自院における医師の労働時間短縮の推進

➢ 多職種連携によるタスク・シフト/シェアの推進。
ICTを活用した遠隔医療等の推進。

財務・経営改革
➢ 国立大学42病院中トップの黒字経営を支える経
営分析・マネジメント力による病院経営を持続。
➢ 予定する大型経費(医療情報システム、人件費、
教育研究環境など)への対応。
➢ 更なる収益確保策として,海外大学・医療機関
への技術指導等教育プログラム提供を通じた新
たな外部資金獲得。

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