よむ、つかう、まなぶ。
○外来(その3)について-1 (9 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00119.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第496回 11/12)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
全世代型社会保障検討会議 中間報告(令和元年12月19日)(抄)
第2章 各分野の具体的方向性
3.医療
(2)大きなリスクをしっかり支えられる公的保険制度の在り方
②大病院への患者集中を防ぎかかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大
2022年にかけて団塊の世代が75歳以上の高齢者となる中で、慢性疾患による受療が多い、複数の疾病を抱えるなどの特徴
を持つ高齢者医療のウエイトがますます高まっていく。医療のアクセスや質を確保しつつ、病院勤務医·看護師等の過酷な勤務
環境を改善して持続可能な医療提供体制を確保していくためには、地域医療構想の推進や医師等の働き方改革、医師偏在対
策を進めるとともに、地域密着型の中小病院・診療所の在り方も踏まえ、外来機能の明確化とかかりつけ医機能の強化を図る
ことが不可欠である。
医療のあるべき姿は、「病院完結型」の医療から、患者の住み慣れた地域や自宅での看取りを含めた生活のための医療、地
域全体で治し、支える「地域完結型」の医療に変わりつつあり、身近なところで診療を受けられる「かかりつけ医」の普及や訪問
看護の充実が不可欠となる。大病院は充実した人員配置や施設設備を必要とする入院医療や重装施設を活用した専門外来に
集中し、外来診療は紹介患者を基本とする。一般的な外来受診はかかりつけ医機能を発揮する医療機関が担う方向を目指す。
このことが、患者の状態に合った質の高い医療の実現のみならず、限りある医療資源の有効な活用や病院勤務医・看護師をは
じめとする医師等の働き方改革にもつながる。
このような考え方の下、外来受診時定額負担については、医療のあるべき姿として、病院・診療所における外来機能の明確
化と地域におけるかかりつけ医機能の強化等について検討を進め、平成14年の健康保険法改正法附則第2条を堅持しつつ、
大病院と中小病院・診療所の外来における機能分化、かかりつけ医の普及を推進する観点から、まずは、選定療養である現行
の他の医療機関からの文書による紹介がない患者の大病院外来初診・再診時の定額負担の仕組みを大幅に拡充する。
具体的には、以下の方向性に基づき、全世代型社会保障検討会議において最終報告に向けて検討を進める。同時に、社会
保障審議会及び中央社会保険医療協議会においても検討を開始する。遅くとも 2022 年度初までに改革を実施できるよう、最終
報告を取りまとめた上で、同審議会等の審議を経て、来年夏までに成案を得て、速やかに必要な法制上の措置を講ずる。
・ 他の医療機関からの文書による紹介がない患者が大病院を外来受診した場合に初診時5,000円・再診時2,500円以上(医科
の場合)の定額負担を求める制度について、これらの負担額を踏まえてより機能分化の実効性が上がるよう、患者の負担額を
増額し、増額分について公的医療保険の負担を軽減するよう改めるとともに、大病院・中小病院・診療所の外来機能の明確化
を行いつつ、それを踏まえ対象病院を病床数200床以上の一般病院に拡大する。
・ 具体的な負担額や詳細設計を検討する際、患者のアクセスを過度に制限しないよう配慮しつつ、病院・診療所の機能分化・
連携が適切に図られるよう、現行の定額負担の徴収状況等を検証し、定額負担を徴収しない場合(緊急その他やむをえない
事情がある場合、地域に他に当該診療科を標榜する保険医療機関がない場合など)の要件の見直しを行う。
9
第2章 各分野の具体的方向性
3.医療
(2)大きなリスクをしっかり支えられる公的保険制度の在り方
②大病院への患者集中を防ぎかかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大
2022年にかけて団塊の世代が75歳以上の高齢者となる中で、慢性疾患による受療が多い、複数の疾病を抱えるなどの特徴
を持つ高齢者医療のウエイトがますます高まっていく。医療のアクセスや質を確保しつつ、病院勤務医·看護師等の過酷な勤務
環境を改善して持続可能な医療提供体制を確保していくためには、地域医療構想の推進や医師等の働き方改革、医師偏在対
策を進めるとともに、地域密着型の中小病院・診療所の在り方も踏まえ、外来機能の明確化とかかりつけ医機能の強化を図る
ことが不可欠である。
医療のあるべき姿は、「病院完結型」の医療から、患者の住み慣れた地域や自宅での看取りを含めた生活のための医療、地
域全体で治し、支える「地域完結型」の医療に変わりつつあり、身近なところで診療を受けられる「かかりつけ医」の普及や訪問
看護の充実が不可欠となる。大病院は充実した人員配置や施設設備を必要とする入院医療や重装施設を活用した専門外来に
集中し、外来診療は紹介患者を基本とする。一般的な外来受診はかかりつけ医機能を発揮する医療機関が担う方向を目指す。
このことが、患者の状態に合った質の高い医療の実現のみならず、限りある医療資源の有効な活用や病院勤務医・看護師をは
じめとする医師等の働き方改革にもつながる。
このような考え方の下、外来受診時定額負担については、医療のあるべき姿として、病院・診療所における外来機能の明確
化と地域におけるかかりつけ医機能の強化等について検討を進め、平成14年の健康保険法改正法附則第2条を堅持しつつ、
大病院と中小病院・診療所の外来における機能分化、かかりつけ医の普及を推進する観点から、まずは、選定療養である現行
の他の医療機関からの文書による紹介がない患者の大病院外来初診・再診時の定額負担の仕組みを大幅に拡充する。
具体的には、以下の方向性に基づき、全世代型社会保障検討会議において最終報告に向けて検討を進める。同時に、社会
保障審議会及び中央社会保険医療協議会においても検討を開始する。遅くとも 2022 年度初までに改革を実施できるよう、最終
報告を取りまとめた上で、同審議会等の審議を経て、来年夏までに成案を得て、速やかに必要な法制上の措置を講ずる。
・ 他の医療機関からの文書による紹介がない患者が大病院を外来受診した場合に初診時5,000円・再診時2,500円以上(医科
の場合)の定額負担を求める制度について、これらの負担額を踏まえてより機能分化の実効性が上がるよう、患者の負担額を
増額し、増額分について公的医療保険の負担を軽減するよう改めるとともに、大病院・中小病院・診療所の外来機能の明確化
を行いつつ、それを踏まえ対象病院を病床数200床以上の一般病院に拡大する。
・ 具体的な負担額や詳細設計を検討する際、患者のアクセスを過度に制限しないよう配慮しつつ、病院・診療所の機能分化・
連携が適切に図られるよう、現行の定額負担の徴収状況等を検証し、定額負担を徴収しない場合(緊急その他やむをえない
事情がある場合、地域に他に当該診療科を標榜する保険医療機関がない場合など)の要件の見直しを行う。
9