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資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26332.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第1回 6/22)《厚生労働省》 |
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感染症(PT)
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概要
Prevotella histicola は2008年に初めて報告された偏性嫌気性グラム陰性桿菌で、特
35 歯髄炎
36
37
BMC Vet Res.
17(2021)343
定の条件下で歯周炎や齲歯などの様々な口腔病理を引き起こす、ヒトの口腔片利共
生細菌である。Prevotella 種はウマでは正常な微生物叢の一部や様々な身体部位の
疾患と関連しており、健康な口腔/歯肉組織と歯や副鼻腔両方の疾患で検出されてい
るが、P. histicola がウマから検出されたことはない。ここでは、初めて実証されたP.
histicola によるウマの歯科感染症と広範な副鼻腔感染症の複雑な症例を記述する。
体重605kg、ボディコンディショニングスコア6点の12歳の雌のTinker馬が、ドイツの獣
医診療所に紹介された。患畜は照会の1週間前から持続性片側性悪臭性化膿性鼻汁
とquiddingを呈しており、すでに1週間の保存的抗生物質(ペニシリン)、抗炎症薬(メロ
キシカム)、粘液溶解薬(塩酸デブレキシン)治療を受けていたが奏功せず、症状は悪
化した。最後の歯科予防は約1年前に民間獣医師により行われていた。患畜は正常な
全身状態、呼吸数、心拍数、粘膜色、毛細血管再充填時間、直腸温で、心臓、肺、胃
腸管の聴診は異常を示さなかった。左鼻孔からの持続性片側性、中等度から高度の
齲歯-臭性化膿性鼻汁を示した。左下顎リンパ節は軽度腫大していた。頭蓋顔面骨と
軟組織は非対称性を示さなかった。眼底検査と眼反射検査では両側とも変化がなかっ
た。口腔検査、X線撮影、副鼻腔/鼻鏡検査、立位コンピュータ断層撮影は、片側性副
鼻腔炎と鼻甲介壊死を伴う上頬歯209の重度の根尖/根尖周囲感染を明らかにした。
歯は広範な咬合下面近位漏斗部セメント質形成不全、齲歯、咬合裂骨折を示した。上
頬歯209の近位漏斗部の強度2-3/(0-4)の漏斗部齲歯、左側鼻甲介の壊死を伴う左
吻側上顎洞と腹側鼻甲介洞の関連副鼻腔炎を伴う歯髄炎、根尖/根尖周囲感染と診
断した。 咬合下面齲歯性漏斗部病変の広範な機械的デブリードマンと熱可塑性樹脂
充填の後、歯を口腔内で摘出し、副鼻腔炎と鼻甲介壊死を経内視鏡的に治療した。フ
ルニキシンメグルミンによる術後抗炎症処置、アセチルシステインによる分泌抑制措
置、スルファジメトキシントリメトプリムによる初期抗生物質治療とその後の感受性を考
慮したメトロニダゾールによる抗生物質理療を実施し、合併症なしに治癒した。罹患歯
根の選択的細菌学的スワブ培養とその後のマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛
行時間型質量分析は、P. histicola の感染を示した。 本症例はウマにおいて初めて
の、ヒト口腔共生菌・通性病原体であるP. histicola による副鼻腔感染を伴う根尖/根尖
周囲感染の報告である。この症例はP. histicola のヒト-ウマ交差分布を示し、ウマの歯
科診療における微生物学的診断と標的抗生物質治療の必要性を強調する。
異型クロイツフェル ProMED-mail
ト・ヤコブ病
20210906.8650185
問題点:ブラジルのウシ2頭において非定型の牛海綿状脳症(BSE)が確認された。
【概要】ブラジルにおける非定型BSEに関する情報。 ブラジルは、国内の2箇所の食肉
工場で「非定型の」狂牛病が発生していることが確認されたとして、中国への牛肉輸出
を停止した。 ブラジル農水省は2021年9月4日に発表した声明の中で、牛肉の輸出停
止は直ちに開始されると述べ、中国政府はいつ輸入を再開するかを決定すると付け加
えた。 一時中断は両国間の既存の二国間議定書に基づいて実施されたが、同省は
「ヒトや動物の健康に対するリスクがない」と強調した。 ブラジルは世界最大の牛肉輸
出国で、中国が最大の輸入国である。ブラジルの牛肉輸出の半分以上が中国と香港
に向けたものである。 同省によると、本牛海綿状脳症(BSE)の2例は、 ミナスジェライ
ス州とマットグロッソ州の高齢ウシを対象とした検査において同定され、「自然発生的
かつ孤発的で、汚染された食餌の摂取とは無関係」の疾患とみられることから「非定
型」とされた。 同省は「ブラジルは定型BSE例を記録したことがない。」としており、この
ことは国際獣疫事務局も公式に通知している。 2019年6月、マットグロッソ州の17歳齢
ウシにおいて非定型BSEが発生した際も、ブラジルは中国への牛肉輸出を一時的に停
止している。
異型クロイツフェル ProMED-mail
ト・ヤコブ病
20210907.8652097
問題点:ブラジルのウシ2頭において非定型の牛海綿状脳症(BSE)H型が確認され
た。 【概要】ブラジルにおける非定型BSEに関する情報。 [1例目] ブラジルのミナス
ジェライス州カンポ・アズーのウシ1頭において非定型BSEが確認され、H型と分類され
た。発生源は不明又は調査中である。 ブラジル牛海綿状脳症(BSE)サーベイランス
システムは、H型非定型BSEの症例を検出した。検体はと畜場で緊急屠殺された10歳
齢のウシから採取された。ペルナンブコ州の国立農業防衛研究所(LFDA/PE)におい
てプリオン抗原の存在が検出された後、検体はアルバータ州レスブリッジにあるカナダ
食品検査局のOIEのBSEリファレンス研究所に送られた。確認試験の結果は2021年9
月3日に得られた。本例はブラジルにおける23年間のサーベイランスで同定された非
定型BSEの4番目の症例である。3番目の症例は2019年に検出された。本症例とマット
グロッソ州で報告された症例は、互いに近接して検出された孤立した事象である。特
定危険部位は適切に除去され処分された。当該ウシの肉や他の生産物は食物連鎖に
は入らず、反芻動物集団に対するリスクにはならない。本事例に関する調査は完了し
ている。 対応として、検疫、追跡調査、スクリーニング、選択的殺処分、死体・副産物・
廃棄の公的処理、畜産物の公的廃棄が実施された。 [2例目] ブラジルのマットグロッ
ソ州コライダーのウシ1頭において非定型BSEが確認され、H型と分類された。発生源
は不明又は調査中である。 ブラジル牛海綿状脳症(BSE)サーベイランスシステム
は、H型非定型BSEの症例を検出した。検体はと畜場で緊急屠殺された11歳齢のウシ
から採取された。ペルナンブコ州の国立農業防衛研究所(LFDA/PE)においてプリオン
抗原の存在が検出された後、検体はアルバータ州レスブリッジにあるカナダ食品検査
局のOIEのBSEリファレンス研究所に送られた。確認試験の結果は2021年9月3日に得
られた。本例はブラジルにおける23年間のサーベイランスの間に同定された非定型
BSEの5番目の症例である。3番目の症例は2019年に検出された。本症例とミナスジェ
ライス州で報告された症例は、互いに近接して検出された孤立した事象である。特定
危険部位は適切に除去され処分された。このウシの肉や他の生産物は食物連鎖には
入らず、反芻動物集団に対するリスクにはならない。本事例に関する調査は完了して
いる。 対応として、検疫、追跡調査、スクリーニング、選択的殺処分、死体・副産物・
廃棄の公的処理、畜産物の公的廃棄が実施された。
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感染症(PT)
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概要
Prevotella histicola は2008年に初めて報告された偏性嫌気性グラム陰性桿菌で、特
35 歯髄炎
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BMC Vet Res.
17(2021)343
定の条件下で歯周炎や齲歯などの様々な口腔病理を引き起こす、ヒトの口腔片利共
生細菌である。Prevotella 種はウマでは正常な微生物叢の一部や様々な身体部位の
疾患と関連しており、健康な口腔/歯肉組織と歯や副鼻腔両方の疾患で検出されてい
るが、P. histicola がウマから検出されたことはない。ここでは、初めて実証されたP.
histicola によるウマの歯科感染症と広範な副鼻腔感染症の複雑な症例を記述する。
体重605kg、ボディコンディショニングスコア6点の12歳の雌のTinker馬が、ドイツの獣
医診療所に紹介された。患畜は照会の1週間前から持続性片側性悪臭性化膿性鼻汁
とquiddingを呈しており、すでに1週間の保存的抗生物質(ペニシリン)、抗炎症薬(メロ
キシカム)、粘液溶解薬(塩酸デブレキシン)治療を受けていたが奏功せず、症状は悪
化した。最後の歯科予防は約1年前に民間獣医師により行われていた。患畜は正常な
全身状態、呼吸数、心拍数、粘膜色、毛細血管再充填時間、直腸温で、心臓、肺、胃
腸管の聴診は異常を示さなかった。左鼻孔からの持続性片側性、中等度から高度の
齲歯-臭性化膿性鼻汁を示した。左下顎リンパ節は軽度腫大していた。頭蓋顔面骨と
軟組織は非対称性を示さなかった。眼底検査と眼反射検査では両側とも変化がなかっ
た。口腔検査、X線撮影、副鼻腔/鼻鏡検査、立位コンピュータ断層撮影は、片側性副
鼻腔炎と鼻甲介壊死を伴う上頬歯209の重度の根尖/根尖周囲感染を明らかにした。
歯は広範な咬合下面近位漏斗部セメント質形成不全、齲歯、咬合裂骨折を示した。上
頬歯209の近位漏斗部の強度2-3/(0-4)の漏斗部齲歯、左側鼻甲介の壊死を伴う左
吻側上顎洞と腹側鼻甲介洞の関連副鼻腔炎を伴う歯髄炎、根尖/根尖周囲感染と診
断した。 咬合下面齲歯性漏斗部病変の広範な機械的デブリードマンと熱可塑性樹脂
充填の後、歯を口腔内で摘出し、副鼻腔炎と鼻甲介壊死を経内視鏡的に治療した。フ
ルニキシンメグルミンによる術後抗炎症処置、アセチルシステインによる分泌抑制措
置、スルファジメトキシントリメトプリムによる初期抗生物質治療とその後の感受性を考
慮したメトロニダゾールによる抗生物質理療を実施し、合併症なしに治癒した。罹患歯
根の選択的細菌学的スワブ培養とその後のマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛
行時間型質量分析は、P. histicola の感染を示した。 本症例はウマにおいて初めて
の、ヒト口腔共生菌・通性病原体であるP. histicola による副鼻腔感染を伴う根尖/根尖
周囲感染の報告である。この症例はP. histicola のヒト-ウマ交差分布を示し、ウマの歯
科診療における微生物学的診断と標的抗生物質治療の必要性を強調する。
異型クロイツフェル ProMED-mail
ト・ヤコブ病
20210906.8650185
問題点:ブラジルのウシ2頭において非定型の牛海綿状脳症(BSE)が確認された。
【概要】ブラジルにおける非定型BSEに関する情報。 ブラジルは、国内の2箇所の食肉
工場で「非定型の」狂牛病が発生していることが確認されたとして、中国への牛肉輸出
を停止した。 ブラジル農水省は2021年9月4日に発表した声明の中で、牛肉の輸出停
止は直ちに開始されると述べ、中国政府はいつ輸入を再開するかを決定すると付け加
えた。 一時中断は両国間の既存の二国間議定書に基づいて実施されたが、同省は
「ヒトや動物の健康に対するリスクがない」と強調した。 ブラジルは世界最大の牛肉輸
出国で、中国が最大の輸入国である。ブラジルの牛肉輸出の半分以上が中国と香港
に向けたものである。 同省によると、本牛海綿状脳症(BSE)の2例は、 ミナスジェライ
ス州とマットグロッソ州の高齢ウシを対象とした検査において同定され、「自然発生的
かつ孤発的で、汚染された食餌の摂取とは無関係」の疾患とみられることから「非定
型」とされた。 同省は「ブラジルは定型BSE例を記録したことがない。」としており、この
ことは国際獣疫事務局も公式に通知している。 2019年6月、マットグロッソ州の17歳齢
ウシにおいて非定型BSEが発生した際も、ブラジルは中国への牛肉輸出を一時的に停
止している。
異型クロイツフェル ProMED-mail
ト・ヤコブ病
20210907.8652097
問題点:ブラジルのウシ2頭において非定型の牛海綿状脳症(BSE)H型が確認され
た。 【概要】ブラジルにおける非定型BSEに関する情報。 [1例目] ブラジルのミナス
ジェライス州カンポ・アズーのウシ1頭において非定型BSEが確認され、H型と分類され
た。発生源は不明又は調査中である。 ブラジル牛海綿状脳症(BSE)サーベイランス
システムは、H型非定型BSEの症例を検出した。検体はと畜場で緊急屠殺された10歳
齢のウシから採取された。ペルナンブコ州の国立農業防衛研究所(LFDA/PE)におい
てプリオン抗原の存在が検出された後、検体はアルバータ州レスブリッジにあるカナダ
食品検査局のOIEのBSEリファレンス研究所に送られた。確認試験の結果は2021年9
月3日に得られた。本例はブラジルにおける23年間のサーベイランスで同定された非
定型BSEの4番目の症例である。3番目の症例は2019年に検出された。本症例とマット
グロッソ州で報告された症例は、互いに近接して検出された孤立した事象である。特
定危険部位は適切に除去され処分された。当該ウシの肉や他の生産物は食物連鎖に
は入らず、反芻動物集団に対するリスクにはならない。本事例に関する調査は完了し
ている。 対応として、検疫、追跡調査、スクリーニング、選択的殺処分、死体・副産物・
廃棄の公的処理、畜産物の公的廃棄が実施された。 [2例目] ブラジルのマットグロッ
ソ州コライダーのウシ1頭において非定型BSEが確認され、H型と分類された。発生源
は不明又は調査中である。 ブラジル牛海綿状脳症(BSE)サーベイランスシステム
は、H型非定型BSEの症例を検出した。検体はと畜場で緊急屠殺された11歳齢のウシ
から採取された。ペルナンブコ州の国立農業防衛研究所(LFDA/PE)においてプリオン
抗原の存在が検出された後、検体はアルバータ州レスブリッジにあるカナダ食品検査
局のOIEのBSEリファレンス研究所に送られた。確認試験の結果は2021年9月3日に得
られた。本例はブラジルにおける23年間のサーベイランスの間に同定された非定型
BSEの5番目の症例である。3番目の症例は2019年に検出された。本症例とミナスジェ
ライス州で報告された症例は、互いに近接して検出された孤立した事象である。特定
危険部位は適切に除去され処分された。このウシの肉や他の生産物は食物連鎖には
入らず、反芻動物集団に対するリスクにはならない。本事例に関する調査は完了して
いる。 対応として、検疫、追跡調査、スクリーニング、選択的殺処分、死体・副産物・
廃棄の公的処理、畜産物の公的廃棄が実施された。
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