よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26332.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第1回 6/22)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

ID

感染症(PT)

出典

概要
Streptococcus equi subsp. zooepidemicus (SEZ)はウマからしばしば分離される人畜

共通病原体で、多様な動物の疾患とも関連している。SEZ配列型(ST)194株は中国、
米国、カナダのブタで高い死亡率のアウトブレイクを引き起こしているが、このSTによ
るヒト感染は報告されていない。 タイでは2011年にヒトにおいてSEZアウトブレイクが起
こり、14人中6人が死亡した。本研究では、2011年のアウトブレイク由来の13株、20052020年に散発的に発生したヒト患者由来の5株、計18株のタイのヒト由来SEZの後向き
分析を行った。7つのハウスキーピング遺伝子を用いた多座配列タイピング分析は、全
ての株がST194に割り当てられた同一の対立遺伝子プロファイルを有することを明ら
かにした。パルスフィールドゲル電気泳動は同一のパターンを示し、これはタイの全国
各地のヒト患者における、同一のパルソタイプを有するST194のクローン性分布を明ら
かにした。抗菌薬感受性試験は、全ての株がペニシリン、アンピシリン、セフォタキシ
ム、エリスロマイシン、レボフロキサシン、クリンダマイシン、クロラムフェニコール、テト
ラサイクリン、バンコマイシンに感受性であることを明らかにした。病原性関連遺伝子
(bifA、szM、szP、sdzD、spaZ、fszF)は試験した全ての株に存在した。ブタ由来SEZ
Transbound Emerg Dis.
β溶血性レンサ球
ST194株ATCC35246で見出された4つの病原性島におけるいくつかの代表的遺伝子
3
(2021)doi:10.1111/tbed.14
菌感染
が、本研究のSEZ株で検出された。 本研究の3株のSEZの全ゲノム配列解析を行い、
331
抗微生物耐性遺伝子を獲得していないこと、同じ毒性因子を持つことが示された。一
塩基多型系統樹は、本研究の株がブタST194株とクラスター化していることを示した。
SEZの人への人獣共通感染は稀であり、大抵は生食品の摂取や、基礎疾患を有する
人の動物との濃厚接触と関連する。いくつかの研究では、主な感染経路が低温殺菌さ
れていない牛乳や新鮮なチーズの摂取、動物(特にウマ、イヌ、モルモット)との濃厚接
触であることが明らかになっている。2011年のアウトブレイク時の患者の72.2%は生の
豚肉製品の消費歴を有していたが、散発性症例ではそういったデータがなかった。過
去の報告と同様に患者のほとんどは男性、高齢であった。主な臨床症状は敗血症
(61.1%)と敗血症性ショック(22.2%)であった。SEZ感染による粗死亡率は約24%とす
る報告があるが、本研究では33.3%であった。 まとめると、本研究はタイのヒト患者に
おけるSEZ ST194のクローン性分布を示唆した。系統解析と毒性関連遺伝子の存在に
より、本研究のST194株が中国、米国、カナダのブタで高い死亡率を引き起こした株と
近縁であることが示された。大衆は、生の豚肉製品を食べるというタイの伝統的習慣
に伴うリスクを認識すべきである。

4

アルボウイルス感


ProMED-mail
20211006.8698881

新規ウイルスYezo virus(YEZV)が日本で発見された(2019年に記録された41歳の男
性及び2020年に報告された1例)。 journal Nature Communicationsで発表された研究
において、この2例の血液サンプルの遺伝子分析を通じて本新規orthonairovirusを特
定した。またダニ媒介性疾患の疑いのある248例の血液サンプルの検査が行われ、
2014~2020年に7症例が存在したことが判明した。 北海道のニホンジカ及びアライグ
マにおいてYEZVに対する抗体が発見されたことなどについて記載。 (2021年10月6日
付け)

2 / 15