よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表 (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26332.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第1回 6/22)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

ID

感染症(PT)

出典

概要

PLoS Negl Trop Dis.
15(12)(2021)e0009993

〇2003年から2020年の沖縄県におけるヒト・レプトスピラ症の検査診断学的、疫学的、
臨床的特徴レプトスピラ症は、日本の最南部に位置し、亜熱帯地域である沖縄県の農
業労働者の間で流行している感染症であるが、その流行状況及び傾向に関するデー
タは乏しい。本研究は、2003年11月~2020年12月にレプトスピラ症の臨床的疑いがあ
る患者について沖縄県衛生環境研究所にて分析を行った。研究対象とされた531名の
患者から、388の血液検体、29の脳脊髄液検体及び300の尿検体を検査し、いずれか
で陽性となった246名(46.3%)がレプトスピラ症と確定診断された。確定された感染例
は、20~29歳の年齢層(22.4%)及び男性(85.7%)に多く見られた。主な推定感染源
は、河川や湖でのレクリエーション活動(44.5%)及び労働(27.8%)であった。分離株の
約半数は、L.interrogansの血清型Hebdomadisで、主な臨床症状は、発熱、筋肉痛及び
結膜充血であった。発症後6日間は培養検査及びPCR検査の陽性率が65%を超え、
発症後1週間を経過すると抗体検査の陽性率が培養検査及びPCR検査の陽性率を上
回った。早期診断には、血液検体を用いたPCR検査が望ましいと思われた。レプトスピ
ラ症は農業労働者間で流行する感染症とされていたが、この17年間で沖縄県におい
て報告された感染例は、自然豊かな国立公園の多い沖縄本島北部や八重山諸島の
河川で夏季に行ったレクリエーション活動や労働によるものであった。河川でのレクリ
エーションは、沖縄県への旅行者の多くが楽しむ野外活動であるため、レプトスピラ症
は沖縄県民のみならず、旅行者にとっても注目すべき感染症である。

ProMED-mail
20210529.8403534

オーストラリアでのレプトスピラ感染症の増加 News.com.auの掲載情報。 オーストラリ
アの70歳のパブオーナーが、マウスからの致死性の感染症に罹患し、急性腎不全、肝
不全及び心臓弁逆流のため入院した。 オーストラリアのクイーンズランド州北部から
ニューサウスウェールズ州を含む南オーストラリアに至るオーストラリア東部において
マウスの数が増加していることから、マウス等が媒介する人獣共通細菌感染症である
レプトスピラ症の感染経路及び感染時の症状及びヒトへの感染状況について伝えられ
た。ヒトのレプトスピラ症の感染症例は、ニューサウスウェールズ州では、2020年はわ
ずか6例であったのに対して2021年に確認された症例は既に42例であり、700%増加し
ている。クイーンズランド州の状況はさらに悪く、2020年の同時期には41例程度であっ
たのに対し、2021年は78例報告されている。

ProMED-mail
20220214.8701455

タイの保健当局は、2021年のヒトのStreptococcus suis 感染症が2020年と比較して
67%増加したと報告した。タイの疫学局は、2021年に24例の死亡を含む576例の感染
者を報告した。これに対し2020年の症例は344であり死亡11例であった。北部の県で
最も発症率が高かった。 Streptococcus suis 感染は、地元で好まれている新鮮な血液
を含んだ生の豚肉(Lahp-moo)を食べたり、適切な安全策なくブタと密接に接触すると
いった危険な行為により、特に高リスク地域で散発的に起こる傾向がある。

32 レンサ球菌感染

日本獣医師会雑誌.
74(2021)773-780

2020年9月、長野県畜産試験場で、18ヵ月齢の黒毛和種肉用去勢牛1頭が急性の呼
吸器症状を呈し死亡した。剖検では、肺全体が暗赤色化しており、間質性気腫を認め
た。細菌学的検査では、肺病変部からグラム陽性球桿菌が分離された。病理組織学
的検査では、化膿性線維索性肺炎が認められた。分離株は生化学性状検査で
Streptococcus suis (S. suis )と判定されたが、S. suis 及びその近縁種に特異的な
PCRでは菌種を同定することができなかった。そこで、16S rRNA遺伝子解析を実施し
たところ、既知の菌種には属さないレンサ球菌であることが判明した。本分離株と同一
菌種と思われる菌による肺炎症例の報告はないため、本報はこの未知のレンサ球菌
によるウシの肺炎の初めての報告事例である。

33 ロタウイルス感染

タイにおける下痢小児からの新規G3P10ロタウイルス株のゲノム特性がコウモリからヒ
トへの人畜共通感染に関するエビデンスとなったという報告である。タイにおいて、
G3P[10]遺伝子型を持つ通常とは異なるロタウイルス株(RVA/Humanwt/THA/MS2015-1-0001/2015/G3P[10])が、重度の胃腸炎を呈し入院中である11カ
月の小児例の便検体から同定された。この研究では、MS2015-1-0001株の全ゲノム
Infection, Genetics and
を遺伝子配列決定し、特性化したところ、MS2015-1-0001株はG3-P[10]-I8-R3-C3Evolution. 87(2021)104667 M3-A9-N3-T3-E3-H6を示し、これはコウモリ及びコウモリ様ロタウイルス株(MYAS33
様)のものと同一、もしくは密接に関連していた。さらに、系統発生学的解析によって、
MS2015-1-0001株の全11遺伝子がコウモリ由来と見られることが判明した。我々の知
見は、コウモリからヒトへのロタウイルス種間伝播のエビデンスとなり、ヒトとコウモリロ
タウイルス株とのダイナミックな相互作用に関する重要な洞察をもたらすと、著者らは
述べる。

34 ロタウイルス感染

【目的】グループAロタウイルス(RVA)は、多種多様な哺乳類及び鳥類に感染する。動
物は、直接的なビリオンの伝達によって、又は遺伝子を再集合体に提供することに
よって、RVAヒト感染に対する潜在的な貯蔵所として機能する。ここでは、小児科外来
でのロタウイルスサーベイランス中に2017年に札幌で分離された遺伝子型G15P[14]
の最初のヒトRVA株Ni17-46の分子特性を報告する。 【方法】次世代シーケンシング
により遺伝子型を決定し、MEGA 7を用いて系統解析(1、000回のブートストラップ複製
第68回日本ウイルス学会
による最尤法)を行った。 【結果】Ni17-46株のゲノムコンステレーションはG15-P[14]学術集会(2021/11/16I2-R2-C2-M2-A13-N2-T9-E2-H3であり、11遺伝子すべてにウシ及びウシ様の遺伝
2021/11/18)P3-2
子型を有していた。ヒトにおけるG15遺伝子型を有するRVAの報告、及び配列決定及
び系統発生分析の結果は、この株によるヒト感染がウシ種に由来する人獣共通感染
症の起源であることを示唆している。 【考察】この株(Ni17-46)が胃腸炎と脱水症状の
ある患者から分離されたという事実を考えると、ヒトにおけるこの株の毒性を考慮に入
れる必要がある。全ゲノムシーケンスと系統発生分析は、RVASの起源と進化のメカニ
ズムを分析するための非常に便利なツールである。

29 レプトスピラ症

30 レプトスピラ症

31 レンサ球菌感染

9 / 15